「誰でも悪人になれる」映画を見終わった時、思わずつぶやいた。
今の若者には、本当に大切な人がいるだろうか?愛する人を見つけ
られるだろうか?社会の歪の中で生きる妻夫木君が出演を切望した
渾身作らしい。愛する人を見つけたときは、遅かった。
二人の逃避行は、逃げ道のない逃避行。
「第34回モントリオール世界映画祭」の最優秀女優賞を受賞した
深津絵里さんは田中裕子さん以来27年ぶりの日本人の快挙らしい。
一人の男との出会いにより転落していく様を見事に体現する。
愛にゆれる場面には、雨が降っていた。殺された側の父子関係
には雨傘が印象的だった。素敵な映画でした。