いま日本に大きなうねりが起きようとしている
冒頭にあげた動画は、中卒でニートの20代の若者が、たまたま財務省の前を通りかかり「財務省解体デモ」に遭遇する場面で始まる。
実際に起こったドキュメンタリーだ。
「このデモはいったい何だ? みんな、デモで何に怒ってるんだろう?」
デモの迫力に圧倒され、呆気に取られた若者はすっかり挙動不審に陥り、周囲をキョロキョロと見渡す。だが、そのうちだんだんデモに興味を持ち始める。
「試しにデモする人に話を聴いてみようか」
で、話しかけたある女性から、「森永卓郎さんの『書いてはいけない』という本を読めばデモの意味がわかるよ」と教えられた。
これがすべての始まりだった。
以後、この本で経済と政治の知識をつけた若者はすっかりデモにハマり、どんどん政治に興味がわいて行くーー。
本当に世の中が変わるかもしれない
正直なところ、私はこの「財務省解体デモ」に初めはピンとこなかった。
「このデモはいったい何だ? みんな、デモで何に怒ってるんだろう?」
デモの迫力に圧倒され、呆気に取られた若者はすっかり挙動不審に陥り、周囲をキョロキョロと見渡す。だが、そのうちだんだんデモに興味を持ち始める。
「試しにデモする人に話を聴いてみようか」
で、話しかけたある女性から、「森永卓郎さんの『書いてはいけない』という本を読めばデモの意味がわかるよ」と教えられた。
これがすべての始まりだった。
以後、この本で経済と政治の知識をつけた若者はすっかりデモにハマり、どんどん政治に興味がわいて行くーー。
本当に世の中が変わるかもしれない
正直なところ、私はこの「財務省解体デモ」に初めはピンとこなかった。
どうもデモする人々は財務省の代案になるような経済政策がないように見えるし、なんだかぼんやりしていて先が見えない感じがする。だから一過性の現象だろう、とタカを括っていた。
だが、この若者が撮った動画を観てピンと来た。
「これは本当に世の中が変わるかもしれないぞ」
そう思えてきた。
「これは本当に世の中が変わるかもしれないぞ」
そう思えてきた。
一方、当の若者は、だんだん下にあげた動画のようなシナリオを描くようになって行く。
✳︎「ヒカルさんに続き財務省解体デモに触れるインフルエンサーが増えた事について」(ゆうじ)
こんなふうにデモを見て激しく揺れる若者の心理を、動画はありありとビビッドにリアルタイムで捉えている。
実は初めてこの映像を観たとき、怪しいと思った。動画の背後に、実はどこかの政治的な団体がいるんじゃないか? これはヤラセじゃないか? と考えたのだ。
だが初めてデモを観たこの若者のあのオドオドした様子を見ると、とても演技だとは思えない。
いままで一度も選挙に行ったことがなかった10代後半〜30代の「Z世代」と呼ばれる若者たちが、こうして初めて政治に興味を持ち始めたわけだ。
✳︎「ヒカルさんに続き財務省解体デモに触れるインフルエンサーが増えた事について」(ゆうじ)
こんなふうにデモを見て激しく揺れる若者の心理を、動画はありありとビビッドにリアルタイムで捉えている。
実は初めてこの映像を観たとき、怪しいと思った。動画の背後に、実はどこかの政治的な団体がいるんじゃないか? これはヤラセじゃないか? と考えたのだ。
だが初めてデモを観たこの若者のあのオドオドした様子を見ると、とても演技だとは思えない。
いままで一度も選挙に行ったことがなかった10代後半〜30代の「Z世代」と呼ばれる若者たちが、こうして初めて政治に興味を持ち始めたわけだ。
それによって選挙の構造が一変し、いま世の中が本当に変わろうとしている。
ひしひしと、そう実感した。
ひしひしと、そう実感した。
Z世代が政治に参加すると「選挙の構造」はどう変わるのか?
まず「選挙の構造が一変する」という意味は、以下の通りだ。
今までの選挙では、ザックリ有権者の半分(50%)が棄権していた。で、残りの投票に行く有権者のうち、その過半数を自民・公明が取っていた。
だからいつまでたっても自公政権が続いたのだ。
こんなふうに有権者の半分が棄権していては、自公がもつ企業や宗教系の固い組織票がテキメンに効く。で、勢力図はビクともせず、政権交代なんて起こらない。
だがいままで選挙を棄権していたZ世代の若者たちがまったく新しく選挙へ行くようになり、自公以外に投票すればどうか?
