■猿の研究者の書いた日本人論。ひきこもりとパラサイトシングルの若者がこれからどうやって少子化社会を生きていくべきかというテーマ。
今年ももう年賀状を書くとおしまいのような気分なのでふらっと立ち寄った渕町のブックオフで目に留まったので立ち読みした。アプローチのしかたが興味深かった。
サルの社会に家族という概念はないそうだ。つまり社会と家庭というような区別がない。
人間は安心していられる家庭から外の社会に出ることによって能力を獲得し仕事ををする。ところがいまどきの若者は社会に出たがらない。これは社会化してないサルと同じだ。
子の保育は雌のやくめで、雄は生殖行為が終われば不要となり、さっさと死ぬのが動物界の定めだが、人間は異常に長寿を全うするようになった。教育期間が長くなり、出産年齢が高齢化している。昔の女性の出産年齢は15歳ぐらいがいまや30歳になろうとしている。そうすると子供の思春期に母親がいい関係を保てなくなると言うのだ。
引きこもりやパラサイトシングルと電車内で平気で化粧ができる子は同類で、前者は社会に出て行けないことを自覚しているだけましで、後者は外の社会まで家庭内の自分の行動が広がっている自覚がないだけだ。いずれも社会化できない子供が増えているのだ。そしてその大きな要因として、女性の社会進出が遅れ、「専業主婦」の子離れができない妻と居場所のない夫が出てきたことにあるという。
動物の生存のための相手を判断する能力は40歳を過ぎると極端に低下するそうで、特に社会経験の少ない母親は能力低下が著しい。そこで専業主婦のマザコンが社会化できない子供を作っている、、、、という見解は女性差別のそしりを受けるかもしれない。しかし、そのようなそしりを受けるならば、それが女性差別が現存する証だともいえるということで、このような社会は女性差別があったからそうなのだという著者の立場を逆に正当化する。結論的には僕の認識にも近いので興味深く読めた。
著者の結論的提言は男女参画社会のなかで若者に保育経験を積ませることが少子化対策に繋がる、、、みたいな。しかし、サルの研究者のアプローチとしてケータイで個別のコミュニケーションしかできない日本の若者たちは進化を逆進してサルの社会にもどってしまったという見方は面白い。
僕は社会化できない日本人、というより全てにおいて「自立」不要の過保護文化が日本人社会だと思っている。しかし、外の社会では自立が必要とされるので自立ということを学ばなくてはならない。日本では自立は孤独とほとんど同義。リタイヤーした高齢者が余生を外国の異文化のなかで生きることが「孤独」を乗り越え新たな「自立」をまなぶベストな方法、、、というのが僕の数十年来の確信でもあり目標でもある。
■今日は頑張って森田方面の工業統計の準備調査を終えた。市の統計調査員としての初仕事だ。最初なので誤解があって渡すべきでない調査資料を渡してしまったというミスがあったが、天気は悪くなかったので4,5時間かけて20件くらい車で回れた。昨晩朝の4時までかかって準備した甲斐があった。来年回収する1日とあわせ2日でできる内容だとわかった。帰宅して車のタイヤ交換を済ませると、とたんに雪が降り始めた。
江川ユミコのライブはハイディングプレイスで7時半からオープンするのだが、ともみもノラさんも用事で遅れるというので8時半ごろに待ち合わせて行こうと思っていた。折からの雪で渋滞が続き、ノラさんも連絡のミスもあって来れなくなった。9時ごろともみと行くと、会場は満員状態。しかし今日は何故かおっさんが多い。
カナさんという若いフルート奏者がよかった。ジミーあわたべこと辻さんが今日はジミーわたなべで出ている。シカゴ生まれのおかしな黒人ドラマー、マーティのほかベースとパーカッションが入って立派なバンドになっているが、例のように知らぬ同士があってその場で合わせてしまう、というようなパターンらしい。曲目も知った曲ばかりでとてもよかった。NYステイツインマイマインドやアランフェス、アンコールはルート66などと、なるほどおっさんモードだけど、たまらんな。
帰り際にユミコさんに挨拶すると彼女は僕をマーティにパーカッショニストと紹介してしまったのでマーティに「今度は一緒にセッションしよう」なんて言われてしまった。となりでともみがあきれ顔。オレもユミコさんからしつこく誘われるから聴きに行くんだけど、それさえはずかしいんだって、、。
