寝転がって気ままに想う事

 世の中ってこんなもんです・・
面白可笑しくお喋りをしましょうか ^^

胸を張って…

2012年12月21日 08時23分11秒 | 日記
一年も早いもので今年もあと二週間となりましたね。
え、そうそう10日でした(^^)
これはもうカウントダウンに入りましたよ。それでは 昨日の話をしながら一年を振り返ってみましょう…

山田さんは似合わないスーツを着ていました。
馴れないネクタイを時々触り畏まって座っていました。
会社に入って30数年間ひたすら地道に現場で働いて 手にした退職金!
皆さん幾らくらい貰ったか気になりませんか?
いつもお話していますが、この会社は架空ではありませんよ。
実在している東証一部上場企業、しかも日経平均225に入っている日本を代表する会社です♪
…長々とすみません♪ 従業員数万人!
役員車二十数台ですよ(^^)

それで山田さんは35年勤続したのです。
勘定が合わないのは途中入社ですが、とにかく勤続35年を誇ります。
さて…幾らくらい退職金を受け取ったのか?
私は興味津々で山田さんの答えを待ちました。
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紳士のたしなみで~

2012年12月20日 08時39分13秒 | 日記
おはようございます(^^)
山田さんのお話を紹介しています。
円山統括部長は見掛け通りに飾らない人でした(^^)
ただし 出世は目にも止まらない速さでグングン上がっていきました。
山田さんの話しは円山さんの私生活も多少披露して下さいましたが、なにせ職人肌のせいか分かりにくいのです。
私は一生懸命聞き出した続きです。 「俺は定年も超えて嘱託だから…」
「え、?定年でしたか」
「はい、今年の春に退職したんですよ」
「ほ~、じゃあ今は…」「はい、来年の春まで延長ですよ」
う~ん♪山田さんは60才定年を春に迎えていたのでした。
そして延長を申請すると一年単位で嘱託で働くことが出来るのですが…
これは誰でも許可されるとは限らないそうです。
現在山田さんみたいに年金の受給年齢が引き上げられた年代は65才の年金受給まで をどう過ごすかが最大の問題になっていました。
退職金をたっぷり貰っていると左団扇でしょうが、子どもが学生だったり、家のローンがあったり又退職金が少なかったりすると、退職から年金受給までの五年間は大変です。
山田さんの場合も 詳しくはわかりませんが、とにかく今はのんびり隠居できる身分ではないと自嘲気味に話していました。
「嘱託ですか?」
「ええ、一年限りだけどその先はだめだろう…」
「円山統括部長に頼んだらどうですか?」
私は厚かましく、言いますと
「そうですね…頼んでみようかな」
山田さんはちょっと明るい声になりました。
嘱託… 定年した人が一年限りで働ける制度ですが、実はなかなか大変で給料は六割に減らされます(^^)

それでも 一から他で勤めてもこんなに貰えないから…
う~ん♪
私は会社の闇を覗いた気がしました。
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友だちの友だち…

2012年12月19日 07時23分44秒 | 日記
車中の山田さん…
高級料亭へ向かう途中に円山統括部長との出会いを話し出しましたが、機械系の作業員です。
ぽつりぽつりの話し振りは円山統括部長の好みでした♪
いやいや、意味が違いますから誤解のないように(((^^;)

それで…山田さんは クルマの窓から外に向かってポツポツ話すのですが…何かを探しているみたいな様子で…
それほど永い昔を思い出しているんですね。
「…もう30年くらいなるのかなぁ~」
うんうん…こんな口下手な人から聞き出すには相づちを上手く入れる、タイミングよく質問を入れる!
これに尽きますね(^^)
「おいくつでしたか?」
「そうだなぁ…三十過ぎかな」
なるほど、円山統括部長は56歳、30年前なら26歳(^^)
私は頭で計算して
「じゃあまだ新人ですよね… 」
「そう、統括は院を出ていらっしゃるからねぇ」
うんうん…よくぞご存知で(^^)
しかし、後輩なのに敬語を使うなんて、会社の組織力とは凄いもんだ。
私は山田さんがごく自然に敬う姿勢に驚きました。
「若いときですね」
私はその先が訊きたくて相づちを入れます。「うん、まだ学校を出てすぐだったよ…」
「どんな感じでした♪」
「ああ…いつも明るくて冗談ばかり言う人やったけど、頭の回転は物凄く速かったね」
「そうですか…」
「ああ…それに早く上がっていったね」
「どんな具合ですか?…」
「うん…係長なんか3年くらいだったし、その後もあんまり早いからわからないね…」
はは♪小さく笑いますが、嫌みとか妬みじゃあなくて 爽快な感じです!
「エラクなっても私達にちっとも偉ぶらない人だったしね…」

