護念山と号する浄土宗知恩院派の寺。安永3年(1774)在銘の「称名寺縁起」によれば、当寺は天文3年(1534)西誉上人の開創と伝える。西誉は越前国福井の人で、諸国を修行中、日野の里(伏見区)の平山家に一泊したところ、同家の先祖が鴨長明からゆずられたという行基自作の像をもらいうけた。上人はその像をかついで佐古村の吉岡家にたちよったところ、像は盤石のごとく動かなくなったので、そこに一宇を建てて像を安置したのが当寺の起こりであると伝える。
一説に大同年間(806~10)の創建ともいわれ、初めは天台宗であったが、天正2年(1574)現在の浄土宗に改めたといわれる。明治初年には付近にあった法蓮寺・東明寺を吸収合併した。
国宝薬師 大日如来尊像 称名寺
東 林二丁 北 市田五丁
西 田井十三丁 南 佐山一丁
本堂に安置する本尊阿弥陀如来坐像(平安時代)は、日野からうつしたといわれる仏像である。高さ54cm、檜の一木彫り。
また、薬師如来坐像(重要文化財・平安時代)は法蓮廃寺の旧仏といわれ、西林寺の薬師像と同じく、藤原仏。久御山町現存唯一の重要文化財となっている。
木造薬師如来坐像
大正6年(1917)国宝(現重要文化財)に指定された法蓮寺の旧仏である木造薬師如来坐像は、高さ138cm、檜の寄木造り、内 り像で、・・・定朝様の静的な・・12世紀後半の作と考えられる。
他に客仏としては、胎蔵界の大日如来坐像(平安時代)がある。東明廃寺の旧仏といわれ、高さ89cm。
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