そのあと2人で河合に行った。ともみもマスターのいっちゃんとこの店を気に入った様子。今年のクリスマスイブはこんな風に、、、。
■今月の労働状況調査の仕事は1週間予定が早く忙しかったが、パートナー松村さんのおかげで悠々と先週末に完了。今月の総データ数は1900数十件といつもより200件ほど多いがそのうち1500件ほどは数日間で彼一人で入力している。70歳すぎてのその集中力には驚くべきものがある。その秘密は暇さえあればクロスワードパズルとパソコンのポーカーゲームに熱中しているところにあるに違いないと思っている。
昨年はSさんと組んでいたが同じ年恰好でこれほどまでに能力差が出てくるのを知ることができたのはこのシルバー人材センターの仕事をしたおかげだ。Sさんは1年たってもパソコンのダブルクリックとドラッグが最後まで出来なかったし、まともに電話の対応ができなくて往生した。その時は2人分の仕事に加えてパソコン教育までしなくちゃあならなかったのでかなり僕もイラついた毎日だった。Sさん、いい人だったんだが、、、。
今月は車庫証明の仕事が1件もないと思っていたら、先週ディーラーから電話があって越前町の事務所のポストに依頼書類を投函しているがどうなっているのか?明日が登録だという。冗談じゃない!連絡がないから事務所に行ってもいないので仕事がはいったとは知らない。しまった!依頼の書類はポストに投函したら必ず電話連絡するようメモしておくんだった。
セールスから急ぐ仕事じゃあないがちょっと場所が、、という連絡があった。なるほど、そういうことか。案の定、保管場所に行ってみると敷地だか道路だかわからない場所で正確なところそこでは2台ぎりぎりのスペースしかない。調べてみるとすでに2台が登録済み。これじゃあ申請できない。
その登録車が実在するかどうかを確認しなければならない。申請人が他の場所にどこに何台登録しているか?その登録に際し代替車が廃車処分されずに登録がそのまま残っていないか?あるとすればその車種と登録年度は?、、と探っていってようやく別の場所で登録した別の車の代替車両が当該保管場所に廃車処理されないまま残っていたことをつかんで本人にも確認。本人だって知らないことだ。どこのどいつが車庫申請したのか知らないが、素人でなけりゃ手抜きしやがって、、、。たまにあることなんだが、、、。
セールスもきっとよくわからなくて不安があって連絡を躊躇したのかもしれない。まあ、こんなもんだ。簡単そうな案件にみえて実はめんどくせ~い、のが混じっている。しかも今月はこれ1件?どうなってるの?
■Wさんからダンスシューズが届いたというメールが入った、、、やれやれ。
今日はラボでサルサパティ。そしてそこで我々のパフォーマンスを見せることに、、、。
いろんないきさつはあったが、パートナーとの練習も早めにすませて、、なんとか本番もつつがなく、、、。
パーティーにタローが来ていた。日米のハーフで強烈なキャラが売りの男。超愛想のいい語り口、憎めないひとなつっこさで天然なところはあきれるほど。その彼がめずらしくサルサパティに来た。いつになくおとなしく見えた。
聞いてみるとダラスのお母さんが乳がんでなくなったそうだ。67歳だった。タローは1人っ子なので残されたお父さんは64歳で1人になってしまった。タローはお母さんを看取って帰ってきたばかりだったのだ。64歳といえば僕とそんなに変わらない。
僕の母が癌で逝ったのももそのくらいだった。僕の父はその半年後に追いかけるように逝ってしまったのでなにか人事のようにも思えない気がしてタローにかける言葉がみつからない。
パーティの喧騒の中で、いつもの底抜けの明るさを保ち、うそっぽく悲しんでいるように見えてしまうところが今日はまともに正視できないような気持ちになる。きっとパーティに出ると気も晴れると思ったんだろうか。
今日は今年最後のサルサパーティということで盛況だった。明日はレッスンクラスの忘年会。
■先日韓国でサルサシューズを注文した際、1週間後には入荷したものを発送できるからその時はメールを入れますということだったが、2週間過ぎても何の連絡もない。さすがに心配になって先週末に問い合わせの英文メールを入れた。ASAPで返事を要請したのに翌日もメールがない。本気で心配になった。騙されたかな?
