朝風呂はきっちりと6時からというのは出発が早い客には遅すぎる、これは改善してもらいたいところだが、このホテルは宮崎ではランクが高いというか歴史があるというかバスガイドも宮観と地元で親しまれているとは前日の紹介話し。自前のベーカリーも持っていて風呂に向った6時前にはもう皆さん働いている。
1Fにある風呂からは外の景色は見えないが、部屋からは川を目の前にして市街を望めるから、屋上展望風呂にしたら素晴しいのではと。
宮崎観光ホテルは大淀川沿いでそちら側の客室からの展望も
昨日は飲んだあとだから頭を洗たり髭を剃るのは朝風呂ということになって6時半からに早めてもらった朝食には遅れてしまう。でも一木一草という地産地消レストランは広くて遅れても問題なし。ベーカリーがあるしフレンチレストランもあるホテルだから洋食メニューも充実していて女房は洋食、僕は和食のバイキングテーブル中心にチョイス。品数が多くて両方をというのはとても無理で欲張れないぞ、見たところ洋食の卵料理はコックがその場でというのが売りなんでしょうな。こういうサービスは焼津グランドホテルや北川つるや吉祥亭でも、料理にこだわる宿の朝食バイキングの定番ではあるな。和食には郷土料理の冷汁もあったから一膳目はそれに飛びついちゃいました、それにうどんも。これに白米御飯ももう一杯食べたらもう腹一杯、相変わらず意地汚いというか貧乏根性丸出しではあるなぁと反省、でもここの朝食バイキングはこうツアーではピカ一ではないかな。女房はここのクロワッサンが美味しいと、あとで明日用にと1Fベーカリーで買い求めていましたよ。
女房は洋食、ちなみに卵嫌い 僕はコーヒー、ヨーグルトにオニオンスープも
我々はオプションの綾町観光をするからまたも8時の早い出発、この日は土曜日だから市内が空いていてスムースに郊外に出て一直線に照葉樹林の山を登って照葉綾の大吊橋に一番乗りの観光客となる。まだ早いから地元オバチャン達が産品を売る店のシャッターは閉まったまま、そこを抜けて歩いて渡る大吊橋は九重ができるまでは日本一の高さだったのだが今は二番目に、そういえば水府村の龍神大吊橋も九重ができて人が渡る橋の長さで二番目になってしまったなと。高所恐怖症という女房は渡る途中でキャーキャーと、もうカワイイなんて齢じゃないんだからみっともないね。
綾の大吊橋
続いては復元の綾城を車中から見物して町と雲海酒造が共同で運営する酒泉の杜という複合観光施設に入る。ここはアルコール類は焼酎、清酒、ワイン、地ビールが揃うから左党にはたまらん場所、ほかにはガラス作家の工房や工芸品集積施設に骨董展示館、さらには温泉と宿泊施設もあって本当なら充分に時間が欲しいのだが見物時間は1時間ほどというのが残念至極。我々はガラス工房と工芸品館で時間がとられてしまい、最後に慌てて酒蔵の焼酎とワインの試飲を少しばかりしただけでおしまい、もっと飲みたかったぞ。こちらでは現代の名工黒木国昭の工房と作品展示販売棟があって、薩摩切子再興にも参加したという作家の独創切子などまた違った細かい造りが素晴しい、ほかにも光琳風のものや浮世絵写しのもの、ベネチアンガラスやガレ風のものまで、そのどれもが見事なものに驚かされる。女房は工房作の小さなアクセサリーアウトレットを購入してニコニコ顔、ほかにも藍染の服がとてもシャレていて欲しかったらしいが、高いから次に来ることがあれば考えておきましょうなどと恐ろしいことを。
酒泉の杜案内マップ 酒泉の杜中央広場から
再びホテルに残った参加客を迎えに11時半前に宮崎観光ホテルに戻る。その間通る市内中心部の大通りや大淀川沿いにはワシントンヤシの高木が並び南国風を演出するのに、その上部の葉の手入れを高所作業車を使ってやっているのを見ると手入れにも金をかけているんだねぇ、なんでも交通事故などでこれらの樹木を傷めたら侵害賠償はとんでもなく高いとバスガイドが言っていた。全員揃っての観光は市街から南下して青島に、ここは島津貴子さんご結婚報告薩摩旅行で利用されて新婚旅行のメッカになったというのは我々世代の少し前、あの当時は海外旅行は珍しい時代だったから南国ムードもあって人気のトップであった。今は巨人軍のキャンプ地としてこの旅行の翌日には選手達が揃うはず、そうなれば九州各地からファンが押しかけるそうだ。宮崎はプロ野球やJリーグの合宿が目白押し、これらは一大観光資源だから知事も誘致に躍起になるわけだな。
