今回はカンタケ菌の対策について少しだけ試みていることについて取り上げたいと思います。そういえばビークワ78号でカンタケ菌飼育について取り上げた記事があるようですね。実はまだ拝読してはいません。まぁあまり気にせず、思ったことを書くことにします。^^;
私のところでは2017年2本目から1部をカンタケ菌に変更、初年度はメインのウスヒラタケ(オオヒラタケ)菌と併用して使用しています。正直当初は菌の活性温度含めたその違いには戸惑いましたね。何故なら従来使用していた菌種とは割と大きな違いがあったもので。
具体的な違いとしては子実体がほぼ生えぬこと。これは正直管理する上ではかなり扱い易くて楽になりました。その他菌糸ボトル表面の痛み度合いがエモいこと。いや使い方が違うな?痛み具合がエグいことでした。離水量が多いため、なにもしないとかなり傷んでいるように見えます。
8ヶ月放置した菌糸ボトル表面
※余分な水滴をそのままにしたボトル
もうひとつカンタケ菌が高温には弱いといった特徴です。1本目、2本目は幼虫も育っているし、そこは良いとして3本目の羽化ボトルとしてはどうなんだ?
試しに放置し加水分解が進んだこちら菌糸ボトルに幼虫を投入してみたところ、案の定すぐに暴れ、ドロドロの状態になっています。仮に幼虫が蛹室を形成する前の羽化ボトルがこの状態だとしたら・・・
そんな疑問と不安の逆算から、昨年からある対策を試みています。
話題は戻ります。業者様のアドバイスもあって、カンタケ菌の使用感に慣れてくると、想定以上に湿度調整が重要であると判断、これまでのウスヒラタケ菌よりもかなりな高湿度管理に移行。また更に菌糸ボトル内の水分推移を見るようになってからは菌の状態が安定しています。
また飼育温度についてもカンタケ菌を使うようになってからは年々管理温度帯が下がっています。これは3本目交換時の幼虫の状態から判断しています。
派手に食い上がらせるよりも、丁寧に食わせて栄養が残っている状態をイメージ。2本目以降の成熟期を過ぎてから、古い餌を与え続けるとどうも若さが失われる幼虫が見受けられ、また安定した場所に居座ることなく、暴れて動き回る幼虫も艶のない黄色くなった幼虫が多い。
このことから、カンタケ菌の管理において重きを置くように心掛けてたことは、新鮮な菌糸内環境を続け、居食い状態を維持させる。よりフレッシュな状態をイメージした管理を行う。
それでは昨年から試み、今年は更に菌糸ボトルの表面への対策を施している点を紹介します。
・菌糸ボトル表面にfe3+濃縮成分液を塗布
・菌糸ボトル表面に園芸用殺菌剤を塗布
・菌糸ボトル表面に保湿剤を塗布
・菌糸ボトル表面になにも対策せず
今期この4本の1400ccボトルを半年間放置、表面の痛み度合いと菌糸ボトル内のpH値、水分量を比較した検証をしています。
幾つかの検証については一昨年アトムさんにオフ会時に教えていただき、昨年2019年度でも実験をして、それなりの効果を感じています。上記の幾つかは今期3本目の幼虫投入分にも試しており、その違いにも注目しています。その中でそこでひとつ大きな発見がありました。これはブリード管理上には大きなメリットだと思います。
ただ経過観察段階でこれから飼育上でマイナスなデメリットの発生も考えられるため、成分やその使用料についてはこちらでは割愛させていただきます。ご了承ください。
まぁなんでも試してみないと結果は分かりません。中には対策をやり過ぎた菌糸ボトルもありますが比較検証の答えが出ないと意味がありませんからね。
以上今期カンタケ菌対策についての記事でした。
次回は2021年の種親候補の話題について触れてみたいと思います。
今晩は麒麟がくる最終回
もし本能寺の変が世の中に無かったら?そんな妄想をしながら楽しみたいと思います。^^