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見えない家族

2015年10月07日 | 雑記
昨日は心肺停止している患者さんに、心臓マッサージをしながら救急車で搬送したり、
その前は意識が消失していると、救急車を呼んで病院に搬送したりと…・
慌ただしい毎日が過ぎていきます。

どちらの方も、帰らぬ人となりました。

心肺停止しているのにもかかわらず、がんの終末期だったので、難しいと思っていても
「このまま家で過ごしましょう」と、主治医も言う時間がなかったようです。
往診で、これから言おうと思っていた矢先だそうですが、
こんなときは、いつくるのかわかりません。
トイレから戻ってきたらそうなったわけですので。

意識消失した患者さんは、奥様のキスで一度目をさましたそうです。
搬送されたがんセンターの主治医から伺いました。
SNSのメッセージでのやりとりは、こんなときに大変便利だと思いました。

奥様は家で看取るつもりでしたが、息子さんは全くそんなふうに思っていなかったようです。
責任や、不安が大きくて搬送する以外に考えられなかったそうでした。
私たち訪問看護師は、その息子さんに一度も会うことがなかったので
息子さんの意向をしる由もありませんでしたし、主治医も同じように話していました。

見えない家族、見えなかった家族が、最後を決めてしまうことがたくさんあります。

患者さんは深夜2時に亡くなりましたが、その少し前に、スタッフはトイレにおきたら
白いものがふわっと横切ったのを見たそうです。

「あ、会いに来てくれたんだ」と思ったそうです。

そんな風に思えることは、いいことだと思ったのでした。



写真は秩父の阿佐美冷蔵の内部です。
ジャズが静かに流れていました。
ジャストかき氷です。