今日はお母さんに「イタイ」言葉が並ぶかもしれません
シンマイ教師だった20代の初め、経験不足を読書で補おうと数々の本を読みあさりました。
その中に、スズキメソッド創始者の鈴木慎一さんの「愛に生きる」という本がありました。
それを、「頭の体操」で有名な心理学者の多湖輝さんが読み解き紹介するような形で、「愛の才能開発」という本を執筆されました。
幼児教育、早期教育、、まかり間違うと、本当に大変な思いをしなければならない子供たちが出てきて、深く考えずにはいられません。
痛い言葉ですが、引用しますので、ガマンして読んでみてください。
バイオリンの早期幼児教育で画期的運動を展開しておられる鈴木慎一先生に、私がはじめてお目にかかったのは、かれこれ20年近くも前のことだ。
当時すでに60歳を超えておられた先生は、しかし青年のように若々しく目を輝かせながら、子供たちのすばらしさについて語られた。
「子供たちの潜在能力というのは、計り知れません。親たちのあの“迫害”の中にありながら、なおかつ大人たちには信じられないような能力を発揮します。指導の仕方さえ間違わなければ、どんな子供でもその能力の芽は確実に伸びるのです。子供の能力の芽を摘んでいるのは大人です。」
私は“親たちの迫害”という言葉に、思わず吹き出してしまったが、あれから20年近くたった今日、この時の鈴木氏の言葉がますます当を得たものになってきていることを、つくづくと思い知らされる。
世のお母さんがた、お父さんがたは、誰しも自分の子供の能力を、より高く、より良く育てたいと思われるだろう。
ところがその思いの大部分を、鈴木氏は“親の迫害”と喝破するのだ。「何を失礼なことを」と思われるお母さんがたお父さんがたに捧げたい。
鈴木氏はドイツ留学中の青年時代、あの相対性原理のアインシュタイン博士とも親交を結ばれていた。そして博士の高い人間性に打たれるとともに、物理学の最高峰である博士が、同時に素晴らしいバイオリン奏者であることも、直接に知ったという。
物理学と音楽という、まったく異なる分野でそれだけの優れた才能を持てるということは、一般には博士の天才性を示すエピソードとされているが、鈴木氏は全く逆の受け止め方をしている。
「一つの分野で高い能力を身につけた人は、ほかの分野でも同じぐらいの高さまで、その能力を伸ばすことができる」
というのが、鈴木氏の考えなのだ。
(詳しい内容は、また後ほど・・・)
昭和57年10月 多湖輝
昭和57年とは、私23歳・・・そんなころ読みましたね。。
31年前ですから、お父さんお母さんがたは、生まれて間もない??
ヘタすりゃまだ・・ってこともあるかもね。。
少なくとも“親たちの迫害”・・・の被害をこうむっていた世代・・・ということになります。
私、思うんですよ。
自分の子供時代を振り返って、「こんな風に育ててもらいたかったな~」というのを、想像してみるのも良いのかな。。
決して有名人にするとか、有名大学に進学させるとか、大金を稼ぐ人にするとか、そういうことじゃないですよね。
人って、どこかで「痛み」を感じて生きてゆくもの。
そこから真珠のような「美しい」ものが出てくると思う。
ピーカンの晴ればかりの人生なんてあり得ません。
子育ても、そういうことも含めて、ふかーく子供を見つめてゆきたいなって、思うんです。
最後にもう一つ、痛い言葉。。
これは私の最近とみに思っていることです。
「この子に“生”を与えたと同時に“死”も与えたのだ」
という重みです。。
奈良ホテルにあるアインシュタインが弾いたピアノ・・・写真も飾ってある。
アインシュタインの従弟は有名な音楽学者