お預かりしている拵えの柄巻きが完了しました!
ご依頼内容は、江戸時代の拵えの修復です。
当初の状態は、柄巻きが外され、鮫皮はボロボロと剥離していました。
この手の時代拵えによく見られる特徴は、鮫皮が継ぎ接ぎで、親鮫は埋め込んであります。つまり、一枚の鮫皮を用いていません。
当然、歳月を経て親粒は剥がれ落ち、つなぎ目が開いています。
今回は、鮫皮を一枚の物に取替え、新しく柄巻きを施しました。また、ツナギを鞘師さんにお願いしました。
最初に鮫皮をはがしてみると、柄下地は虫食いにより50%ほどが損傷しています。
「柄下地の修復」(2011年12月24日)
「キクイムシ」(2011年12月23日)
ここまで損傷が酷いと、柄下地から作り直した方が早いのですが、今回は修復にこだわりました。
柄糸の色は、研ぎ出しの鞘や刀装具に合わせて選ばせていただきました。
イメージどおりと思いますがいかがでしょう?
この写真は、柄巻き前の状態です。柄巻きBefore→Afterでイメージがガラッと変わります。
ちなみに、上の拵えは前回投稿の「柄前制作(その4、完成)」(2012年1月24日)です。
この拵えの特徴は、刀装具の素晴らしさにあります。
ぜひとも、観賞用として末永く大切にしていただきたく存じます。
最後に、菱の微調整をして終了です。
ご依頼内容は、江戸時代の拵えの修復です。
当初の状態は、柄巻きが外され、鮫皮はボロボロと剥離していました。
この手の時代拵えによく見られる特徴は、鮫皮が継ぎ接ぎで、親鮫は埋め込んであります。つまり、一枚の鮫皮を用いていません。
当然、歳月を経て親粒は剥がれ落ち、つなぎ目が開いています。
今回は、鮫皮を一枚の物に取替え、新しく柄巻きを施しました。また、ツナギを鞘師さんにお願いしました。
最初に鮫皮をはがしてみると、柄下地は虫食いにより50%ほどが損傷しています。
「柄下地の修復」(2011年12月24日)
「キクイムシ」(2011年12月23日)
ここまで損傷が酷いと、柄下地から作り直した方が早いのですが、今回は修復にこだわりました。
柄糸の色は、研ぎ出しの鞘や刀装具に合わせて選ばせていただきました。
イメージどおりと思いますがいかがでしょう?
この写真は、柄巻き前の状態です。柄巻きBefore→Afterでイメージがガラッと変わります。
ちなみに、上の拵えは前回投稿の「柄前制作(その4、完成)」(2012年1月24日)です。
この拵えの特徴は、刀装具の素晴らしさにあります。
ぜひとも、観賞用として末永く大切にしていただきたく存じます。
最後に、菱の微調整をして終了です。
その有無で、
またその色で、拵え全体が引き締まります。
また、できるだけ当時のものにこだわる
拵師さんの姿勢に、いつも関心いたしております。
(と、ここまで打ち込んで、酒をすすったら…、
水でした。間違えて水を入れたらしい…)
次はどんな拵が見られるのでしょう。
楽しみです。
柄糸の色一つで、拵え全体の雰囲気がガラッと変わります。
当該拵えには、焦げ茶系の柄糸を選ばせていただきましたが、同じ茶色でも、金茶・薄茶などを巻いていたら、全くイメージが変わったことでしょう。
さらに、黒や紫といった別系統の色だとまた違った魅力が引き出せたかもしれません。
なんといっても、柄糸を巻くことでお刀への信頼度がグッと増します。
これをいいことに、安価な工作を施す工房などでは、柄下地の工作に手抜きをして、柄巻きで隠蔽するといったことが平気で行われています。
そんな業界の因習を打破することも、大切なお仕事だと思っています。
東山さんという柄巻師の方は面識がございませんが、関の遠山先生でしたら現在最高の柄巻師だと思います。
今年の関市刃物まつりには、いけたらいいなあと思っています。