すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

【西野ジャパン】カギはハードワーク、キーマンは岡崎と長谷部だ

2018-05-26 09:43:43 | サッカー日本代表
泥のように粘り強い11人による守備を

 ケガ人続出でスクランブル体制の西野ジャパンである。こうなったら火事場のバカ力を発揮するしかない。求められるのは泥のように粘り強い守備をベースにした11人によるハードワークだ。

 格上ばかりの対戦相手との力関係を考えれば、日本は1人の選手が1.5人分の働きをする必要がある。ならば2人で相手の3人分、4人で6人分、8人で12人分の総合力を発揮できる。いや笑い事じゃなく、岡崎みたいに前線から中盤にかけ3人分の守備をする選手が何人もいれば必ず試合に勝てる。だってこっちのほうが人数が多いんだから。

 1人1人が1.5人分づつの働きをし、苦しい中でも足をもう一歩踏み出す。ギリギリのところで敵のボールをクリアし、倒れこみながら味方のボールをゴールにねじ込む。そんな魂のこもったハードワークで敵に競り勝つ。

 前線でスイッチを入れ、守備の開始点を決めるのは岡崎だ。例えば敵のCBがボールを保持したビルドアップの局面。ミドルサードの敵陣側で岡崎が相手MFへのパスコースを切りながらCBにプレスをかける。これで中を切って敵をサイドに呼び込み、最後は狭いゾーンに囲い込んでボールを刈り取る。

長谷部をフル活用した可変システム

 もうひとつのカギは、長谷部を中心とする可変システムである。例えば最終ラインからのビルドアップの局面ではアンカーの長谷部が1列下りて吉田、槙野と3バックを形成し、両ウイングバックを高く張り出させる。

 これにより長友と酒井(宏)のサイドからの攻撃力をフルに生かすと同時に、ハリルジャパン時代とは異なりCBからボランチ経由の中央からのビルドアップも行う。すると組み立てはサイドとセンター、複数のルートができる。

 こうしてボールを前に引き出したあとは、長谷部が1列上がって中盤の組み立てに参加してもいい。逆に攻め込まれれば長友と酒井が引いて5バックになり、自陣に5-4のブロックを敷いて守備対応する。また場合によっては敵のビルドアップの際、両ウイングバックを押し上げてFW、MFと連携し前からハイプレスをかけることもできる。

 こんなふうに長谷部をフル活用した可変システムを取れば、攻守ともにあらゆる局面に対応できる。日本人の勤勉さと組織力を生かし、非常に柔軟性のある戦い方ができる。

 この戦術で粘りに粘って極力失点を避け、あとは1点をめぐる攻防に持ち込み敵に競り勝つ。逆境に負けない強靭なメンタルとハードワークを武器にすれば、大丈夫、西野ジャパンに勝機は十分ある。

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