ちょいボケじじいの旅・酒・エーとそれとね

毎晩酒を愛で古き日本と温泉を愛す、少し物忘れも出始めた爺が、旅日記やコレクション自慢などと、時々の興味のままを綴る。

雨をものともせずこの年末の世田谷ボロ市に出陣

2012-12-20 17:47:40 | 工芸絵画骨董

 年末年始の12月と1月の15日と16日に開催される世田谷ボロ市、12月の開催日は土日に重なるというので相当な人出が予想されたが、初日の15日の土曜日は肌寒い雨模様の予想となっていて、それなら多少は混雑がマシかもと敢えて出掛けることにした。何でも今回で435年目になるという歴史がある市なんだそうだが、世田谷の区制80周年の記念ということもあってより華やかな趣向をと代官見廻り行列なんていうことをやっていたが、行列開始時から生憎と雨が降り出してきてしまってもう一つ残念だったような、でも16日の日曜日は一変して暖かくなったからさぞや賑やかだったでしょうな。冒頭写真は今回のボロ市の案内ポスターである。

 このボロ市には三軒茶屋から世田谷線のチンチン電車に乗って行くというのも、ボロ市名物の一つに加えてもいいんじゃないかというくらいじゃないですかな、さらに世田谷駅までに一ヶ所だけだが一般道路との信号交差点があるなんていうのもレトロな趣向、満員電車で10時半に到着したらもう十分にイザ出陣!という気分になっていたぞ。

                          自動車側が赤信号で停車

 僕がボロ市を回る道順は世田谷駅側から入ってT字型のメインを歩きながらいくつかの脇道も巡り、代官屋敷のある通りを端まで歩いてその少し先に離れてある第二会場にも足を延ばして一応は全部を流し巡りし終えて、帰りは上町駅から世田谷線に乗ってというのが毎回のことでこの日も。最初はまだ曇り空だしさすがに土曜日だから人が溢れる中を、明日投票となる衆議院選の候補者の一団が列で歩くのには君たちは邪魔だよ顰蹙ものだぞということもあっったが、毎回同じ業者は同じ場所に出ているから僕の優先度が高いところだけ降らない予報の午前中に早目に廻ってしまおうと動くことに。

                       世田谷駅からのボロ市入口

                                  選挙候補者のお通りだと

                       ボロ市代官屋敷前付近

                         1月にカレンダーを売るテントは12月はチャリティーバザール

 早目にやって来た主催者本部前では午前11時には久寿玉が割られて、代官見廻行列が代官屋敷からスタートとなったが、そのころから早くも雨模様となってきて段々に降り方が強くなってきてしまった。こうなると並べた品物にシートが掛けられることとなって、ボロ市での掘り出し物選びは難儀となる、手早く代官屋敷傍の路地の骨董屋が連なる場所だけを手早く見て回ったがこれはというものには巡り合わなくて、あとは早くも店仕舞するかどうか思案したり思いっきりよく切り上げてしまった店が出る中を僕は傘を差さずにコートのフードだけ被って残る場所を歩き廻ったが、人出はやや少なくなってはきたけれどこういう時の他人の傘は危なくて困ったもんだ。

                         久寿玉割り

                         代官見廻り行列待機中

                        代官見廻り行列出発

                         このまま閉店しようかと迷っている

                         早々店仕舞

 雨だと店を出し続けていても手持ち無沙汰そうになっていた店主にこちらから話しかけるのは好都合だと、ここの結構なお値段の神棚とD.I.Yの安いのとの違いを訊いてみたら、安いのはプラスチック製でこちらのは本格的な木組みのもので今ではこういう業者も少なくなってしまったとか、それと戦後ぐらいからのやや古いものは金色飾り金具を和紙で作ってあってダメになるんだそうだ、こういうのって訊いてみないと分からないよなぁ。

                         神棚はどのくらい売れるのかね

 雨降りは植物類には濡れ色が映えるとばかりに代官餅売場近くに集まる植木業者の会場を一回り、毎回ここには山野草や東洋蘭などの専門の店が出ているので、買わないまでも興味があるから必ず見ていくのだが、改めて珍しいものを含めて種類は思いのほか多いですねぇと、地植えして丈夫に育つのであれば買ってもいいかというぐらいのお値段となってはいるが東洋蘭は素人には無理そうだね。今回は十両、百両、千両、万両の4種類がかなり見られたが、一両だけはなかなか無いそうだ。

                         山野草など多種類が並ぶ

                         東洋蘭専門店

                         千両、万両、百両と

                         雪割草と福寿草が安い

                         代官餅売場にはいつも通り大行列が

 今回の骨董屋漁りの中で見つけたものを少しだけ以下に、まずは犬山乾山と思われる鉢と六歌仙図らしい小皿セット、鉢の方を見せてもらったら乾山の文字がある。しかしこの外側の僧侶らしい絵柄は今年の2月に横浜アリーナの骨董アンティークフェアで買った鉢にソックリ、貫入の有無が異なるが恐らく同じ窯のものでしょう、となれば京焼じゃなくて僕のその時の見立てが正しかったことになるが。

                                犬山乾山らしい鉢と六歌仙らしい絵皿

                                乾山の文字がある鉢の絵柄

 今回僕が買ったのは300円均一で売られていた小皿の中から周りの伊万里印判皿とは全く異なる黒釉の皿、他のは型物だがこれはどう見ても手で挽いているし絵付けも手描きで金彩も入っている、さらに小さく描かれているのに鼠にはラシサがあり、小判と一朱銀と銅銭らしきが描かれているその一朱の文字も見えるという細かい仕事、九谷焼と睨んで店主に訊いたら金沢で仕入れたという、ヤッパリネとセット数まとめで買っておいた。

                          300円均一の小皿類の中に

                          九谷の黒釉の小皿   

                     

 あとはお遊びで買ったのが昔のマッチ箱入れというブリキの小物の掛け箱、見ればまだピカピカでなんでこんなものがと説明してもらったら、武蔵村山のもう廃業した蔵元が昔に客筋に配ったものでその地の古い家にはまだかなりぶら下がっているとか、それが古い倉庫に箱で残っていたのを見つけたからサラ物でキンピカなんだそうだ。これは面白いから軽井沢の台所の化粧柱に掛けておくことにしようかと。

                                ブリキのマッチ箱入れ

 世田谷ボロ市は全国から多くの業者が集まってくるという大きな市だから、必ず何かはこれは面白いなというのものがいくつかは見つかるけれど、その中でも安いものとなるとかなり丁寧に見て回らないとぶつからない、でもそういうのを探すっていうのは楽しいよね。

 この市にはいつも昼時を掛けて行くと昼飯を食べるのには困ることになって、代官餅だけじゃなく何処の食事処も席待ちの行列ができるし、露店の食べ物は子供の時に親からいつも食べてはいけないと躾けられたこともあって、セッセと歩いて絶食してくればダイエットできたといい方に考えておくかと、結局飲まず食わずで我家に帰り着いたのは午後4時前であった。また1月も出かけるぞ。


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