おはようございます(^.^)
台風がやって来そうです。14号というと、ちょっと少ないような気がしますが、台風の発生に標準はないでしょうし10と20を足して2で割ったような平均を取っても根拠のある数字とは思えません。
” ハハ、また朝から訳の分からん文句言ってらぁ と嗤(わらわ)れてるでしょう・・笑われついでにもうひとつ昨日の続きを喋らせてもらいます。
今年のプロ野球のセ・リーグは巨人の独走でほぼ決まり巨人ファンにしたらたまらない状況になっています。そして他のチームは我がタイガースを始めとして大きく負け越していてこんな惨敗は久
方ぶりでしょうか。まぁ阪神ファンは馴れていますから(失礼) 相変わらず熱い応援を続けていますけどね(笑)その様子を側で見ているのが関西でも意外と巣くっている巨人ファンで 敵地(巨人
の本拠は東京だからですが以前はそうは言いませんでした、サッカーの試合でホーム、敵地としたのが始まりです)だからといって小さくなっていないところが、又 小面憎(こづらにく)いのでね。
しかし勝てば官軍…といいますから、それは勝負の世界、仕方ないのかもしれません…と 言いましたが巨人ファンほど勝負にこだわるファンはいないでしょうね。そもそも 勝負ですから
それが最優先なのは当然ですが阪神はどこか浮世離れしているといいますか 普段の鬱憤(うっぷん)を晴らすのに甲子園に集まっているんじゃあないかと思います。よくテレビを見てますと応援の
ハッピ姿を見かけますよね、あのハッピはどこの球団もオリジナルを用意をしていますが阪神ファンは そのハッピを家から着たまま球場まで行き 試合が終われば そのまま帰るのです。東京の巨人
ファンは違うそうで、応援用のハッピは袋か何かに入れて球場のトイレで着替えて いざ応援、試合が終われば又 普段着に着替えて帰るのですって(驚)帰りは球場のトイレは混むので途中駅のトイ
レを使うのですが、どちらにしても家までハッピ姿のままでは帰らないのが 東京の流儀。ここら辺りを 東京はええカッコしぃやと揶揄するのが関西人ですなぁ‥そんなところを関西在住の巨人ファン
のYはそんなことどうでもええやろ…と笑うのでした。そして彼の視線はいつも阪神は泥臭いとセセラ笑っていました。この前のコロナ感染者が集団で出たときも阪神ファンの我々よりもいち早く
嗅ぎつけて おまけに誰と誰と指折り数えだしたから驚きでした。それだけならまだ我慢も出来るのですが、最後に そやから 阪神はアカンのやとダメ押しを言うのです。これって ケンカになるで、
と以前に同じようなことを鼻高に言っていたのを 咎(とが)めた事がありましたが 彼は 一向に気にせず、悔しかったら 勝ったらええんや とまだダメを押して涼しい顔をしていました。
普段はもうちょっとマシなヤツですが、この時ばかりは さすがにホトケの高村も怒りを覚えましたね。 ”おい、阪神が嫌いなくせに頼みもしないアラ探しをして小姑みたいで嬉しいか、かなり声を荒
げて言いました。 すると私の怒声に気圧されたのかYは急に大人しくなって いやぁ巨人だって坂本も罹ったからなぁ…あれは球団の職員が悪かったんや…と話を逸らしました。 私も社内で揉め事
を起こすのはイヤでしたし こんな事でケンカをするのは愚の骨頂だと思っていましたからそれ以上は何も言いませんでした。あとから落ち着いた時にそれを話すと Yも そやなぁ と同調してくれまし
たが、果たしてどこまで分かってくれたのでしょうか。一昨年でしたか春先にYが私の所にやって来て、今年のプロ野球は開幕ダッシュしたチームが優勝するぞ、と嬉々とした顔で話すのです。
そうか、と応えました。私も野球は好きでしたが、このYみたいに開幕が待ち遠しいほどのファンではありません。ですが商売柄 相手の話を聞くのが得てなのか そうかぁ などと さも興味深か気に
相づちを打っていますと益々調子を上げて来るのです。そして 開幕のスターティングメンバーは誰それ4番は岡本…それから先発や中継ぎの投手まで話始めてくるに至って コイツはマジ野球が好きな
んだなぁ…とその時は驚くよりも感心をしてしましたね。Yはそれからも何度も同じような開幕の話をしていましたが、遂に自分ところの巨人では飽き足らず、阪神の開幕戦のメンバーまで考えて来
