ウィキリークスの代表が別件逮捕された。
膨大な量の機密文書をネット上に暴露して今や話題騒然である。
外交交渉の裏側や密約に関するものが明らかになれば影響は計り知れない。今回の事件の真相はどこにあったのか、原因は何なのか早急に明らかにすべきである。
国や地方自治体のセキュリティーの問題も改めて検証すべきである。
同時に、権力者や為政者は主権者である国民に真相を明らかにせず、ことを運ぶ例も多い。
特に、国民に表明している原理原則に相反するようなことであっては問題である。
かつての沖縄の「密約」事件はその顕著な例である。
「尖閣列島」における船長の釈放の問題についても、検察主導の司法的解決だったのか、政治主導だったのかは、その間のやり取りが明確にならなければ国民には分からない。つまり、隠された情報だからである。
ウィキリークスの事件は法の下にある世界では絶対に許されるものではない。
しかし、自分に都合の悪い情報はひた隠しに隠すということはあってはならない。
正に、国民には知る権利があり、為政者には情報を公開するという義務があるからである。
ウィキリークスの事件にどこかで共鳴を覚える感じもなくはない。
今のマスコミに対する不満が心のどこかでくすぶっているからではないだろうか。自らの必死の取材で国民の知りたいことを報道するのではなく、単に、記者会見等で発表されたものだけを記事にしているという現実に。
昔は特ダネやスクープを必死に追いかけ、他社を出し抜くことに生きがいを感じていた記者も多かったのではなかろうか。
国民が本当に知りたいことをマスコミは伝えていないのではなかろうか。