日本刀の柄(柄前)には、様々な形状の物があります。
中でも、柄巻きを施した柄前が最も多く、私たち刀剣柄巻師の仕事の大部分は、柄前に柄糸を巻くことです。
今回の修復では、江戸時代の柄下地への柄巻きの依頼ですが、実際には「柄下地の修復、柄成の調整、鮫着せ、柄糸の染色、柄巻き」の一連の作業が付随します。
文章で書くと一行で表現できてしまいますが、実際の作業たるや連日の徹夜など日常茶飯事です。
この柄前は、正絹の柄糸を金茶に染色し、諸摘み巻きを施しました。
手間隙をかけた修復になればなるほど、完成時の達成感は大きなものがあります!