ビールを飲みながら考えてみた…

日常の中でふっと感じたことを、テーマもなく、つれづれなるままに断片を切り取っていく作業です。

iTunes vs Google:次世代のネットの覇者はどちらに

2005年10月18日 | 検索・ポータル
日本ではこれからPodcastがブームになろうかという時に、早くもVIDEO版のPodcastに取り込み始める動きが!日本では凋落傾向にあるTV局の買収が大きな話題になっているけれど、その一方で、GyaOのような編成型無料広告モデルが登場したり、広告付きのvideocastが登場したり、GoogleVIDEOのようなモデルが登場したりと「映像」をめぐる主導権争いはますます混沌としつつある。

 iPod専門テレビ局「PodTV」が開局--100チャンネルを無料で

確かにTVの広告価値の低下=広告収入の低下はまさに番組制作会社への発注額の縮小につながることから、番組制作会社自身も新しい取組を行っていかねばならないということだろうが、このVideoCast専門テレビ局「PodTV」の登場というのは、ある意味衝撃的。これまでもネット向けの番組制作などを行っているところもあったし、地方局、ケーブルテレビに対して番組供給を行っている小規模の番組制作会社はあったけれど、このVideoCastの場合、その程度が違う。はるかに小さい人員なり稼動なりで製作し、かつiTunesの普及状況からいって、多くの人に見てもらえる可能性も高いからだ。

これまでのネットでの配信の場合、いくら良質の番組を作ってみたところで、そのサイトまで来てもらえるかどうかはまた別問題ということがあった。あまりにも多くのサイトが混在しているインターネットという大海で、オリジナル番組配信用のポータルサイトというのがなかった以上、その番組に出会える可能性は限りなく低い。

それがiTunesの普及により、楽曲、ネットラジオ、Podcast、VideocastといったHPとは異なるコンテンツ向けのブラウザ、あるいはポータルサイトとして機能するようになった。現状ではまだまだ楽曲とネットラジオくらいが主流だろうけれど、Podcast、Videocastが普及するための潜在的な可能性がはるかに高まったといえる。

またこれと同様に、GoogleVIDEOの登場は、「Google」というブランド名もあり、また個人が配信サーバを持つ必要もない(=コンテンツの製作に集中すればいい)ということもあって、一気に「映像」ポータルとなりうるだろう。

これまでのブラウザ中心のインターネット戦争では圧倒的にマイクロソフトの勝利に終わったのだけれど、ここにきてポータル+ネットを利用した様々なプラットフォームを提供する「google」とブラウザ+ポータル+コンテンツを一元提供できる「iTunes」によって覇権が交代する可能性が出てきた。

当然、今後はGoogleは、専用ブラウザやデスクトップツール(GoogleTALKやサイドバー)など個人のPCのデスクトップシェアを抑える方向に動くだろうし、iTunesもBLOGやWebサイトなどの閲覧を可能とする、つまりブラウザ化を目指していくのかもしれない。i-mode端末に見られるように、端末からネット上のサービスまでがシームレスになるための戦いが始まっている。



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