昨日を そして今日をありがとう

Demain il fera jour.
遠回りして歩きましょう 
素敵な景色に遇えるかも・・・

ドラマ「白洲次郎」を観て~白洲正子を通してみる日本の美・・

2009-09-28 | 映画・演劇・ドラマ
【女郎花:おみなえし(花フェスタ記念公園にて) 】

秋の七草のひとつに数えられる女郎花の花が、咲いていました。
ここには、ススキや萩、桔梗や女郎花などがバラと共に和の雰囲気を造りだしています。



【織部庵の庭の松】

先日訪れた 花フェスタ記念公園 にある茶室「織部庵」を囲む一角は
バラ園とは打って変わって和の庭になっています。
バラ園にいると、どこかよその国にいるような気分になりますが
この場所にやってくると、外国から日本に帰ったようなほっとした気持ちになります。

                              


織部庵は、美濃(岐阜県本巣市)出身で
千利休の亡き後「天下一の茶人」となった武将
古田織部にちなみ、茶道に革新をもたらした
「織部好み」と呼ばれる独創的な
様式を随所に取り入れた茶室になっています。
立礼席もあり、靴を履いたまま気軽に抹茶を
楽しむことが出来るようにもなっています。

内部は、撮影禁止なので写真に撮ることが
出来ませんでした。



【織部庵への道標】
 

【織部庵の入り口】

やはり、日本の伝統的な美を凝縮したような
庭や建築から展示されている抹茶茶碗に至るまで
和の美には心惹かれます。








【織部庵の庭】


                              


先日、8E&searchType=1&sortType=1&search.x=19&search.y=15
待ちに待った「NHK:ドラマスペシャル 白洲次郎」 を最終話を観ました。
遺族の方から、ドラマにはならないでしょうと拒み続けられていたこの企画に
やっと、許可を貰いどうしても良い作品に仕上げたいという製作者の意図が
汲み取れる、良い作品になっていたと思います。

三話からなるこのドラマは、すべて奥様である白洲正子さんの目を通して
語られる形になっていました。

白洲正子という人は、薩摩隼人の海軍軍人であった樺山資紀伯爵の孫娘です。
3歳の頃より梅若宗家にて能をならい
10歳で女性として初めて能楽堂の舞台へあがったそうです。
そして、14歳で米国留学。
帰国後、白洲次郎と結婚。
翌年、初の随筆「お能」を出版
先の青山二郎小林秀雄の薫陶を受け骨董を愛し
所謂、目利きとしての腕を磨いたとされています。
日本の美についての随筆を多く残し、二度の読売文学賞を受賞しています。

1980年代頃から、古典美に憧れる女性たちのカリスマ的存在となっています。











 
私がそんな白洲正子と言う人を知ったのは、
家庭画報というう雑誌の特集記事でした。
その後、何度となくとく彼女の小おt場を目にするたびに
興味は増していきました。
中でも、 心に残った記事に
「花は、自然のままの姿が一番美しいのよ。」
そう言って、彼女が編集者の人の前で蔓物の植物を
くるくるっと手早く巻いて壷に生けた写真でした。
その存在感と、壷と花との調和があまりの美しく
圧倒されたのを覚えています。

その後、旦那様である白洲次郎という人を知った
のでした。

わたしのとても好きな小説に、辻邦夫著「西行花伝」
という物語があります。
文章の美しさと共に、西行という人の魅力にも
魅せられ、続けて二度も繰り返し読んだ本です。

彼女も、その西行に魅せられ「西行」という作品を
遺しています。
(一昨年の秋に購入したのに、途中までしか読んでいませんが・・・)



NHKのドラマ、「白洲次郎」の最後は、彼女が西行と白洲次郎とを重ね合わせ
白洲次郎という人を語る場面になっていました。
これは、製作者の意図によるものかとも思われますが
言われてみれば、確かに西行と白洲次郎は似ているのかもしれません。

家柄も、教養も私とは雲泥の差の白洲正子さんですが
同じ人に魅力を感じたということに、ちょっと嬉しい気分になりました。

そして、おまけに付け加えると
胸を張って、彼女と同じといえることがただひとつ・・・
なんと、私と誕生日が同じ だったのでした。

                              



【こぼれるように咲く萩の花…】

今日もお付き合いくださってありがとう~!


※NHK ドラマスペシャル「白洲次郎」は、NHKオンデマンドでご覧になれます。
NHK ドラマスペシャル「白洲次郎」はこちら!

   一話315円の期間限定です。