ヒマジンの独白録(美術、読書、写真、ときには錯覚)

田舎オジサンの書くブログです。様々な分野で目に付いた事柄を書いていこうと思っています。

初冬の酒田市ー山居倉庫にてー

2017年12月04日 21時31分43秒 | 風物・光景
きょうは雨模様のどんよりした曇り空でした。
今頃の裏日本(もはや、死語?)の典型的な空模様と言って良いでしょう。
さて、そんな天候にも関わらず、隣県の酒田市まで所用のため行ってきました。

土門拳記念館に写真を届けに行ったのです。
ところが本日休館、の告知の看板が立っていたのです。
せっかく足を運んだので、帰るわけにもいかず郵便受けに持参した写真の封筒を投函してきました。
今までは火曜日が休館日だったのですが、どうした事でしょうね。

とにかく写真を持ってゆくという目的は果たせたわけですので、近くの山居倉庫まで寄り道をしてみました。
表題の画像が、その倉庫群です。江戸時代に北前船で大阪まで運んだコメの保管庫であったのです。
当時も今も庄内平野はコメの一大生産地です。
庄内平野は、おそらく平野のまっ平さでは右の出るものは無いと思われる平坦さです。
わが秋田平野も平たんではありますが、各所に小高い丘陵地がありますが、庄内平野には全くそれが見られないのです。
この平野を形造った最上川の水量の豊富さが、この平坦な地形をもたらしたと考えられます。

さて、その酒田市の山居倉庫ですが、とても良く整備され今では酒田市の観光資源として重要なものとなっています。
倉庫の表側の写真を数枚撮った後、裏側に回ってみました。

倉庫の立ち並ぶ裏側には、江戸時代からのケヤキの並木があります。次の写真です。



すっかり葉の落ちてしまったケヤキの並木と倉庫の板張りの壁とのマッチングがとても、今の季節には合っていました。

何枚かそこの写真を撮っていたら、この景色には雨傘を差した女性が雨に濡れた石畳の歩道に独りたたずめば、もっと絵になるだろう、そしてその傘の色は真っ赤でなければならないだろう、と思いついたのです。
もちろん、これはわたくしの空想にすぎません。

帰りの車中で、先ほどの山居倉庫の光景を思い浮かべながら、なぜかしら五輪真弓の「恋人よ」の歌を思い出しました。
こんな歌詞がありましたね。

枯れ葉散る夕暮れは
来る日の寒さをものがたり

雨に壊れたベンチには
愛をささやく歌もない

恋人よそばにいて
こごえる私の
そばにいてよ

そしてひとこと
この別ればなしが

冗談だよと
笑ってほしい



余談ですが、わたくしが東京にいた時に、井之頭公園で初冬のころ、こんな体験をしたことを思い出しました。
もはや半世紀もなろうかと言う、大昔の事でした。

こんな歌が似合ってるきょうの酒田の空模様なのでした。裏日本の天候はこんなものです。







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