土人が何時から放送禁止用語になったのか解らないが昔は日常語だったよなあ。
先ず漫画でも映画でもドラマでも小説でもやたら土人は出て来たし法律の中にもあった。
旧北海道土人保護法…
ステーキケン…じゃなくてオオカミ少年ケンは唇の厚い色黒で何故か長髪。
狼と象が混在する摩訶不思議なジャングルが住処だ。
もう映画となると毎月何処かのスクリーンにはどうらん塗った偽土人がドンドコドコドコ踊っていた。
彼らは一体何を糧にしているのかさっぱり解らない。
基本的に何時も踊っているか祈っているかのどっちかなのだ。
日本人には南洋信仰と呼べる奇天烈な考え方がある。
特に東北地方出身者には暖かな南の島には労せずして食料を得られる楽園だと思う節があった。
実際に南の島は表土が薄く農耕には不向きで多くの人は養えないにも拘らず憧れていたのだ。
つまりやたら土人が出てきたのはそんな楽園へのあこがれが根底にあったからだと思えてならない。
土人の祈りや効果てきめんの薬等に対する表現もリスペクトが感じられたのである。