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九谷焼は泥臭いまでに彩り豊かな絵柄の焼物のイメージが強いが、昨日の鉢のように黒が主体の器もあって、我家にも3種類のセットものがある。そこは九谷焼だから窓を開けて色絵を描くから黒一色ということではないけれども。
九谷焼は古九谷は別格として再興九谷以後の作風では4大系列があると言われ、それは木米、吉田屋、飯田屋、永楽でいずれも華やかな絵柄が特徴、これ以降もいろいろな手法が生み出されたというが、黒主体のものは知らなかった。
冒頭写真はやや大きめの菓子鉢ということで二つがセットで桐箱に入っていたもの、その箱には明治18年に購入したと墨書きがあったからもう120年以上前のものだが、それほど使われなかったのか古色はなくまだ奇麗なものだ。
これと同じような図柄の小皿5枚セットが2組あって、上はそんなには古いものではないが、窓抜きに描かれた牡丹の絵は九谷らしい。下のものは現代作家の松本佐一作で箱付き、こちらはちょっとひねった形状の窓を開けているが、地の黒の発色は昨日の鉢にかなり似ている。
この中では作家物の最後のセットはそこそこかなりのお値段だったが、あとの2組はあまり九谷らしくないからか安かった。
いずれも似かよっているのは、こういう様式の伝統も九谷にはあったのでしょう。黒釉の抹茶茶碗もあるようだからこういう作風を何と呼んでいるのですかね。