
弥陀ケ原の湿原を一周して撮った花の写真を一堂にまとめてここに、小雨ということと団体ツアーに合わせて木道を歩かないといけないから、ジックリとは写真を撮ることはできなくて、スナップ写真といったものながらガイドさんから聞いた多少の説明をつけて。このツアーでは2回の湿原散策があって、歩く時間は2時間程度と聞いていたので、梅雨時で雨を予想して、コンパクトに畳めて特別に軽い雨具を用意してきたが、これは正解でしたよ。冒頭写真は御田原参篭所前にあったなで兎という大きな石像、なでると厄除けになるというが月山の月には兎でキマリですねぇ、湿原の花も守っているのかもしれませんな。
まずは池塘とその付近で多く見られたものから、コメントを添えて。
ミヤマホタルイという井草の仲間とか、この場所のものだけが先駆けて小さな白い花を開きかけていた、ポツンと見えるその花をホタルの灯りに見立てた命名だそうだ
池塘の中にあるのはミツガシワだそうで氷河期からの生き残りの植物、花はまだ咲いていなかった葉っぱもちょっとばかり変った植物ですね、手前の白いものはワタスゲの花
どこの池塘周囲にもモウセンゴケが繁茂していた、こんな群落を見るのは初めて、この時期はやや赤みが出てきたところであったが
湿原の各所に見られた花を以下に、月山は雪が多くてまだ雪渓が残るぐらいだから、現在咲く花は一気にやってくる夏場煮先駆けて早くも一斉に咲き出した植物たち、この湿原の総じての見頃は7月末ぐらいでしょうかね。でも混雑はするだろうから、ツアーでは予定が立たなくなりそう。
今一番目立つ花はヨツバシオガマ、遠目にはハクサンチドリかと思ったが近づいてみれば葉が全く違う、至る所に群落があった
ワタスゲは花のあとのほうがよく写真に撮られていますね
地味な白い花がポツンポツンと咲いていたのはイワイチョウ、イチョウに似た葉が各所に沢山見られるから花はこれからもっと咲いてくるんでしょう
トキソウも多く見られたが天気が悪かったからか開いている花は少なかった、園芸店でよく見られるタイリントキソウとは別種とかでこちらはあくまでも可憐な花だ
チングルマとイワカガミが混在して多くの花が見られた場所、チングルマは草本じゃなくて樹木
左からチングルマの花、花が終ったばかりのチングルマ、そしてイワカガミの花、チングルマは終わりかけでイワカガミはこれからが盛りのようだ
コバイケイソウは昨年沢山咲いたそうで6年周期があるんだとか、歩いたコースでは一つだけが咲いていた
ゴゼンタチバナも各所で見られた、これも自生しているのを見るのは初めて
ツマトリソウも初めて、これは多くはないようでここだけで、ガイドさんが教えてくれなければ見落としてしまうね
ユキザサは我が山荘の庭でも見られるが、ここのはかなり大きい、でも軽井沢植物園で見たハルナユキザサほどではないが
マイヅルソウは軽井沢の林間でも見られるが、湿気が多い場所によく見られるから湿原でも適応しているんですね
これはセリの花だと思うが、ガイドさんに聞き忘れてしまった
白い可憐な花のヒナザクラは日光が無いからどれも開いていない
ハクサンフウロだそうで、アサマフウロよりもやや小型の花、赤味も少ないような、葉も少し違うか
ハクサンチドリでもこれは葉に黒い斑が入って、ウズラの羽に似ることからウズラバハクサンチドリだそうだ
ショウジョウバカマの花だけが伸びていて、葉は下に隠れて
キンコウカも咲き始めのようだ、この花も見るのは初めてで調べたらユリ科なんですね、これは各所にあったがまだ蕾というのが多かった
咳の薬になるということで、方言で喘息をズダということからズダヤクシュと名付けられたという薬草は所々に
雪渓が半分解けた場所にやっと咲き出したミズバショウ、平地ではとうに終わっているのにここでは今が咲き始め
以下は樹木の花を、樹木と言ってもどれも灌木です。
樹木で花が目立ったのはウラジロヨウラク、ヨウラク(瓔珞)とは菩薩様の玉飾りなどできらびやかに装飾された首飾りで、この花がその個々の飾りに似ているから
コメツツジの花は一ヶ所だけで見つけた、それもこれだけというのはもう終りかけなんでしょうか
駐車場に戻ってきた手前にあった白花のシモツケはマルバシモツケというんだそうだ、確かに葉の形が良く見るシモツケとは違う
全一周の歩きづらい木道ををかなりの健脚で皆さんが無事に戻ってきてくれたというガイドさん、そこで知って驚いたのは今回の参加者の中に88歳という御婆さんがおられたこと、その年としてはやや大柄で背筋などはピンとしている、付き添いの娘さんはまだ60歳手前ぐらいか、それでもこのコースを遅れずに走破とは、イヤこちらが降参です。この後の場所の走破もまったく平気だったようで、我々夫婦もかくありたいとご挨拶しておきましたよ。