伊佐家住宅 重要文化財
伊佐家住宅は、江戸時代中期の山城地方の代表的民家として、昭和50年(1975)に、先ず主屋と棟札が国の重要文化財に指定され、昭和55年(1980)に主屋以外の建物と普請文書、古図、宅地などが追加指定された。
伊佐家は代々天領の庄屋を勤めた家で、敷地は約2600㎡あり住宅周囲に石垣を築き、正面の南側道路沿いには濠跡が残っている。屋敷の裏三方は竹藪で囲み、竹藪と屋敷とを区切る堀をめぐらしている。屋敷のほぼ中央に享保19年(1734)に上棟の茅葺主屋があり、表側に長蔵を構え、主屋と長蔵の間に中仕切りの高塀を築き、塀中門がある。主屋の裏側には内蔵が隣接して建ち、さらにその裏に東蔵、木小屋、二階蔵 乾蔵が頑丈な石垣の上に建ち並んでいる。特徴しては、主屋の軒の厚い茅葺、玄関から座敷への「桃山」という赤壁、祭礼用のおおきなくど(かまど)主屋と裏側の蔵を結ぶ高縁などがあげられる。
江戸時代の豪農の家の面影をとどめている。
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