考えてみれば、お金を支払ってしまっているので品物の発送を無視されればそれまで、、。いくら領収書がある、店員が確約した、とか言っても海外の取引となる以上、債務不履行を救済する保障は何もないのだ。昔なら、東南アジアの国で先に支払って品物の発送を待つなどという買物は危険で考えられなかったはずだが、、。もう現在の韓国は日本と同じくらい、いやそれ以上に安全で信用できる商慣行が行き渡っている、、、などと錯覚してしまったのだろうか?
南大門やミョンドンで買物したとすれば、、、きっと日本と変わらないほど安全に違いない。どこでも日本語が通じるし、日本人旅行者のための商店街みたいなものだから、信用がなくなればそれなりの影響はあるので詐欺的な取引の危険も少ないだろう。しかし、アプジョンドンはいくらトレンディなところといえども「外国」なんだから日本の常識は通用しない、、という配慮が足りなかったなぁ、しかも、自分の買物じゃあなくてWさんの依頼なのだから、、、。
トラブルに関しては素人じゃああるまいし、海外経験も豊富なこの俺がなんともばかなことをしたもんだ、と悔やんだ。もし、応答がなければどうしよう?直接電話をかけて不履行があればネットを通じて一般の日本人利用者に注意を呼びかけたり、商工会議所や消費者問題窓口を通じて対応するぞ、、などど言ってみるしかないかなぁ、、、。
それでもだめならグレッグに連絡して、、、などと考えていたらメールが届いた。
発送が遅れて申し訳なかったが本日EMSで発送しますという内容の英文メールだったので一安心。実はもらった領収書の類も紛失していたので相手に知らぬ存ぜぬを決め込まれると手の打ちようがなかったのだ!このメールでなんとかなる。
連絡があったことをWさんに伝えると、、そんなこと全然心配してないとのこと、、、。
ううーん、この人オレオレ詐欺にかかりやすいかも、、、。
■連日eHermonyで世界中のおばあちゃんからメールが押し寄せている。まだ僕のプロフィールの記載は全体の4分の1しか完了していないのだがメールはどんどん入ってくる。40代後半から60代中ごろの女性、多くはUSだが、他にカナダ、英国、オーストラリア、ドイツ、アイルランド、スペイン、ブラジルetc. 毎日10通前後入ってくる。ログインして写真を見たり返事を書いたりできるのだろうが、まだ僕のプロフィールもできてないので先方に伝える内容がない。もう、すっかり意気消沈してしまった。
このサイトは12,3年前に35歳の心理学者が自己の診療データを基に男女間のマッチングを解析するために立ち上げたサイトで現在は毎日約550組のマッチングがあるそうだ。特徴は登録するために前述した膨大なアンケートに答えなくてはいけないこと。さらに登録後も相手方に自己の詳細なプロフィールとパートナーに期待する具体的なイメージ等を登録しなければならない。最初の1週間は無料だがその後継続する場合は受けるサービスに従って毎月20ドルから50ドルぐらいのコースがある。
現在日本語サイトも準備中のようだ。登録時点で特に年齢を限定しなかったので上記のマッチングでメールが来たが、こんなに来るのならもっと若い相手限定にしときゃあよかった。
もう登録して1週間になるので無料期間が終了する。その直前に49歳の金沢の人からのマッチングメールが入ったので驚いた。最初の日本人で金沢とは近いので興味があったが十分時間がない。
マッチングを知らせるメールからは名前、年齢、居住地しかわからないが、メールに表示された相手の名前をクリックしてIDとパスワードを入力してログインすると相手の宗教や子供の有無等相手の細かい情報が出る。さらに、写真をアップロードせよ!というコメントがでる。写真を準備するのも大変だがそのあともプロフィールを完成しろだ、アンケートに答えろだ、とうるさいことこのうえないが、もはやそんな時間もない。結局彼女にメールするには至らなかった。
まあいいや。 考えてみれば、49歳の女性くらい周りにいっぱいいそうなのに、こうして婚活サイトを通すとなんとなく会ってみたくなる、ってのも妙だなあ。
■ふたば会の音楽会でパンディエロで彼女の伴奏みたいなことをしてしまった関係で彼女からライブに誘われたのでA女史を誘って片町のJuGoに、、。予約制で満員。カップルが多かったので、1人で行かなくてよかった。
ちょっと中年ごのみのレトロっぽい唄のムードも悪くないもんだ。クリスマスイブには駅前のHiDING PLACEでするからと誘われた。彼女のめいっこも歌うそうだ。家族ぐるみシンガーなんだなぁ。
