読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

ローマの休日

2009-11-22 21:49:08 | 観た、聴いた
久々に、あの「ローマの休日」を観た。

ローマの休日といえば『オードリー・ヘップバーン』である。
この映画はオードリー・ヘップバーン以外では考えられない。王女という設定にピッタリ。上品で世間知らずで、自分の役割を理解していてそれをかなえることができる、文句なしの王女様の雰囲気である。

ローマの休日は何回も観ている。
一言で言い表せば、『甘く切ない物語』というのが感想である。

王女の冒険、身分違いの恋愛、プラトニックな恋、場所はローマ、アクションがあり、切ない別れがある。
という、映画の王道というか、物語の王道を、うまく組み合わせた映画。
というのがコレまでの感想で、だからこそ、何度観てもおもしろい、と思っていた。

しかし、今度観てみたら、ちょいと印象が変わった。

先ず、主役の二人の表情が非常に豊かであった。
出会ってから、ローマの観光をして、「真実の口」で二人の思いは一気に変わったように思える。
それ以降の二人の表情から「よそよそしさ」のようなものが抜けた。

二人とも、その結末(つまり結ばれないこと)を知っていて、抑え気味であったのが、抑えきれない感情を持ち始めたように見えるのである。

そして、船上パーティーでの事件から川に飛び込んで岸にたどりついた時のキスを経て、ジョー(グレゴリー・ペック)の部屋での会話と表情から、我々は推測できる、何があったのか。

更に最後の別れのときの二人の表情。
そして、何より記者会見での表情。

こんなにも表情豊かな、内面を描いている映画であったことに、今までは気づくことがなかった。
恋愛の進度によって変わる表情を、主役の二人はうまく演じていたのであった。

こういうことに気づくのが遅かった。
今まで何を見ていたのだろうか、と思ったのであった。

今回観たのはデジタル・ニューマスター版であったと思う。それゆえに細部も非常にきれいに映っていた。
それに、初めて吹き替え版でないのを観た。

ローマの休日のイメージがいいほうに大きく変わった。
また次に機会があれば、今回のことを踏まえてじっくりと観てみたい。

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