以前一緒に仕事をしていたライターはコッテコテの関西人。
どんな場合も絶対に関西弁しか話さない。
その彼が言うには
「笑点の何処がおもろいねん。あんなもん大阪の人間は誰も見ぃひんよ」
そうなんだ、関西人は笑点を見ないんだ、へぇ~。
と感心したのだがその事を別のコッテコテに話すと
「そんな事あれへん!みんな笑点見てるでぇ」
どっちやねん!
しかし彼らの東京に対する対抗意識の強さにはあきれる。
何もそこまで敵意持たんでもと思う。
その反面関西弁を封印する人もいて例えば逸見政孝さん、勿論職業上仕方が無いのだが。
以前取材で会った人は
「たなかでぇす~」
「関西の御出身ですね」
「え、わかりますぅ~?」
いや額に関の字が浮き出てるから。
各地を周るとやはり温泉には足が向く。
色々な所で入ったけど記憶に残る温泉の話をしようかな。
和歌山県を初めて訪れたのは20年程前の事。
それ以来空路や陸路で7回ほど入っている。
温泉はやはり白浜温泉で海に面した露天風呂が最高だった。
当時は本当についたて一枚で仕切られ脱衣の棚があるだけ。
殆ど丸見え、あれじゃあ女性は入れない。
こっちは野郎だからいいけどさ。
白浜温泉独特の白い湯がたっぷりと湯壺に満ちその向こうには太平洋が揺れている。
温泉成分が固まってつるつるの湯壺はまるで大理石だ。
白い湯に浸かり海を眺めながら手を泳がせる。
気持ちが良い…ああ気持ちが良い…気持ちが…ん??
かき回された白い湯の中に無数の何かが
大宇宙を彷徨う何か
これはきっと生命の起源…
あああああああ!!!!ああああ!!!ああああ!!
陰毛の叛乱じゃあ!!湯壺に溜まりに溜まってその存在を忘れられていた多くの人達の陰毛が今表に現れたのだあ!!
陰毛様の祟りじゃあああああああ。
これ程陰毛まみれになる温泉は滅多にないぞ!!!
シャワーもカランも無いんだよ、ここさあ…
シクシク
この陰毛露天風呂はその後リニュアルされて綺麗になっている…らしい。
一時期雨後の筍の如く地ビール工場が出来た。
地域振興策も絡んで凄い増え方だったが”高い、不味い、少ない”のビンゴ状態が多かった。
あちこちで飲んだけど二度目は無いなと。
それでかなり淘汰されたと思う。
クラフトマンの情熱がまだ日本に足りない時代だったんだ。
今は違うねえ、地域振興ではなく自分が納得したビールを世に問う志が溢れている。
全てが上質では無かろうが美味しいビールが増えたのは事実だ。
初めてクラフトビールを飲んだのはもう33年程前の事。
当時夏の西オーストラリアの浜辺をふらつき写真を撮っていた。
よく行ったのがフリーマントルでそこのフードコートでタイカレーとトムヤムクンを食べるのが定番。
その後バーに寄ってビールを頼む。
当時は地ビールやクラフトビールなんて呼び名は無くただタップのビールとして飲んでいた。
4種類くらいあったかなあ。
レッドバックビアというのが名称でカップにもコースターにも背中の赤いクモの絵が描いてある。
後々考えるとこれはセアカゴケグモなんだよねえ。
日本中が大騒ぎなったあのクモがレッドバック!!
少し粉っぽい感じで美味かった。
レモンの輪切りがグラスに添えられていたなあ。