八幡平は豪雪地である。冬季間の通行止めの解除後は立派な雪の回廊が現れる。
そんな八幡平なのであるが、八幡平アスピーテラインの岩手県側には少し変わった名前のスノーシェルターがある。
これである。
そのシェルターは「学習院前スノーシェルター」となっている。学習院といえば、あの学習院である。皇族の進学する学習院なのである。シェルターや橋などの道路上の構築物には普通はそこの地名が名づけられるのだが、ここは「学習院前」となっている。地名が「学習院」ではないのになぜこの名が付けられているのであろうか。これには少し訳がある。この近くにはそれこそ学習院の校舎があったのである。それは「八幡平松尾校舎」と言った。かってこの地には松尾鉱山というものがあった。鉱山の病院の建物を、鉱山が閉山後に学習院が無償で譲り受け、生徒・学生・職員などの教育・保養施設として運営していたのである。
余談であるが私の友人が高校生の時、八幡平を訪れた時、その校舎の建物はまだあったそうである。学習院大学新聞によれば、2006年にこの建物は取り壊され、その敷地は八幡平市に譲渡されたとあった。今は芝生に覆われた緑地となっている。
スノーシェルターの名前の一つにも歴史はあるのだと感じた次第である。
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