ふ~ん…
私もうなずいていました。
今でも円山統括部長は同じような姿勢でいらっしゃいますから、これは性格でしょうね(^^)
「一度統括の家に泊めてもらったよ♪」
ほぉ~ホケキョウ♪ これは初耳でした♪
と 言いますのが、円山統括部長のプライベートは結構謎な部分が多かったのでした。
これは出世する人は円山統括部長に限らずあちこちに着任するために単身が多いので、社内で家族は誰も知らないのが普通でした。
「統括は確か母子家庭だったなぁ…」

「!!」
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積年の話しも…

2012年12月18日 08時11分57秒 | 日記
クラウンに乗り込まれた山田さん。
最初は座り心地が悪そうにしていましたが、私が然り気無く話し掛けると、ポツリポツリと話始めました。

「今日は伊勢門と聞いていましたけど…」
伊勢門とはこの地方で一番の会席料理店です(^^)
この辺りで訊けば名前は聞いたことがあるけど入ったことないよ! こんな人ばかりでしょうが、
山田さんも案に違たがわずゴクリと生唾を飲みながら… 「こんな格好で大丈夫でしょうか!?」又ソワソワし出します(^^)
私がミラー越しにチェックしても、なるほど 確かにスーツを着ていますが、どうも野暮ったくて…^^;
そりゃあ、永年作業着で通してきただけに、着こなしがアンバランスなのは仕方ないでしょうね(^^)
「大丈夫ですよ」
私は山田さんの心配を軽くフォローしました(^^) 「そうですか…」う~ん…服装にこだわる人も沢山いますが、これだけ無頓着な方も珍しい、私は肝の中で思っていましたが(^^) そこは私もプロ、 当たり障りのないところで治めました。
私が大丈夫ですよ、と慰めたのは一流のお店に限ってお客様を大切にしますから、仮にチンドン屋の格好で入ったとしても 嫌な気分にさせないだけの接客術を持っているからでした(^^)心得としてはお金を払っているのはこっち、変にヘリくだる必要もないし 臆することなく自然体でご馳走になるのが一番でしょうね(^^)

ところで 一介の現場作業員の山田さんがどうして役員クラスの接待を受けるのか!?
この疑問が私には一番の興味でした(._.)

伊勢門の件も納得した様子でいたのを見計らっていますと、
「私と円山統括は昔一緒に仕事をしていたのですよ」
山田さんがポツリと話し出しました。
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ようやくわかりました(^^)…

2012年12月17日 09時11分22秒 | 日記
先週の続きです(^^)
〓(読者)なんだ!随分引っ張るなぁ〓
まぁまぁ~〓 もう少しお付き合い下さいな〓
私も一生懸命…しかし拙文〓〓厭(あ)きずによろしくお願いいたします〓

それでは、本文に入ります♪
工場の勤務は厳しいものがありますね。
とは言いましても私は工場の勤務経験がありませんが、お昼休みや終業時間を終えた従業員にチラッと開放感がみえるから、さぞ勤務中は大変なんだろ…と察します。

晩秋の日暮れは釣瓶(つるべ)落とし…あたり一面に帳(とばり)が拡がりだした頃終業のチャイムが鳴り響き 静粛な工場に退社のざわめきが始まります。
工場の出入り口からひとつの人影が警備室に向かってきました。
「あれは…?」
工場から帰宅する駐車場は方向が違いました。
警備室から照らすサーチライトに映る人影はやや小柄な老齢の容姿です〓
「誰だろう…」私が呟くと、横の山下さんが「あれは山田さんでしょ…」
「山田さん…!?」
「ええ、さっき話していた…」
ああ…今年に停年を迎え一年延長になって
いる 普通の従業員の方でした。

「高村さん、あの人じゃあないの?」
「…そ、そうかも知れませんね〓〓」
私は慌て気味に クルマに向かいました。

「あ、どうも〓」
山田さんは警備室に頭を下げて立ち止まっている様子…
その姿を尻目に私は急いでクルマを回しました。
「あ、お疲れ様でした〓」
クルマを山田さんの前に着けて私はいつものドアサービスです(^^)。
「あ、ど、どうも〓私みたいな者が…」
初めて受けたドアサービス(^^)…しかもクルマは黒塗りのクラウン〓
山田さんは畏れ多いと恐縮してお辞儀をしながら乗り込まれます。
この日、私はようやく今夜の主賓がこの山田さんだと 確信しました(^^)

さてこんなよれよれのおじいちゃん(失礼)がなぜ、円山統括部長や営業本部長のご招待を受けるのでしょうか?…車中で 山田さんがしみじみ語った話を明日はご紹介しましょう〓
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