#204 ビリー・ボーイ・アーノルド「Shake The Boogie」(Back Where I Belong/Alligator Records)
おもに50~60年代に活躍したブルースマン、ビリー・ボーイ・アーノルド、93年のアルバムより。サニー・ボーイ・ウィリアムスン1世の作品。
アーノルドは35年、シカゴの生まれ。土地柄もあり幼少のころからブルースを聴いて育ち、近くに住んでいたサニー・ボーイ・ウィリアムスン1世の薫陶を受けて、自らもシンガー/ハーピストとなった。まさに生粋のシカゴ・ブルースマンなのだ。
52年、17才で初レコーディング。その後、ボ・ディドリーと活動を共にすることで、彼の名前は広く知られるようになる。60年代には、ヤードバーズが彼の「I Wish You Would」「I Ain't Got You」をカバーしたことで、ロックファンにも注目されるようになった。
70年代以降は表舞台から次第に遠ざかるようになり、一時はバス運転手をして暮らしていたが、90年代には本格復帰。この「Back Where I Belong」というアリゲーターでのファースト・アルバムで健在ぶりを披露し、76才の現在に至るまで活動を続けているのだ。
アーノルドの歌はブルースとはいえ、どちらかといえばライトで、むしろR&Bっぽい流行歌感覚がある。ディープな「どブルース」は歌えないが、そのヘニョッとした軽妙さこそ、彼の持ち味といえそうだ。
93年の復帰盤でも、その味は昔と全然変わっておらず、なんとなくホッとする。
きょうの一曲は、彼が幼くして直弟子となった師匠、ウィリアムスンの代表曲。
後代のロックンロールにも通ずるものがある、ライトな味のブギ・ナンバーだ。
歌にせよ、ハープにせよ、力みのない自然体で、そこがアーノルド流。特にハープは、ソロフレーズよりもむしろリズム、ビートを強調するスタイルで、「ハープ=リズム楽器」という筆者の自説を見事に裏打ちしてくれている。
90年代録音とはいえ、その演奏スタイルは、ギターなどのバックも含めて、あきらかに50年代のもの。だが、それがイイ!
アルバム・タイトル通り「原点回帰」な一枚。いまどきの音楽に媚びず、俺流を貫き通していて、実にカコイイ。
ビリー・ボーイの男伊達を証明する佳曲。ぜひチェックしてみてくれ。
おもに50~60年代に活躍したブルースマン、ビリー・ボーイ・アーノルド、93年のアルバムより。サニー・ボーイ・ウィリアムスン1世の作品。
アーノルドは35年、シカゴの生まれ。土地柄もあり幼少のころからブルースを聴いて育ち、近くに住んでいたサニー・ボーイ・ウィリアムスン1世の薫陶を受けて、自らもシンガー/ハーピストとなった。まさに生粋のシカゴ・ブルースマンなのだ。
52年、17才で初レコーディング。その後、ボ・ディドリーと活動を共にすることで、彼の名前は広く知られるようになる。60年代には、ヤードバーズが彼の「I Wish You Would」「I Ain't Got You」をカバーしたことで、ロックファンにも注目されるようになった。
70年代以降は表舞台から次第に遠ざかるようになり、一時はバス運転手をして暮らしていたが、90年代には本格復帰。この「Back Where I Belong」というアリゲーターでのファースト・アルバムで健在ぶりを披露し、76才の現在に至るまで活動を続けているのだ。
アーノルドの歌はブルースとはいえ、どちらかといえばライトで、むしろR&Bっぽい流行歌感覚がある。ディープな「どブルース」は歌えないが、そのヘニョッとした軽妙さこそ、彼の持ち味といえそうだ。
93年の復帰盤でも、その味は昔と全然変わっておらず、なんとなくホッとする。
きょうの一曲は、彼が幼くして直弟子となった師匠、ウィリアムスンの代表曲。
後代のロックンロールにも通ずるものがある、ライトな味のブギ・ナンバーだ。
歌にせよ、ハープにせよ、力みのない自然体で、そこがアーノルド流。特にハープは、ソロフレーズよりもむしろリズム、ビートを強調するスタイルで、「ハープ=リズム楽器」という筆者の自説を見事に裏打ちしてくれている。
90年代録音とはいえ、その演奏スタイルは、ギターなどのバックも含めて、あきらかに50年代のもの。だが、それがイイ!
アルバム・タイトル通り「原点回帰」な一枚。いまどきの音楽に媚びず、俺流を貫き通していて、実にカコイイ。
ビリー・ボーイの男伊達を証明する佳曲。ぜひチェックしてみてくれ。