ラブラドール・トリプルスター昨日、今日、明日

ラブラドールブリーダーの気侭な「雑記帳」へようこそ。

☆ラブラドールの繁殖

2006年02月22日 | ブリーディング
22 Wed 02

何年か前に、イギリスガイドウェルのブリーダー「キャロルとマイク」が私の為に送ってくれた資料を
紹介いたします。

キャロルの所属する繁殖センターのマネージャー(繁殖担当)ニール・イワートが書いたものです。

ガイドドッグの「訓練と繁殖」について書かれたものの内、取りあえず「繁殖」の部分を小さく纏めて
ご紹介したいと思います。

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どんな犬種についてもいえる事ですが、繁殖の際、雌犬のオーナーはどんな用途に合う犬を作り出した
いのかを決めておく必要があります。

ショー向きにするのか、ペット向きにするのか、ガイドドッグを含む何かの仕事向きにするのか・・・
・・・・・?

また、どんな性格の犬を作り出したいのか=若しそれが思い通りになればの事ですが!

どんな生き物でも、繁殖させるという事にはギャンブルの要素が付きまといます。
ブリーダーの多大な努力にも拘らず、自然というものが全く予期できない結果を作り出すことが多々ある
からです。

真面目に、一生懸命努力しているブリーダーでさえも、この自然の悪戯に引っかかってしまう事があるのです。

良いガイドドッグの基準には沢山の項目が有りますが、以下に必須、または必要とされる要求が高い
とみなされる基準項目の例を挙げます。これらは作り出された仔犬とその両親の両方に適応されます。

「必須」基準項目
○健全な気質
○健康な身体
○目の状態に問題(特に遺伝的な)の無い事

「必須ではないが、要求の高い」基準項目
○完璧な生歯
○完璧な身体構成(骨格)と動作
○キ甲までの高さ:19インチから23インチ
○その犬種の一般的なタイプである事

「余り重要視されない」項目
○被毛の色と毛質
○目の色
○正しい頭部と頭蓋骨

※ご承知のように、ショーウィナーを目指すブリーダーにとっては、最後の三点は「必須」基準項目に加えな
ければならないものです。

☆理想的なガイドドッグとは、
○良い、安定した気質を持ち、ハッピーで人に喜びを与えるような性格を持っていること。
○神経過敏、シャイ、また臆病でないこと。
○コントロールが難しくならない程度に活発な事。
○活動過多でない事。(過剰に活動的な犬は、ハンドラーがお年寄りまたは視覚障害の他に身体障害を持
っている場合、問題となります。)
○「ものを追いかける」という本能が余り発達していない事。(コリーがガイドドッグに不向きな理由です。)
○適度に長い時間、集中する事が出来る。
○簡単に何かに気を取られない。(極めて重要な状態のときに、集中力を壊されやすいようではいけない。)
○自らすすんで、人を喜ばせようとする、すなわち、ガイドの仕事を喜んでする性格を持っていること。
○子供や他の動物との接触に辛抱強く耐えられる自信を持っていること。
○人間の声に対して反応すること。
○音などに対して臆病でないこと。例えば花火や爆発音などに自制心を失わないこと。
○ある程度の自主性のあること、しかし、それが極端ではないこと。
○支配的、または自己本位でないこと。
○過度のストレスを伴わずに、新しい環境やハンドラーに対応できること。
○身体が適度に俊敏であること。過敏であってはならない。
○仕事や健康に影響するような遺伝的欠陥ができるだけないこと。

そして、攻撃的な傾向は絶対に見られないこと、です。

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これらのことは以下の事柄から達成できます。

「良い繁殖」
これは繁殖に関する詳しい記録を残して管理し、注意深く選抜された固体による繁殖によって成し遂げ
られます。

もしその親犬の子供が良い成績をあげていないと判っている場合、その犬を繁殖に使うのを避けるべき
です。

「仔犬の誕生から12ヶ月までの間の良い社会的交流」
これは仔犬を生後なるべく早いうちから実生活における色々な光景や音などに慣らせる事によって成し
遂げられます。

「良いトレーニング」
これは一貫性のある、秩序だったハンドリングと、その犬が何を要求されているのか、本当に理解して
いるのかどうかを判断し、その通りに行動したらすぐその場で効果的に褒め、そうでない場合はそれに
適した警告を与えることによって成し遂げられます。

「最終的に一生を共にする、ゆくゆくのオーナーによる良いハンドリング」
これはオーナーとなる人とその人をガイドすることになる犬を一緒にトレーニングする事によって成し遂げ
られます。

資格のあるスタッフが、数ヶ月おきにオーナーの家を訪問してフォローアップすることにより、問題が
積もり積もって取り返しのつかなくなる事態になってしまう事を防ぎます。

☆☆☆以上、2001年英国ガイドウェルの新聞に寄稿されたものの抜粋です。☆☆☆

☆・♪・★・ ☆・♪・★・ ☆・♪・★・ ☆・♪・★・ ☆・♪・★・ ☆・♪・★・ ☆・♪・★・

英国のガイドドッグには、退職後の平穏な生活が用意されています。

ガイドドッグが仕事に従事する期間は平均7年から8年位ですので、10才位で退職して、ガイドをして
あげた人の家でペットとして余生を過す、と言うのが一般的です。(日本の事情とはやや異なります)

私はブリーダーとして、日本人の為のラブラドールの繁殖をしていますが、ショーイングドッグの
ブリーディングをしている訳ではありません。

私は、パートナードッグ=ペットとして「誰にでも愛され可愛がられるラブラドール」のブリーダーです。

ペットであっても、イギリスのスタンダードにのっとって、ショーのリンクでも十分に活躍してくれるクオリティー
を持った素晴らしいラブラドールをブリードしていく事が私の生きがいなのです。

私の持っている全てのラブラドールは、まごうことなく、目の中に入れても痛くない?私達のペットなのです。
でも「ドッグショー」にも「訓練競技会」にも出られるのです!エヘン
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