米国のトランプ大統領にとって、再選を目指すには、今年11月の米国中間選挙は何が何でも負けられません!!
10月10日21時49分に産経ニュースが「【2018トランプの米中間選挙】(上) 関税合戦、心離れる有権者 世論工作の激戦地に中国の影」の題で次のように伝えました。
『演説で特定の国をつるし上げて大衆の心をつかむのは米大統領ドナルド・トランプの「お家芸」だ。2016年大統領選で米国への不法移民の流入に手を打っていないとしてメキシコを集中攻撃したトランプは今、中国を標的にし、来月6日の中間選挙に向けて激しく攻撃している。
「中国との間で、米国は年3千億ドル(約34兆円)から5千億ドルを失ってきた。そのようなことは終わろうとしている」
トランプは9日夜、中西部アイオワ州カウンシルブラフスで州知事選や下院選の共和党候補の応援演説に立ち、中国を批判した。
同州は中国が米国への報復として追加関税を課した大豆、トウモロコシ、豚肉の一大産地である「ファームベルト」(大穀倉地帯)に位置する米中貿易戦争の現場だ。カウンシルブラフスを含む下院アイオワ州第3選挙区の民主党候補シンディ・アクスネはトランプのアイオワ入りに合わせて声明を発表し、「農家たちはトランプ大統領の不必要な関税によって苦しめられている」と非難した。
共和党候補を攻撃するのは民主党だけではない。中国もアイオワ州で新聞への折り込み広告や動画で農家の不安をあおる世論工作を実施している。
中国国家主席の習近平が青年時代に研修でホームステイした同州が大統領選の党候補指名争いが最初に行われる重要な土地であることを、中国は百も承知だ。副大統領マイク・ペンスは4日の対中政策演説でアイオワ州での中国の世論工作は「大統領の指導力が機能しているので、中国は(2020年大統領選で)別の大統領を欲している」ためだと断言した。
トランプは激戦州で本格化させた応援演説で常に中国との貿易戦争に触れ、9月下旬に中国からの2千億ドル相当の輸入品に10%の関税を上乗せする制裁措置を発動したのを踏まえて一歩も引かない姿勢を強調する。世界第2の経済大国・中国は大統領の強さをみせるには格好の相手だ。
しかし、米メディアはファームベルトのアイオワ州では米中の貿易戦争への農家の懸念が共和党現職の行く手を阻んでいると伝えている。各種世論調査によると、同州では共和党現職の知事や下院議員は民主党新人を相手に苦戦を強いられている。中国の世論工作が奏功しているかは不明だが、共和党が敗れればトランプの面目が丸つぶれになることは間違いない。
産炭地ウェストバージニア州でも、上院選で民主党現職ジョー・マンチンを相手に共和党候補が苦戦する。石炭産業の復活を掲げたトランプが大統領選で民主党候補ヒラリー・クリントンに40ポイント以上の差をつけて勝利した土地だけに、マンチンはほとんどのトランプの政策に賛成し、連邦最高裁判事カバノーの人事案にも民主党で唯一、賛成した。マンチンのトランプに対する「抱き付き戦術」を前にしては、共和党候補がトランプの産業政策を売り込むのは難しい。
「仲間の何人かが炭鉱の仕事に戻って感謝していたが、トランプには中国への追加関税をやめ、公平な競争環境をつくってほしい」
州都チャールストンにあるマンチン陣営事務所前で8日にあった支持集会で、元炭鉱労働者のロジャー・ハマック(71)はトランプへの不満を口にした。米中の報復合戦で石炭も追加関税の例外でなくなり、トランプが掲げた石炭産業の雇用創出が怪しくなったからだ。
「トランプは人々が聞きたいことを言っているだけで、何も理解していない」とハマックは訴えた。=敬称略(チャールストン 加納宏幸)
中間選挙は2020年大統領選での再選を目指すトランプにとり試練となる。「トランプ流」の政治は続けられるのか。
■米中間選挙 4年ごとの大統領選の中間の年にある上下両院選や州知事選などの総称で、現職大統領の信任投票として位置付けられる。任期6年の上院(定数100)は3分の1の35議席(補選2を含む)、任期2年の下院(同435)は全議席をそれぞれ改選。州知事選は全米50州のうち36州で実施される。
政権への厳しい審判がほとんどで、1938年以降に与党が下院議席を伸ばしたのはクリントン政権の98年とブッシュ(子)政権の2002年の2回だけ。野党が逆転することもあり、1994年と2010年には共和党、06年に民主党がそれぞれ下院を奪還した。
共和党が連邦議会で過半数を維持できなければ、予算審議や北米自由貿易協定(NAFTA)に代わる新協定の批准手続きが滞る。』
政治のみならす貿易や外交・安全保障でも今や厳しく対立する米中両国。
日本も米国同様に中国の政治的・経済的介入はもとより、外交・安全保障の面でも厳しく対処しなければなりません!!
米国の中間選挙は米中貿易戦争の影が色濃く出る選挙だがトランプ大統領にとっては正念場の選挙!!
