今日のパムッカレ
日本でどれだけの人が裁判所に関わったことがあるのかな?
トルコでは、裁判所は日本より、もっと身近な存在である。
だいぶ前に日本から若い弁護士夫婦が来てくれ、別れ際に
名刺を渡しながら、「何か困ったことがあったら、相談してください。
あ、でも、日本じゃ、弁護士事務所に相談する人は特殊ですからね~」と。
確かに、私の家族も親戚も弁護士にお世話になったという話は耳にしたことがない。
ところがトルコでは、とにかく裁判所、弁護士に介在してもらうことが多いのだ。
勤務先や近所とのトラブル、相続関係、遺産問題、土地売買などなど。
トルコ人いわく、日本より違法がまかり通るから、
そのために裁判所に訴える人が多いからとのこと。
庶民の最後の砦のような存在なんだな。
で、先日、夫の相続法手続きで、4回目裁判所に出向いたときに、
近所の人、二組発見!
あら、あなたも?あら、どうしたの~?と、私の同行者である義姉と会話していた。
ところで、
夫の相続手続きの行方はというと、
毎回、裁判官に、日本からの回答が来ていないから、結審は、後日ね~と
次回出廷月日を指定されるのだ。
で、
今回もそうだろうと、3月日本へ帰国したときに、在東京トルコ大使館と外務省へ
電話で問い合わせをしたのだ。外務省のほうでは、前例が無いのか知らんけれど、
チンプンカンプンのようで、トルコから相続関係の質問書など知らないような
答えが返って来た。つまり、トルコの裁判所から、そういった質問書は届いていないのだ。
多分ね。
私は、一か八かではったりをかけることにした。
トルコの裁判所が日本の外務省へ、外国人の相続関係について、問い合わせを入れていると
鼻から信じていない。もしも、事実でも、日本のお役所がそのことに関して
半年以上も音沙汰なしだなんて、考えられなかったから。
日本を馬鹿にするんじゃない、トルコじゃないんだから!
裁判官が、日本から回答が無いから~と、始まったので、
「先月日本へ帰国した際に、外務省に出向き確認したら、そういった質問書はトルコから届いていない
とのことですが?」と、言ってやった。
同行してくれた甥っ子が、私の台詞をリピートし、「かれこれ、申請してから7ヶ月も経っていますよ!」
と、援護射撃をしてくれた。
うろたえる裁判官を目にして、してやったりと、ほくそ笑んだ私。
山積みの書類を手で掻き分けながら、(見るからに動揺しているのが読めた)
次の結審は6月だと言うので、6月は日本へ帰国するから、7月にとお願いした。
じゃ、次回7月で、最終決着させます、だって。
インシャッラー
子供がいない場合、例え夫婦で築き上げた財産であっても、妻だけのものにはならない。
夫の両親と3人の相続となる。高齢の義父母に何かあったら、その相続権利は、必然的に夫の兄弟たちになる。
そうなると、売るにもややこしくなるので、早いところ、決着をつけたいのだ。
半年以上の裁判所通いで、トルコ語での法律用語も覚えたから、
トルコで裁判する日本人にもアドバイス出来ちゃう?
トルコでは、結審が出るまでは最低2年はかかると言われている。
もともと、審理する案件が多いのと、昨年のクーデター未遂事件に関わった人間が
フェットラーギュレン派だとされ、政府がフェットラー派とされる裁判官を
一掃したため、裁判官不足となってしまったからだそうな。