ひねくれ亭日常

散歩と徘徊が日常の独り言

死ぬまで繋がれる犬

2021-01-18 16:48:12 | 

繋がれたままの犬は外飼いが多いが稀に家の中でも不幸な犬もいる。

小学生の頃、同級生の家でスピッツを飼った。

当時のスピッツは大変な人気犬種である。

以前書いた水犬の資格充分な犬種でもあった。

まあしかし当時のスピッツは見た目可愛いが五月蠅い、五月蠅い。

もうキャンキャンキャンキャンキャン、五月蠅い。

余りの五月蠅さに人気は一気に凋落して見る事も難しい位に少なくなる。

今のスピッツはそんなキャンキャン遺伝子が殆ど無くまあ大人しいよ。

友達の家は旅館だったが廃業してキャバレーを始めた。

まさに水犬にはぴったりの家庭になったのである。

子犬の時はまあまあ可愛がられたが何せ五月蠅い。

大きくなると玄関土間に繋がれたままとなった。

誰も世話をしない。

母親は昼間寝ているし父親はいないし子供は学校。

もう玄関は糞尿の臭いで充満する空間となった。

汚れまくってキャンキャンキャンキャン鳴き騒ぐスピッツは可哀そうだった。

最後まで飼ったのかなああの家は。


フリーランスの悲惨な末路 9

2021-01-18 12:36:44 | 三流カメラマン

田舎から出来てて一国一城の夢破れたライター。

家族との仲は極悪状態で田舎へ帰る事を考え離婚の準備に入った矢先の事だ。

夕方食事を済ませて自室に戻ろうと廊下を歩いていると突如大量に吐血して昏倒する。

そのまま救急病院へ搬送されて一月以上生死の境を彷徨った。

この時、彼は死ぬべきだったと私は思っている。

死ねば家族に文句たらたらでも見送られただろうに。

意識不明状態でも離婚手続きは進められ後遺症を抱えながら退院した時には彼に帰る家が無かった。

誰も生還を喜ぶ人もいない。

半身のマヒや言語障害、認知機能の衰えを誰も心配してくれない。

田舎に帰る事も出来ず結局は生活保護で郊外の施設に入居した。

此処が終の棲家となる。

勿論家族は誰一人見舞いに来るはずもなくお迎えを待っているのだ。

彼はそんなに悪い事をしたのだろうか?

どちらかというと子煩悩で遊びもせず真面目に働いて来たのに。

最後がこれか…

あの時彼は死ぬべきだったとつくづく思う。

施設で涙を流す彼の姿が忘れられない。

 


部屋の中に雪が積もる

2021-01-18 12:19:48 | 田舎大学

子供の頃、我が家には炬燵が無かった。

テレビや漫画で炬燵に籠る人の姿を見ると何となく羨ましく感じたのである。

クソ田舎の大学へ入学する時に真っ先に買ったのは炬燵だ。

今と違いエアコンは無いし下宿での石油ストーブは禁止されていたからほぼ全ての下宿住まい学生は生協で炬燵を注文する。

初めて手に入れた炬燵だが春の事でもあり本格的な使用はしない。

とは言え何となく嬉しいもんだから部屋の中心に置かれた布団無しの炬燵(まあテーブルだね)に座り電源を入れてみる。

赤外線の赤い光を眺めて早く本格的な冬が来ないかなと思った。

とんでもない勘違いだ!

寒いんだ、寒いんだ、寒いんだ。

炬燵程度の暖では追いつかないほど寒い。

我が下宿はそれでもサッシだったから良い方で農家の納屋を改造した下宿は悲惨。

窓もきちんと閉まらない。

知り合いの女子は朝起きたら部屋の片隅が白くなっていた。

何だろうと思ってよく見ると窓の隙間から雪が吹き込んでまさかの積雪!

時々酔っ払いが橋のたもとで凍死するそんな田舎だった。