ヒマジンの独白録(美術、読書、写真、ときには錯覚)

田舎オジサンの書くブログです。様々な分野で目に付いた事柄を書いていこうと思っています。

わが家のチェーンソー

2012年10月11日 22時23分19秒 | 雑仕事
来週、知人の家の松の木を伐採する仕事がありますので、それに備えて手持ちのチェーンソーを整備しました。
表題の画像に4台ものチェーンソーが写っています。
自分で購入したのは1台のみ。残りの3台は知り合いからと親戚からのもらい物です。
一般の人がチェーンソーを使う機会はめったにありません。必要に迫られチェーンソーを買ってもその用件が済めば使わなくなるのが普通です。
ですから使用しない期間が長い機械ほど、いざ使いたい時には必ずと言って良いほど動かない状態になっています。
私が普段からバイクなどの整備をしているのを知っている知人がそれらの機械を、捨てるよりはと言って置いて行ってくれます。
そんな状態の物がいつのまにか手元に集まり4台にもなっているのです。

どんな機種があるかを一応記しておきます。
写真の手前から
新ダイワ E291 バーサイズ12インチ(30センチ)排気量 28.9CC
共立エコー CS-401EVL バーサイズ16インチ(40センチ) 排気量40.2CC
新ダイワ、E300 バーサイズ12インチ(30センチ)排気量 28.5CC
以上の機種は軽整備をすれば動作します。
一番奥のものはマッカラー EAGER BEAVER(イーガービーバー)バーサイズ14インチ(35センチ) 排気量不明
画像の黄色のものがマッカラーです。現在このマッカラーは不動の状態です。

マッカラーを除いた3台は以前、動作していましたので軽整備で使用可能になるでしょう。

まずは一番確実に動作しそうなE291から作業に掛かります。次の画像がE291です。

点火プラグを外し圧縮エアーでプラグを掃除します。プラグ孔より潤滑スプレーを少量吹き込みます。
混合ガソリンをタンクに入れ、キャブにガソリンを送るプライマリーポンプのゴム製のキャップを10回ほど押します。そうするとキャブまで燃料が届きます。
スターターロープを数回引いてやりますと見事にエンジンが始動。
エンジンが掛かるのを確認したら一度エンジンを停めて各部の清掃をしました。
この機種はキャブがガイドバーのすぐ脇にあります。すなわち切断する木材の側にキャブがあると言う不思議な構造なのですが、木材の切りくず等のゴミを防ぐ為のエアーフィルターも当然、機械の前部にあります。ですから吸入空気を濾過するフィルターもさぞかし汚れているかと思いきや、ほとんどゴミの付着はありませんでした。
   
右がエアーフィルター、左がそれを外したところ。キャブレターはとてもキレイな状態です。
次に、ソーチェーンとガイドバーを外してクラッチなどの点検です。
切りくずなどをエアーで吹き飛ばします。クラッチもキレイな状態でした。
チェーンソーのクラッチは自動遠心クラッチです。
エンジンの回転があがるとエンジンの回転軸と一緒に廻っているウエイトがバネの引力に打ち勝ち外側に広がり外側の円筒形の内側に張り付きます。この円筒形にはスプロケットが一体で着いていますのでそのスプロケットがソーチェーンを動かす、と言う仕組みです。
この仕組みは刈払い機や原付バイクの動力機構と同じです。
5分ほど試運転をしてエンジン停止。
動作オーケーとしました。

次に向かったのはE300。
  この機種です。
これは保管しておいたらエンジンが掛からなくなってわが家に来た物です。知人の依頼で数年前に一度分解整備をした事がありますが譲り受けてから2年近くももほったらかしにしておりましたので果たしてエンジンは始動するのでしょうか。
まずは、さっきの手順と同じように点火プラグの状態を確認。プラグは新品同様でした。
そういえば、以前、プラグを交換してもエンジンが始動しなかったのでそのままにしておいたのを思い出しました。
そうなれば、次の手順は燃料系統しかありません。キャブレターに行ってるホースを引き抜きエアーを吹き込みます。キャブにもエアーを吹き込みます。
新しい燃料をタンクに入れます。この機種はさっきのE291と違いキャブに燃料を送るのを手動で行うポンプはついていません。ですからキャブへの燃料供給はエンジンの負圧だけに頼っていますので、ただひたすらスターターロープを何回も引きます。
そうするとキャブまで燃料が吸い込まれて始動の準備が整うと言うわけです。
20回ほどスターターロープを引いたところ、ようやくエンジンが始動しました。
この機種のクラッチを見てみましょう。

さっきのと同じ機構ですがウエイトをひっぱているスプリングが一本です。同じメーカーの物なのに同一の部品ではありませんでした。
E300にはエンジン回転を調整するノブなどが外部には見当たらないので、これはとりあえずそのままにして完了。アイドリングの調整だけはツマミを廻して行うことが出来ます。

次に向かったのが共立エコーの CS-401EVL。
この機種は前記の2台と違うところがまずは排気量が大きいです。バーのサイズも大きいです。
この機種の特徴は、さっきの2機種が小型でどちらかと言えばアマチュア向きなのに対してプロ仕様になっている事です。実際、これは林業関係で使われていたのを入手した物です。
エンジンの排気量が大きいと言う事はスターターロープを引く力も大きくなければなりません。
バーの長さも40センチありますので、かなりの太さの木も切れる事になります。重さも当然重いです。
ですから、ここ3年くらいはエンジンもかけた事がありません。
はたして、エンジンは始動するのでしょうか。
先の2台と同じ手順で整備をします。
  
つかってなかったので各部はキレイです。スプロケットの裏側にクラッチ機構がありますのが先の2台とは違います。ゴミを噛みやすいクラッチを表にしないで裏側に設置したあたりはさすがプロ仕様と見受けられます。
燃料を入れてスターターを引く事、10回ぐらいでエンジンが始動。

これで3台の機械はまずは使用可能となりました。
チェーンの目立ては後日改めて行う事にしました。
目立てヤスリが減っていて切れが良くありませんので、後で買ってこなくてはなりません。

最後に4台目のマッカラーについて一言。
機種の名称は「EAGER BEAVER」と言います。「働き物のビーバー」という名前です。

この名称がメーカーでの正式名なのか愛称なのかはわかりません。普通であれば型式名などがどこかに記載されているはずなのですが、機械本体にも、収納ケースにも見当たりません。
この機種はマッカラーの中でも廉価版のホーム用らしくてとても実用に耐える物ではありません。一度だけ分解をしてみましたがよほど暇な人でも無ければ分解整備は無理です。
チェーンソーの動作不良の多くはキャブレター関係が多いのですが、それを整備するためにキャブレターにたどり着くまでが大変です。これまで見てきた3台のキャブレターはキャブレターをおおっているカバーを外せば見る事が出来ます。
ですが、この「働き物のビーバー」はキャブを見るのには本体の筐体ケースを分解しなければなりません。
作業中に調子が悪くなり現場で 筐体ケースを分解などできるものでしょうか。

マッカラーといえばチェーンソーメーカーではⅠ、2を争うほどの老舗ですがなぜこんな製品を出したのかはなはだ疑問です。「働き物のビーバー」の名がかわいそうです。
この個体は以前知り合いの造園屋さんが急遽現場で必要に迫られて近場のホームセンターで調達した物を譲り受けた物です。
一度だけ数時間使用して、その後保管して置いたところ、エンジンが掛からず、しかも自前で修理も出来ないという代物を頂戴した物です。外観はきれいですがエンジンが掛からなくては宝の持ち腐れですな。
そのうち、時間をみて再挑戦してみましょうか。

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