ヒマジンの独白録(美術、読書、写真、ときには錯覚)

田舎オジサンの書くブログです。様々な分野で目に付いた事柄を書いていこうと思っています。

紙風船揚げを観る。

2017年02月12日 06時59分47秒 | 秋田県のくらしと歴史
秋田県の内陸部に位置する西木村上桧木内地区には、珍しい小正月の行事があります。
紙風船に熱した空気を入れ、空に飛ばす行事です。2月10日に行われています。
文章で説明するよりは、下の画像を見ていただきましょう。


高さが8Mにもなる和紙で作った巨大な紙風船の下部に円形の開口を設けて、そこに熱した空気を吹き込みその揚力で空に飛ばしてやるものです。下部の円形の開口部にはウエスに油をしみこませtたものを取り付けてあり、それに点火をして、補助熱源として空に打ち上げるのです。
いわば、熱気球の簡易版です。

風船の打ち上げは午後4時過ぎからの「昼風船」と6時過ぎからの「夜風船」と数回にわけて行われます。
上記の写真は「昼風船」の打ち揚げ前の様子です。

夜になると昼の光景とは打って変わって、こんな様子になります。


時折吹く雪まじりの風の中でもこんなふうにして打ち揚げるのです。
そうして、このように打ち揚げられて夜空のかなたへ吸い込まれていきます。


とても幻想的な光景です。降ってくる雪の夜空は「雪蛍」が舞っているようですし、その闇に吸い込まれていく紙風船は宇宙の彼方へ行く「宙船」のようにも思えます。

紙風船には絵柄が描かれているのですが、何も絵のない風船もあります。これには一般の人たちが「願い事」を書くことができます。
わたくしも、二つほど「願い事」を書きました。「願い事」は風船と共に天まで届けられるのです。
風船の中には打ち揚げに失敗して、舞い上がらないのもあるようですが、願いを書いた風船は順調に舞い上がり夜空に吸い込まれていきました。きっと皆の願いは、天まで届けられたでしょう。

写真を撮るのが目的でしたが、撮影の条件としては最悪でした。
手袋をしていても手の指先は寒さのため感覚がなくなっていきますし、五分もカメラを構えていると1センチもカメラに雪が載っている悪条件でした。
それらの写真で少しは見れるものを数枚、アップします。












コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「リスボンに誘われて」を観る。 | トップ | ソニー用RAW現像ソフトを試し... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

秋田県のくらしと歴史」カテゴリの最新記事