10月10日に自身のツイッターで発表した、支持者らを前に選挙応援演説を行うトランプ大統領(前列左)の画像
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10月10日21時49分に産経ニュースが「【2018トランプの米中間選挙】(上) 関税合戦、心離れる有権者 世論工作の激戦地に中国の影」の題で次のように伝えました。
『演説で特定の国をつるし上げて大衆の心をつかむのは米大統領ドナルド・トランプの「お家芸」だ。2016年大統領選で米国への不法移民の流入に手を打っていないとしてメキシコを集中攻撃したトランプは今、中国を標的にし、来月6日の中間選挙に向けて激しく攻撃している。
「中国との間で、米国は年3千億ドル(約34兆円)から5千億ドルを失ってきた。そのようなことは終わろうとしている」
トランプは9日夜、中西部アイオワ州カウンシルブラフスで州知事選や下院選の共和党候補の応援演説に立ち、中国を批判した。
同州は中国が米国への報復として追加関税を課した大豆、トウモロコシ、豚肉の一大産地である「ファームベルト」(大穀倉地帯)に位置する米中貿易戦争の現場だ。カウンシルブラフスを含む下院アイオワ州第3選挙区の民主党候補シンディ・アクスネはトランプのアイオワ入りに合わせて声明を発表し、「農家たちはトランプ大統領の不必要な関税によって苦しめられている」と非難した。
共和党候補を攻撃するのは民主党だけではない。中国もアイオワ州で新聞への折り込み広告や動画で農家の不安をあおる世論工作を実施している。
中国国家主席の習近平が青年時代に研修でホームステイした同州が大統領選の党候補指名争いが最初に行われる重要な土地であることを、中国は百も承知だ。副大統領マイク・ペンスは4日の対中政策演説でアイオワ州での中国の世論工作は「大統領の指導力が機能しているので、中国は(2020年大統領選で)別の大統領を欲している」ためだと断言した。
トランプは激戦州で本格化させた応援演説で常に中国との貿易戦争に触れ、9月下旬に中国からの2千億ドル相当の輸入品に10%の関税を上乗せする制裁措置を発動したのを踏まえて一歩も引かない姿勢を強調する。世界第2の経済大国・中国は大統領の強さをみせるには格好の相手だ。
しかし、米メディアはファームベルトのアイオワ州では米中の貿易戦争への農家の懸念が共和党現職の行く手を阻んでいると伝えている。各種世論調査によると、同州では共和党現職の知事や下院議員は民主党新人を相手に苦戦を強いられている。中国の世論工作が奏功しているかは不明だが、共和党が敗れればトランプの面目が丸つぶれになることは間違いない。
産炭地ウェストバージニア州でも、上院選で民主党現職ジョー・マンチンを相手に共和党候補が苦戦する。石炭産業の復活を掲げたトランプが大統領選で民主党候補ヒラリー・クリントンに40ポイント以上の差をつけて勝利した土地だけに、マンチンはほとんどのトランプの政策に賛成し、連邦最高裁判事カバノーの人事案にも民主党で唯一、賛成した。マンチンのトランプに対する「抱き付き戦術」を前にしては、共和党候補がトランプの産業政策を売り込むのは難しい。
「仲間の何人かが炭鉱の仕事に戻って感謝していたが、トランプには中国への追加関税をやめ、公平な競争環境をつくってほしい」
州都チャールストンにあるマンチン陣営事務所前で8日にあった支持集会で、元炭鉱労働者のロジャー・ハマック(71)はトランプへの不満を口にした。米中の報復合戦で石炭も追加関税の例外でなくなり、トランプが掲げた石炭産業の雇用創出が怪しくなったからだ。
「トランプは人々が聞きたいことを言っているだけで、何も理解していない」とハマックは訴えた。=敬称略(チャールストン 加納宏幸)
中間選挙は2020年大統領選での再選を目指すトランプにとり試練となる。「トランプ流」の政治は続けられるのか。
■米中間選挙 4年ごとの大統領選の中間の年にある上下両院選や州知事選などの総称で、現職大統領の信任投票として位置付けられる。任期6年の上院(定数100)は3分の1の35議席(補選2を含む)、任期2年の下院(同435)は全議席をそれぞれ改選。州知事選は全米50州のうち36州で実施される。
政権への厳しい審判がほとんどで、1938年以降に与党が下院議席を伸ばしたのはクリントン政権の98年とブッシュ(子)政権の2002年の2回だけ。野党が逆転することもあり、1994年と2010年には共和党、06年に民主党がそれぞれ下院を奪還した。
共和党が連邦議会で過半数を維持できなければ、予算審議や北米自由貿易協定(NAFTA)に代わる新協定の批准手続きが滞る。』
政治のみならす貿易や外交・安全保障でも今や厳しく対立する米中両国。
日本も米国同様に中国の政治的・経済的介入はもとより、外交・安全保障の面でも厳しく対処しなければなりません!!
米国の中間選挙は米中貿易戦争の影が色濃く出る選挙だがトランプ大統領にとっては正念場の選挙!!
10月10日に自身のツイッターで発表した、支持者らを前に選挙応援演説を行うトランプ大統領(前列左)の画像
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