終わってからA女史と底冷えのする駅前を徘徊して閉店間際のミスタードーナッツで甘いもの買って、、、。しかし、なんて夜の駅前は人がいなくなってしまったんだろう。と、言うより、人がいないことが普通になってしまったんだろう。まるで北朝鮮のピョンヤンみたいに、、、、それも20年前の、、。
■ラテンどんぐり忘年会は宮崎村の若竹荘で一泊。暗くなってからi-PhoneのGPSだけをたよりに目的地に到達するのはやはり容易ではなかった。が、なんとか探り当てることができた。辺鄙な寮みたいなところかと思いきや、なかなりっぱな温泉だった。肌がつるつるになるお湯はとてもあたたまって気持ちがいい。
大勢で食材を持ち込み自炊、鍋の合宿モード。手作りプレゼントを用意して渡す相手をくじで決めていくゲームモード。さらに、女性リーダーあいちゃんの誕生日のサプライズプレゼントモードが加わって最高に盛り上がった。
こういう人間関係ができるというグループは単にサルサを楽しむ域をこえているところが面白い。
熱中サルサ人の中瀬さんが自作プレゼントとしてホイップクリームを塗ったシフォンケーキを造ってきたのには皆びっくり。とてもおいしく柔らかにできていた。僕は右近君から手作り偽ケーキをもらったが、これまた本物そっくりの出来で、、、。僕の手作りプレゼントは、サルサ練習ビデオと汎用マルチビデオビューアーソフトを入れたUSBメモリ。どんなPCでも使えるといっても素人では操作が難しいのでありがたみはないなぁ...。ちょっと場違いなプレゼントになってしまったかなぁ...。こんなつきあいはけっこうレベル高いなあ、、、。
翌朝まで爆睡!チェックアウト前の後片付けに間に合わず、、ごめん。
■ S君の属する団体が婚活サイトを立ち上げるにあたって参考にしたいので米国最大の婚活サイト「eHermony」のコンテンツを解析して欲しいという依頼をうけた。いままで離婚させること専門の仕事をしてきたばかりに結婚と縁がなくなってしまったと思っている当方としてはまさか結婚させることを目的とする依頼があるとは思ってもみなかったが、、。
適齢期の多いサルサグループの中でも「婚活」はひそかなブームのようでもあり、自治体の少子化対策の一環としての婚活イベントが模索されている、というような状況もあるので、これも時代の流れかなぁ、、、。
とりあえず、eHermonyをのぞいてみると、その内容たるやハンパない量である。match.comのようなサイトは日本語版があるが、こちらは英語サイトなのでその概要を把握するだけでも簡単ではない。こりゃあ登録して自分で相手を探してみるしかないなぁ。
ちまたで「婚活」と称して「合コン」「デート」を繰り返し相手探しをしている若者をみるとついバカじゃないかと思ってしまう。そういうところは自己宣伝の技術は磨けるかもしれないが婚活に繋がるカップルなど一握りにすぎない。それより日本は米国のようにインターネット婚活が主流になるだろう。
依頼者が参考に見せてくれた文献には米国で特徴的なことは恋愛市場と労働市場が似ているという指摘があった。どうして離婚が簡単かというと、代わりがすぐ見つかるからだ。そして転職を繰り返して専門技術を磨きキャリアを手にするように、離婚を繰り返して一番気のあったパートナーを見つけることができる、という訳だ。
登録後1週間は無料、その後は約50ドル/月。 登録すると、プロフィールを記載するRelatioship Questionnarireが延々と続く。13セクションあり、各セクション15項目前後の質問事項が続き、これを終えないと候補者選択のステップに進めない。とても1日ではやり終えることができない。しかし、ここが未記入の間はログインすれば書きかけの途中から進めることができる。
この話をするとサルサ仲間のN氏いわく「そんなところは誰も見に行かん!」
ところがこれがミソなのだ。ここでまずフルイにかけて、真面目な顔になるように誘導される。この点日本の事情は随分違う。日本の婚活サイトは「であい系」ばかりで、それ以上の情報を収納することは考えられていない。
まだ終えてない段階で登録済みのメールが来る。ようやくQuestionarを終わると直ぐに、マッチングした相手が7名出現した。49歳から62歳までのアメリカとイギリス系。うち1人がすぐメール交換がしたいと言って来た、、、。
*次回につづく、、!