■昨年暮れに金沢のサルサパーティからの帰りの8号線の金津のニッセン付近のオービスにスピード違反で撮影されてしまった。夜の3時、制限速度50kmのところを38kmオーバーで違反点数6。先日裁判所から7万円の赤切符が届いた。2日間の違反者講習が昨日終わったところ。
累積の信号無視2点が2回あって、(夜中バイクで駅東の赤点滅交差点を一旦停止しなかったとの理由で後ろから忍び寄ったパトカーに止められ、、しかも同じところで2回も、、)4点との合計10点で60日免停!講習料が2万2千円。1年前に20万円で買った車に1度で約10万円の違反金とはどういうこっちゃ。
講習初日の朝、30分駅まで歩いてバス停に着き、ちょうど来たバスに飛び乗ったがバスを間違えたことに気づいたときは大分時間が過ぎていた。運転手さんに聞いて降りた場所のバス停の時刻表を見ると既にバスは出発したあと。ガーン!時間厳守で講習開始に遅れると講習による期間短縮はなく。実際に2ヶ月免停になってしまう。呆然とする中、ひょっとしてと運転者センターに連絡すると、実際の講習は30分後に始まるのでそれまでに間に合えば、、ということなのですぐにタクシーを探して駆けつけた。よかったー!けど歩きなれない靴で足にマメが、、。
受講申込をして期間短縮は60日が30日になるだけだと知らされて再びガーン。講習後すぐに免許証がもらえるのは30日免停の人だけだったのだ。
3階の講義室には2人のおっちゃんがいるだけ。エッ3人だけ?
第一日目の講習に入る前の説明で個人情報保護の観点により教室内で「姓名」呼ぶことはできないそうで、我々3人は1番さん2番さん3番さん(僕)と呼ばれることになった。
とにかく口数と文句の多い1番さんは驚く程、交通規制、方式等詳細な情報通で、講師の質問にたちどころによどみなく正確に答える。エライベテランさんやなぁ。2番さん(通称社長)は1番さんと同じぐらいの歳で僕より1回り上の75歳ぐらいでちょっと押しの強そうなタイプだが、これまたむちゃくちゃ詳しくテキストにないことばかり知っている。60km50km40km制限速度というのは舗道の有無で決まってくるので、僕の走った8号線は片側舗道だから50kmなのだそうだ。黄色い杖は障害者用に使われていることを知ってた受講者は初めてだ、と言って講師もびっくりしていた。
僕も「ヒヤリ、ハット」についてちょっとハインリッヒの法則の薀蓄を語ると講師の顔色が変わった。そんなこんなで妙にあかるくにぎやかな講習になってしまった。普段こんなじゃないそうだ。もっと人もいるし、、、。
2日間も同じように講義を受けていると、なんとなく長年の親友みたいな雰囲気になってしまう。2人とも事故で来ている。1番はほんのちょっと追突して引っ込んだだけだと思っていたのに知らないうちに相手に事故証明を出されていたという。被害者は腰痛になったと言ってるそうな。そこはちがうやろ、、みたいな。
2番さんは自転車に乗った80過ぎの爺さんが車の横にぶつかってきてよろけて倒れ込んだところが運悪く交差点の横断歩道の上だったとか。急ぎ連れてった病院は爺さんが毎日これまた腰痛で通っている病院で腰痛が痛くなったんだそうだ。いつまで通っても良くならないと言うんだそうだ。そりゃあなおらんぞ、、。
昔、彼の21歳の息子さんが慣れない車で小さな事故を起こし、相手は明らかに軽傷にもかかわらず長期に渡ってしつこく請求し続けたそうで、そのうち息子さんは急性アルコール中毒で死んでしまい、それでも請求してきた相手に「おれの息子は死んでしまったぞ」と怒鳴り散らした、という話をしていた。
「スピード違反でここに来るのは、お宅まだ若いんや」と言われた。
2日目は実地走行、機器によるシュミレーション操作、と筆記試験それに各検査結果と評価とビデオ
まず、それぞれ1人づつ試験場内のコースを走り、他の2人が後部座席で運転の評価を付け、後で助手席の講師が評価解説するというもの。普段の走りそのままをするように言われ、癖を見つけようとするものである。普段めったに自分の運転を客観的にチェックすることはないので、いい機会だとは言える。3人ともリラックスして楽しく賑やかに運転した。もう、しばらくは乗れないんだから、、。それにしても訳のわからんコースや!3番目の僕がまだまちがっとる。
講師の講評は全員運転に関しては何も問題がない、とのこと。事故はそれ以外の要因だ、ということだった。
シュミレーションと反射運動チェックはゲーセン感覚。「あーっ、人ひいた!」と1番さん。「こんだけ練習したので今度来るときはいい点数だせるざ」「またくるんか?」この3人とも60日免停は初めてだったのだ。すげーベテランさんだと思ってたが、、。
筆記試験は40問20分で34問解答すれば合格、不合格なら補講、、、??とにかく誰でも受かるようになってる。そしてそれ以外は合否に関係がない。「講習の点数で期間短縮できれば一生懸命やるのになぁー」とかぶつぶついいながら、、きっとこれら各種適性検査の類は事故統計のデータになるのだろう。
いろんなビデオもハッピーエンドにならないシナリオで作られていると思えばよくできていて退屈しないように作ってある。各種検査の僕の結果はおおむね運転に適正な能力で問題はないようだ。しかし、運転能力に影響ないが反射対応は若干遅れるようだ。歳は仕方ないか、、。
2番社長いわく。「嫁と明日から韓国や。バクチ楽しんでくるわ。帰ってきてしばらくすれば新しい車はいるし、、、」1番さんいわく「あー、運転したいのぉ。運転してパチンコいきたいわぁ」
1ヶ月中はまだ履歴が残っているのであと4点(一旦停止違反2回等)で60日免停となる。30日免停というのはもうない。車に乗れば免許不携帯ではなく無免許運転19点で2年間免許停止。この臨界状態が履歴の消えるまでまる1年間続くわけだ。彼らの例でもわかるように運転能力と関係なく事故はもらうもののようだ。「運がわるい」といってしまえばそれまでの話だが、、、。
運転できないことを理由に気の乗らないことを断ることもできる。その他、きっと車を使わないことで手にすることができる何かを見出す、という事もあるだろう。てか、公共交通機関を再認識したり、自転車の利用を考えたりするいい機会なのだ、と考えることにした。