ワシントン・ポスト紙は28日、日本と北朝鮮の情報当局の高官が7月にベトナムで、米国に事前に伝えずに、極秘接触したと報じた。
The Washington Post reported that Japan and North Korea had a "secret" meeting in Vietnam in July without informing the U.S. The talks were held between Shigeru Kitamura, head of Japan's Cabinet Intelligence and Research Office, and a senior North Korean official in charge of reunification, Kim Song Hye.
このニュースが流れて一目瞭然(obvious at a glance) なのが、前のブログで述べたように、これはワシントン・ポスト紙によるスクープ(特ダネ)ではなく、アメリカ政府からの漏洩(ろうえい leak) ということである。なぜかと言うと、確かにポスト紙のような大新聞は世界のいたるところに特派員(correspondents) を派遣している。日本の5大新聞(読売、朝日、毎日、産経、日本経済)、テレビ局も同様である。ただ民間報道機関が世界の色々な場所で直接取材するのは、まず国によってはかなりの制限があり、また物理的・金銭的に言ってほとんど不可能に近い。この様な秘密が具体的な日時、場所、名前が明らかにされるのは諜報機関からの情報しかありえない。なぜ今、米国政府からのリークなのか?色々な政治的理由が考えられるが、一番は勿論、米朝関係の駆け引きの中での日本政府の行動に対する「怒り」、「牽制」、「警告」であろう。
ここで思い出されるのが、世界的に大ヒットしたハリウッド映画 『007 ジェームズ・ボンド』 シリーズの1962年から2015年までの26作品【"James Bond 007" film series (1962~2015) 26 movies】や、『ミッション・インポッシブル』 シリーズの1996年から2018年までの6作品【"Mission: Impossible" film series (1996~2018) 6 movies】である。これらの映画に頻繁に出てくるのが各国の諜報機関・スパイ組織の工作員(agents)。映画の中ではフィクションや、かなりド派手なアクション場面が沢山出てくるが、それらの組織は現存しており、実際かなり「危ない仕事」をしているのは周知の事実(a well-known fact) である。
有名な巨大諜報機関は、アメリカ合衆国の CIA (Central Intelligence Agency 米国中央情報局)、ロシアの FSB (Federal Security Bureau of Russian Federation ロシア連邦保安庁) 【ソビエト連邦の時代は KGB と呼ばれていた】、英国の MI6 (Military Intelligence Section 6 英国情報局秘密情報部) などがある。勿論、他の先進諸国であるフランス、ドイツ、オーストラリア、また政情不安定な地域のイスラエル、パキスタン、インド、そして日本の隣国、中国、韓国もかなりの額の予算と人員を諜報機関に費やしている。なぜなら国外の政治・経済・社会情勢を独自に、そして正確に把握することは、その国の「国益」に深く関わるからである。
残念ながら日本は海外の情報を得る諜報機関は持っていない。【日本の公安警察は国内だけの業務に限られている。】【アメリカの FBI (Federal Bureau of Investigation 米国連邦捜査局) も米国内のみの治安業務にたずさわっている。】■YS
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