早朝5時には起きて朝風呂、男風呂は川に面していたが女風呂には窓がなくてタイル張りの壁に囲まれていたそうだ。朝食が8時からだったので風呂は2回も入り、着替えてからも時間があったので街も散策してみた。
街を南北に流れる飛騨川(冒頭写真)に東側から直行して流れ込む急斜面の細い川沿いは柳と橋という温泉街お決まりの修景で、これが平地だったら城崎や銀山とよく似ている。その坂道を登っていったら湯の街通りの案内看板矢印がある細い小路が奥に続くのでこれは面白そうと踏み込む。どうやらこの道筋は昔の温泉街だったようで湯之島宿という石柱もあったし、下呂温泉発祥の看板がある場所には共同浴場の白鷺の湯がある。白鷺が発見した温泉ということでしょうね、橋の欄干にも白鷺をモチーフにした飾りがあるからここの象徴になっているようです。朝早かったから何処も閉まっていたけれど夜はどういう雰囲気になるだろうかね。
湯の街風情 古い温泉街の湯之島宿
朝食は大広間で和定食、朴葉味噌は飛騨地方の定番で味噌汁は名古屋が近いからか赤出汁、あとはごく普通の朝食で御飯二杯。ベテラン仲居が食事中に講釈、なんでも朴葉味噌は砂糖、味醂に加えてさらに使った天ぷら油を入れるのだそうだ。それと高山祭りは雨祭りというぐらい雨にたたられるそうだが、今年は台風が心配だったけれどこんなにいいお天気になってと持ち上げてお愛想も。
宿を9時に出発して高山に戻る途中には中呂とか上呂という地名もあって呂というのは何かいわれがあるのかななどと思いつつ、窓から簗場なども見つかった。10時にはまたも市役所で下車して昼の祭りの自由見学スタート、食事も各自で済まして午後1時に真光駐車場集合ということで。昼間のメインは八幡宮境内での布袋台のカラクリ奉納で11時からということで10時半には境内に入り待つことに。神社正面階段下にはあとの9台が勢揃い、そこから右手に大回りして境内に行けばもう半分以上が埋まり人!人!人!で、さすが土曜日で人出が多くて前に低い人が立つ場所を探して視界を確保。ちょっとばかり遠めながらまずまず30分間の演技は無事成功裏に終了して皆さん拍手喝采。このカラクリも20年以上振りだったけれど、少しばかり記憶と違っていたのは唐子が布袋さんに乗る動作、記憶の中ではもっとダイナミックだったのは誇大妄想していたのかな。でも9人が操作する36本の糸を離れて人形が動くのはまことに不思議ではあるな。
カラクリショーが終れば急いで食事しないとと、まだ混みあわないであろう場所で、昨日目星を付けていた肉屋に併設している匠家という食堂に急いで向う。幸いに最後の席に座れて牛丼とミニラーメンのセットを食べる。肉は柔らかくまずまず、ラーメンはやよいそばよりアッサリで旨みは劣るのは専門店ではないから仕方ないか。出るときにはここにも行列が並ぶ、お土産を買おうと街を歩けばラーメン屋はどこも長蛇の列にやよいそばは昨日食べておいてよかったね、思っていた通りでこういう時はとにかく機先を制すことが大事。さて飛騨土産にはめしどろぼうなる赤カブのお漬物、朴葉味噌、擬製豆腐などをスーパーに入って買い求める。我々は観光地でも必ずスーパーを探して土産物屋には無いようなものや地元の人が買うようなものを選ぶのだ。お漬物など観光客目当ての店や朝市などより安いし、おまけに1パックが小さくて封を空けて食べ切るのに便利なのです。擬製豆腐やこも豆腐はここ飛騨高山の古川屋で製造販売しているのだが、近くのスーパーにも置いている、高山でしか見たことがないが結構美味しいから必ず買って帰る。そうこうしているうちにタイムアップ、12時半に市役所に戻りシャトルバスで真光駐車場に、真光とは向いに神殿みたいな大きな建物があって新興宗教の団体参拝客用駐車場だったのですね。
郡上八幡は東海北陸自動車道がつながっているから1時間で到着できる。この自動車道は山中を走り、深い谷には日本一の橋脚長の看板も見えたが、やっと平地になってきたなという場所が郡上八幡、ここには大分昔に2回ほど来ているのだが。まずはバス駐車場が博覧館という郡上踊りの真似事を見せる観光施設で、ここの見物はオプション。まずは当地の自然と歴史文化の紹介を面白い話術でオバチャン案内人が15分ほどしてから、若い女性二人が10種類ある踊りの中から2種類だけ見本を演じ、あとは観客が椅子に座ったまま手振りだけ教わるというもの、最後に街中歩きのコース説明があって自由散策ということに。以前2回の訪問では吉田川への飛込み橋、民芸品店、藍染店(鯉幟本染めが県重要無形文化財)、肉桂飴の桜間見屋に宗祇水ぐらいの記憶しか残っていなかったのだが、今回一回りしたら改めていい街並の残ったところだと再認識。時間が全部で1時間半ということでお城に行くのは無理、宗祇水と奇麗な流れが売りのシットリとした街の雰囲気だけを楽しむ、土曜日だから観光客も多かった。ここ出身の人が起した産業、あの合羽橋の食品サンプル製造、それを置く店が新たに出来ていて賑わっていた、でもサンプルなら合羽橋で買えるしね。ここでは肉桂飴だけを買っただけ、この飴は肉桂がタップリと入っていてピリピリするほどの味がするから、辛いものが苦手な人には向かないぞ。帰りがけ車中から見た町を離れた場所の吉田川にはモリを持った人達が何人も入っていたが、鮎で有名なこの川には簗はないのかな。
宗祇水 さんぷる工房
午後3時半に郡上八幡を出発、あとは東名経由で浜名湖SAで夕食弁当購入時間と足柄SAでのトイレタイムだけで一気に走り、横浜ICで降りて横浜新道を走り夜8時45分に最初の出発地に無事帰還、運転手さんご苦労さんでした。