サンマリンスタジアム
そのサンマリンスタジアムと選手宿舎ホテルを過ぎてすぐが青島で、有名な鬼の洗濯板見物と青島神社参拝、確かに風光明媚ではあるし、鬼の洗濯板というのも奇岩ですなぁ。こちらでは途中の露店でソテツの実を売っておったが一粒が結構高い。そして神社に参拝して奥のビロー樹原生林を見てから宮交レストランに戻ってオプションの昼食となる。
食べたのは浜ゆう定食というのだが名前の由来がどうも分からない内容、うどんを入れる鍋はまずまずの味だがチキン南蛮は昨夜みたいなフワフワ柔か味には大差があって、こちらはタルタルソースが無ければ家庭の味、面白かったのはカボチャの味噌漬なる漬物でこれは初めて食べる味、まぁ全体としてはこんなものでしょうな。
浜ゆう定食
食後に少しばかり時間があったので無料の亜熱帯植物園に入ってみた。今は冬咲きチューリップが満開、温室もあったがそちらには廻れずにサヨウナラとなる。
青島亜熱帯植物園
お土産タイムはもう一箇所あるものの観光見物の最後は更に南下した鵜戸神宮、海岸沿い堀越峠からは鬼の洗濯板が青島以南にも続くのが見え、眺望を楽しみながらのバス旅。
ついた鵜戸神宮は南国だと実感できるのがモンキーバナナの実が露地でなっているのを見られたこと、大型バス駐車場からは運動神宮とバスガイドが言うように海岸沿いを昇り降りして最終的には海近くに降りきった場所の岩窟の中にあるという珍しいロケーションに鎮座しおわします本殿、これは珍しい下り宮のかたちなんだそうだ。現在の建物は飫肥藩伊東氏が江戸時代に建てたものだと書かれていた。途中の門額には今年の干支寅の絵額が掲げられ、ご丁寧に毎年掛けかえているのですね。
露地モンキーバナナは初めて見た 干支の寅絵額がお迎え
主祭神は山幸彦の子供鵜葺屋葺不合命で、ここはワニの化身である母親豊玉姫のその際の産屋だったところだという。神武天皇はそのまた子供なのです。そういういわれから縁結び、夫婦和合、子授けにご利益があるということで、新婚旅行メッカの一翼を担っていたのですね。ここで面白いのは100円で5個の玉をもらい、海側にある岩礁の頂部にある穴に投げ入れられたら願い事が叶うというもの、5回入れたら五つの願いが叶うとは豪儀ですなぁ。但し男女でハンディがあって、男は左手、女は右手で投げることになっているのは誰が考えたか、利き手が逆ならどうするんじゃ。来たからには挑戦と、5回投げた最後が一つだけ見事にポチャンと納まった。夢中になって入れ!入れ!と願って投げる人が多くて、何のご利益にもならない人が多いとはバスガイドさんの笑い話、僕は億万長者にと投げたんだけれど無理な願いよと女房に笑われてしまった。
下り参道左に見える岩窟の中に右写真の本殿が鎮座する
右下の岩上部の穴に
帰りの飛行場は鹿児島空港となっていて、ここからは山側に入って北上し、田野ICから高速で第一日目と同じ道筋を目指す。すぐに鵜戸神社再建の飫肥伊東藩の武家屋敷が残る近くを通ったのだが、見物コース予定に組込まれていなかったのが残念でした。代わりに霧島連峰を眺めながら東から北そして西側へと廻って溝辺ICで降りて飛行場近くにあるバレル・バレー・プラハ&Genという観光土産物施設に5時半過ぎに到着。ここは昨年も来ていて要領は分かっている。でも商品説明の前に上級武士の示現流とは異なる下士の泥臭い自顕流の講釈と試技を見せたのはお初であった。ここでは焼酎試飲で結構酔いが廻ってしまった。でも買ったのはチェコと提携観光のプラハのほうでバスガイドさんもお奨めというソーセージなど、黒豚を使っているというからマズイはずがないからね。
バレル・バレー・プラハ正面 自顕流木刀打込み実演
ということで3日間の観光は全て完了、飛行場には1時間前に到着して夕食は簡単に二人とも豚汁定食、それに黒豚餃子は一皿だけとって短時間で済ましてしまう。
空港で豚汁定食の食べかけ
飛行機は出発がやや遅れたものの予定時間通りに羽田に到着、リムジンバスと電車は行きと同じで10時少し過ぎには我家でチーズでワインとなる。
こういうツアーは眼一杯の行程でも楽チンなのがいいですなぁ。