ました。 ねぇ、ちょっと聞いてほしいと言うので またか…と思っていたら ”巨人と対戦するまでは阪神も勝ち続けてもらわんと困るんや…とよくわからん勝手な理屈を立てて ほら、やっぱり野
球は先手必勝やから やっぱり先頭は…と1番からの打順を挙げてきました。途中その選手がなぜそこなのかを かいつまんで言うぞ〜とわざわざ自説まで入れてくれるのですね。私はもう苦笑しなが
ら聞くしかありませんでした。
それから ついにYの待ちに待った開幕戦が始まりました。巨人の相手は2連覇中の広島でした。Yは今年の広島はそんなに強くない、巨人が勝つチャンスは十分ある。と力説をするので
ハイハイ と私は逆らわずに聞いていました。 そして次の週の明けでした。週末に開幕戦を行った巨人は 無残な3連敗でした。コイツどういうだろう…と少し気にはなっていましたが食堂で一緒
になって 開幕は最悪やったなぁ…と様子をみると肩を落としていて ”もう、今年のプロ野球は終わった、とつれない返事でした。 まぁ まだ始まったばかりやから…と慰めみたいに言うと ”い
や、広島に3連敗して もうワシの中ではないわ、ときっぱりと宣言でもするように言うのでした。
そうか…こちらはもう二の句も継げません。それから野球の話をしても全然乗ってこないので諦めてしまいました。 コイツはひょっとして 野球があまり好きじゃぁないのか…思うくらい
で 普段は懐メロの話をしたり世間話をしたりと変わらないのですが 事 野球の…例えば阪神だとか日本シリーズの話題を出してみますが全く話に乗って来ません。 その姿は 野球なんか汚(け
が)らわしい…と野球はもう棄てたといわんばかりでした。 そしてその年は野球の話題はしませんでした。
それから翌年巨人が久々にペナントレースを勝ち取りまして Yも又野球の話題をし始めました。 特に巨人が勝った翌日は新聞を見なくてもわかるくらいにYの機嫌は良かったのです。
そして今年…先ほどのケンカを売るのか!という場面がありまして、今年も巨人が好調な所為(せい)でYは上機嫌でした。それが先週でしたか ”なんかワシと高村さんら阪神のファンの野球観が違
うなぁとしんみりした口調で話し出すのです。Yとは10年近くの付き合いでしたがこんなに素直な話しぶりはあまりありませんでした。 どうした? いつもと違うYに私は思わず聞き返しまし
たが、いやぁ…と手を振り ”勝つだけが野球と違うんやなぁ…というので 今までは勝負事は勝たないと話にならんと日頃からうそぶいていたYが全く違うことを言うのに面食らいましたね。
それから黙ってYの話に耳を傾けていると 勝っても負けても変わらず声援を送る阪神ファンの姿を見るにつけ最初は嗤っていた自分は一体どこまで巨人が好きなんやろう…と考えてみると
ちょっと連敗をしたらテレビのスイッチを切ってしまう自分と負けても腐らず声援を送る阪神ファンの健気な姿を見比べて自分が恥ずかしくなってきた…とYは照れながら話してくれました。
普段から人の意見をあまり聞かないYが言うのですから ほぼ自分で感じた事でしょうが 勝ち負けだけにこだわることを私は否定はしませんし それは立派な考え方だし逆に負けても応援する
のって しんどくないって訊かれて それは負けの美学と カッコよく済ませたいのですが、Yみたいにずけずけとこられて 負けて何が面白いの?と突っ込まれるともう あきまへんね、しどろも
どろに誤魔化そうとしても こちらの本心を察して うすら笑いを浮かべながら じゃぁ…と消えてしまうのです。 その後ろ姿を私は白らっと見送って 癪に障るヤツ…と唾を吐くのがこちら
阪神ファンの唯一の反撃でした。 それが この様に詫びるつもりではないんでしょうが、しみじみと 言うYの心理とは…還暦を過ぎて心変わりしてきたのでしょうか。もし そうだとしたら
こっちも多少変わっていかないといけないのかなぁ…例えば勝てなくても楽しい筈ないでしょう…道頓堀へダイブするくらい大喜び出来るのは優勝したからこそでしょう^^勝てば官軍、江戸の幕府
を撃った官軍は関西から出立しています。
そんな訳で私の理念も変えます、 来年優勝しなければ 阪神ファン やめます!