きのう(10/12)、エイベックスが公式に謝罪し、「のまネコ」グッズで発生するロイヤリティ(キャラクター使用料)を受け取らないことに決めたと発表した。はたしてこれで一件落着なのか? 実にわかりにくい話である。
■エイベックス・グループ・ホールディングスのニュースリリース(10/12付・PDF)
『「のまネコ」商品化に関する当社グループの方針』
このリリースを読むと、なるほどいままでよりはマトモな社会人ぽい文書になっている。赤ペン先生が出動する可能性も低そうだ。なおかつ謝罪のニュアンスも込められている。
だけど騒動を傍観してるだけの私みたいな外野にすれば、どうもハッキリしない。
たとえばこれなら小学生でも理解できるだろう。
1 ネットコミュニティから生まれたモナー等は、誰もが自由に使えるキャラクターだ。AA文化とインターネット特有の精神を背負った存在である。
2 (そのモナーにインスパイアされて作った「のまネコ」の)商標登録出願に関与し、一方的な企業の論理で「のまネコ」グッズを展開したことは、モナーを生んだネットコミュニティに対する配慮に欠けていた。
3 だから「今回の件」に関しては反省している。ごめんなさい。
4 で、懺悔の証として、「のまネコ」グッズで発生するロイヤリティを我々は受け取らないことに決めた。
あー、要約を書いてるだけでアタマ痛くなってきた(笑)。
リリースの後半には、「今回の件に関し非常に不快な思いをされたネット・コミュニティーに参加されている方々にもお詫び申し上げます」とあるけど……エイベックスが謝罪してる「今回の件」てのが、いったいどこからどこまでのことがらを指すのか? が、えらくわかりにくいのだ。
たとえば2ちゃんねる管理人のひろゆき氏は、「謝罪してキャラクター使用料を放棄するというのは、のまネコのパクリ疑惑に関しては実質認めたようなものだと思います」とコメントしている。
出典●『のまネコ問題への個人的見解。2005/10/13』
一方、不買運動を呼びかけている以下のブログは、「盗作を認めず、版権使用料も取ったままなんだ(先払いだよね?)。不買祭り終わんないよ」と宣言した。
出典●『モナーを守る具体的な方法 - のまネコ問題』
で、結局どうなんだこれ? いや私にはよくワカリマセン……。
私自身は、モナーにはまるで興味がない単なる野次馬である。だからどっちが正しいのかを論じるつもりもない。
けど、いままでの経緯を客観的に見ると、エイベックス側は非難に押されてズルズルと謝罪+譲歩を小出しにしている印象は否めないなあ。
戦場で防衛線Aが突破されたから、じりじり後退して今度は防衛線Bに陣取る。で、防衛線Bが破られたら、次はもうちょっと下がってトーチカにこもり……みたいな感じだ。
そもそも外野スタンドから見た印象では、「のまネコ騒動」の根本的な対立点ってこうだったんじゃないの?
主張A●2ちゃんねるの「一部の人」たち
『「のまネコ」はモナーのパクリじゃないか?』
主張B●エイベックス側
『モナー等にインスパイアされて作ったが、「のまネコ」はオリジナル・キャラクターだ。モナーとはまったくの別物である』
今回のエイベックスの声明は、この点にはふれていない。だから少なくとも文言の上では、主張Aと主張Bの溝は埋まってないように見える。
はたしてひろゆき氏が言うように、ロイヤリティを受け取らない=「のまネコ」のパクリ疑惑を実質的に認めたことになるのか?
それともロイヤリティの放棄は単に、商標登録出願に関与したことに対するおわびのしるしにすぎないのか?
