読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

花世の縁談-新・御宿かわせみ- 平岩弓枝 オール読物6月号

2007-06-07 23:38:13 | 読んだ
久々に、ゆったりとした気持ちで本を読むことができた。

さてさて、今回の新・御宿かわせみは「花世の縁談」である。

花世は麻生家の長女である。
麻生家は、神林東吾の兄・通之進の妻の実家にして、東吾の親しい友・天野宗太郎が、東吾を慕っていた七重の婿になり、明治維新の折、宗太郎と花世以外が惨殺される事件に遭った。
そして、その捜査をしていた畝源三郎も何者かに殺されている。

新・御宿かわせみは、神林東吾が、幕末乗っていた船が行方不明になり、東吾も行方不明になったこと、そして、麻生家の事件が、全体を貫く「謎」となっていて、それを核としながら、小さな事件が起きる、という構造になっている。

それで、今回は「花世の縁談」なのである。

縁談そのものは「嫁」に行くことができないことと花世にその気がないことから、父の宗太郎が断ったのだが、その断った理由というのが、花世が通っている女学校のカロザス婦人のところで知り合った、外国人の医者ローランドと近頃いつも一緒にいるからだ、という噂が出て・・・

確かにローランドは花世を好きなようである。(千春の証言)
しかし、もう一人花世を好きな幼馴染がいるようで・・・

今後の展開に期待である。
いつの時代であっても、物語の中に「恋」がないと、物語はあまり面白くないので、これからは、先に述べた「二つの謎」と、いわゆる御宿かわせみ2世たちの「恋」も、物語の核となっていくのではないだろうか。
いや核となってほしいものである。

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コメント
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