蓮開寺 境内の一画にある宮寺、蓮開寺には大般若経六百巻がおさめられている。
城陽市内で唯一の神宮寺です。
2月15日の春祭りでは江戸時代に寄進された大般若経全6百巻を転読し、
村の安全を祈願する行事がおこなわれています。
この寺の創建年代は明らかではありませんが、享保18年(1733)には既に存在しており、
長い歴史をもつことが伺えます。
蓮開寺は江戸時代には氏神社に付属した真言宗の寺で、宮寺とも呼ばれ、平川村の祈願所でもありました。
この寺の僧侶が、氏神社の管理人的役割も果たしていたようです。
当時は、神と仏を厳密に区別しない神仏習合という考え方が一般的でした。
明治維新にともなう神仏分離により、全国各神社の宮寺は廃止され僧侶も不在となりました。
しかし、ここ平川ではいまなお地区全体でこの蓮開寺を守り続けています。
蓮開寺春まつり【城陽市指定無形民俗文化財】
天保2年(1331)、蓮開寺の僧文龍は広く近隣数十村の人々から寄進を募り、大般若経600巻を寺に購入しました。
この経典は仏典中最大の数量のもので、祈祷の儀式の際によくもちいられる重要な経典です。
毎年2月15日に、近在3ケ寺の住職により、蓮開寺で大般若経転読が営まれます。
その年の無病息災と豊作を祈願する「平川のはるまつり」として、この日は参拝者で賑わいます。
平成29年城陽市の無形民俗文化財に指定されました。
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