プレスリリースの形で公式声明が出ても、相変わらず「あうん」の呼吸で行間を読まなきゃならない要素がふえるばかりだ。
モナーのそもそもの出自や厳密な法解釈はさておき、観客席にいる小学生レベルの頭脳しかない私にはわからないことだらけである。いやはや。
【蛇足】私が商業サイトに書いた関連記事
『「のまネコ問題」がダントツの1位に~インフォシーク検索ランキング』
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■エイベックス・グループ・ホールディングスのニュースリリース(10/12付・PDF)
『「のまネコ」商品化に関する当社グループの方針』
このリリースを読むと、なるほどいままでよりはマトモな社会人ぽい文書になっている。赤ペン先生が出動する可能性も低そうだ。なおかつ謝罪のニュアンスも込められている。
だけど騒動を傍観してるだけの私みたいな外野にすれば、どうもハッキリしない。
たとえばこれなら小学生でも理解できるだろう。
インスパイヤされてやった。いまは反省している。キャラクターとしての「のまネコ」は、もうこの世からいっさい抹消する。けどプレスリリースの文面を解読すると、こういうことだよね?
1 ネットコミュニティから生まれたモナー等は、誰もが自由に使えるキャラクターだ。AA文化とインターネット特有の精神を背負った存在である。
2 (そのモナーにインスパイアされて作った「のまネコ」の)商標登録出願に関与し、一方的な企業の論理で「のまネコ」グッズを展開したことは、モナーを生んだネットコミュニティに対する配慮に欠けていた。
3 だから「今回の件」に関しては反省している。ごめんなさい。
4 で、懺悔の証として、「のまネコ」グッズで発生するロイヤリティを我々は受け取らないことに決めた。
あー、要約を書いてるだけでアタマ痛くなってきた(笑)。
リリースの後半には、「今回の件に関し非常に不快な思いをされたネット・コミュニティーに参加されている方々にもお詫び申し上げます」とあるけど……エイベックスが謝罪してる「今回の件」てのが、いったいどこからどこまでのことがらを指すのか? が、えらくわかりにくいのだ。
たとえば2ちゃんねる管理人のひろゆき氏は、「謝罪してキャラクター使用料を放棄するというのは、のまネコのパクリ疑惑に関しては実質認めたようなものだと思います」とコメントしている。
出典●『のまネコ問題への個人的見解。2005/10/13』
一方、不買運動を呼びかけている以下のブログは、「盗作を認めず、版権使用料も取ったままなんだ(先払いだよね?)。不買祭り終わんないよ」と宣言した。
出典●『モナーを守る具体的な方法 - のまネコ問題』
で、結局どうなんだこれ? いや私にはよくワカリマセン……。
私自身は、モナーにはまるで興味がない単なる野次馬である。だからどっちが正しいのかを論じるつもりもない。
けど、いままでの経緯を客観的に見ると、エイベックス側は非難に押されてズルズルと謝罪+譲歩を小出しにしている印象は否めないなあ。
戦場で防衛線Aが突破されたから、じりじり後退して今度は防衛線Bに陣取る。で、防衛線Bが破られたら、次はもうちょっと下がってトーチカにこもり……みたいな感じだ。
そもそも外野スタンドから見た印象では、「のまネコ騒動」の根本的な対立点ってこうだったんじゃないの?
主張A●2ちゃんねるの「一部の人」たち
『「のまネコ」はモナーのパクリじゃないか?』
主張B●エイベックス側
『モナー等にインスパイアされて作ったが、「のまネコ」はオリジナル・キャラクターだ。モナーとはまったくの別物である』
今回のエイベックスの声明は、この点にはふれていない。だから少なくとも文言の上では、主張Aと主張Bの溝は埋まってないように見える。
はたしてひろゆき氏が言うように、ロイヤリティを受け取らない=「のまネコ」のパクリ疑惑を実質的に認めたことになるのか?
それともロイヤリティの放棄は単に、商標登録出願に関与したことに対するおわびのしるしにすぎないのか?
プレスリリースの形で公式声明が出ても、相変わらず「あうん」の呼吸で行間を読まなきゃならない要素がふえるばかりだ。
モナーのそもそもの出自や厳密な法解釈はさておき、観客席にいる小学生レベルの頭脳しかない私にはわからないことだらけである。いやはや。
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