先日(23日)、新緑の美しい大原野へ出かけました。山城地方でも最も古くから開けた場所で、1万年前の狩猟器などが神社の山の手から発見されています。先に 睡蓮の花が見頃の大原野神社、鳥獣の庭の正法寺をご紹介しました。続いて勝持寺(しょうじじ)です。
勝持寺には、駐車場(道が狭く、大型車不可)があり、そこを利用すると楽に参拝できますが、大原野神社の駐車場(一般400円:こちらは観光バスも入るし、道も広めです)へ停めて、竹林の中の参道を登ることをお勧めします。途中、応仁の乱で唯一焼け残った仁王門が出迎えてくれます。
勝持寺は、小塩山大原院勝持寺といい、白鳳8年(680)、天武天皇の勅によって創建された古いお寺です。本堂には重要文化財に指定された御本尊の薬師如来をはじめいくつかの仏像が安置され公開されています。(撮影不可)
本堂の前には自分の悪い場所を撫でると治るという「びんずる」様が安置され、境内を見守っておられます。数年前、本堂の手前には「かやぶき」の庫裡【以前の様子】がありシンボル的存在でしたが、老朽化のため解体され現在は立派な建物が建っています。桜の季節など参拝客が多いときはお抹茶もいただけます。この日は、ほぼ貸切状態でしたので・・・。
平清盛と同じ北面の武士であった佐藤義清(のちの西行法師)がこの寺で出家し、1株の桜を植えて吟愛したといわれています。その桜は「西行桜」とよばれるしだれ桜で、この日は青々と葉が茂っていました。昨年は、大河ドラマの影響もありたくさんの人がこのお寺を訪ねたようです。桜の頃は【前ぶろぐ】にて。
境内には、西行が剃髪の際に鏡代わりとした「鏡石」↑や、歌枕の「冴野の沼」があります。↓漁業関係の方に信仰が深い「魚籃観音(ぎょらんかんのん)」様↓もいらっしゃいます。新緑の中のやさしいお顔です。(^^)
勝持寺 http://www.shoujiji.jp/ 拝観料:大人400円 拝観所要時間:30分~
すぐそばに、京都で一番小さな拝観寺院の「願徳寺(がんとくじ)」さんがあります。ご本尊の「如意輪観世音菩薩半跏像」は、平安前期の作で国宝に指定されています。カヤの一木から作られた像で、色彩や金箔を施してありません。以前ご紹介しています。【前ぶろぐ】
大原野のある洛西の様子は【カテゴリ:西京区】にて。
【おまけ】以前【前ぶろぐ】は、大原野に「ぶへい」さんという料理屋さんがあったのですが、京都縦貫自動車道の路上となり閉店してしまいました。このあたりはオフシーズンは飲食店がないので残念。(TmT)
・・・で、帰りに、長岡京市の小倉山荘さんの本店「竹生の郷」へ寄りました。(大原野から車で15分ほどです)店内ではせんべい、おかきの他にも、どら焼きや最中など小倉あんのお菓子もあります。*観光バスも入りますが試食は数種類です。
カフェでランチを頂きました。四季のおこわ膳(1,155円)とみかさとコーヒーのセット(682円)です。今の季節は、おこわはタケノコ、タケノコ料理や白みそ風味のグラタンがセットされてます。かきもちやさんだから?「おこわ」がおいしかったです。みかさは焼き立てで温かかったです。ちなみにメニューには白みそのお雑煮もあります。