これで選挙の構造そのものが一変し、票の分配自体がそっくり変わる。いままで完全に固着していた自公一辺倒の堅い政治構造が、まるで崩れる。
Z世代が政治に参加すると投票率が大きく上がり、そのぶん野党に大きな可能性が生まれる。
例えば国民民主党など、自公以外の野党議員が国会に占める割合がふえ、政界再編、あるいは政権交代の可能性がグッと高まるはずだ。
Z世代が初めて巻き起こしたのが都知事選の石丸旋風だった
すべての始まりは、2024年7月に行われた東京都知事選挙だった。
すべての始まりは、2024年7月に行われた東京都知事選挙だった。
あの選挙に立候補した石丸伸二候補は、若いZ世代の支持を一身に集めた。そして有力だった蓮舫候補を追い抜き、2位になった。あれが発火点だ。
その次は国民民主党の躍進である。
その次は国民民主党の躍進である。
玉木雄一郎代表の「手取りを増やす」政策が、貧しいZ世代の心にヒットした。
で、先の衆議院選挙で国民民主党に若い層の票が集中し、同党は政界のリード役へと一気に躍り出た。
こんなふうに、いま世直しのストーリーは完全に出来上がりつつある。
財務省解体デモで「積極財政」の流れを作れ
では次に来るのはどんな動きか?
こんなふうに、いま世直しのストーリーは完全に出来上がりつつある。
財務省解体デモで「積極財政」の流れを作れ
では次に来るのはどんな動きか?
それが例の財務省解体デモではないか? と感じるのだ。
あのデモを核にし、世直しの政治的なうねりと広がりが「どう実際の具体的な政策に結びつけていくか?」 がカギになるだろう。
財務省デモのパワーを現実の財政政策にまで落とし込み、いかに結実させるのか? それが大きな分かれ目になる。
とすればデモは単に財務省の分離・解体と再編を叫ぶだけではダメだ。
あのデモを核にし、世直しの政治的なうねりと広がりが「どう実際の具体的な政策に結びつけていくか?」 がカギになるだろう。
財務省デモのパワーを現実の財政政策にまで落とし込み、いかに結実させるのか? それが大きな分かれ目になる。
とすればデモは単に財務省の分離・解体と再編を叫ぶだけではダメだ。
そこに新しい経済政策を注入する必要がある。
デモを起点に生まれ変わった財務省(またはそれに代わる新組織)に、従来の財務省がやってきた「緊縮財政」をやめさせて、逆に「積極財政」をやらせることができるのか?
ここが大きなポイントになる。
ここが大きなポイントになる。
財務省の「緊縮財政」が日本経済を破綻させる
財務省はこれまで、皮肉なことに日本経済を壊滅させる役目をひたすら演じてきた。諸悪の根源は、財務省が主導する「緊縮財政」政策にある。
緊縮財政とは、カンタンにいえば国の支出をなるべく節約するやり方だ。国民のためにお金を使わない手法である。
財務省の緊縮財政のせいで日本経済はこの30年間、すっかり消費が落ち込み、ずっとデフレから抜け出せなかった。経済は悪化の一途をたどった。
そんな財務省の背景にある思想は、典型的な「均衡財政」だ。
財務省はこれまで、皮肉なことに日本経済を壊滅させる役目をひたすら演じてきた。諸悪の根源は、財務省が主導する「緊縮財政」政策にある。
緊縮財政とは、カンタンにいえば国の支出をなるべく節約するやり方だ。国民のためにお金を使わない手法である。
財務省の緊縮財政のせいで日本経済はこの30年間、すっかり消費が落ち込み、ずっとデフレから抜け出せなかった。経済は悪化の一途をたどった。
そんな財務省の背景にある思想は、典型的な「均衡財政」だ。
均衡財政とは、国の「一会計年度」における予算の「支出」と「収入」をなるべく一致させようとする手法だ。これははるか19世紀に主流だったカビの生えたような古い考え方である。
国債を発行しないと「国民のお金」は増えない
では国の支出と収入を一致させる、とは、どういう意味か?
ひとことでいえば、国のお金の出入りをプラスマイナス・ゼロにすることだ。
まず、いまの国は「国債」の発行をタブーにしている。
そして極力、支出を抑えて節約しながらやり繰りして行こうという手法だ。(財務省は国債を「借金」と呼ぶが、実は正確じゃない)
その財務省は「いま国の借金がこんなにあるんだぞ!」とアピールに必死になっている。
だがそんなものは国民を錯誤させるワナだ。騙しの策術にすぎない。
財務省がやっている緊縮財政では、国の経済は一向に発展しない。そもそも緊縮財政は、「景気が良すぎる」インフレなどのときに財政を引き締め、需要を抑制する目的で行う政策なのだ。
にもかかわらず、それとは真逆の30年も不況が続くこのさなかに、緊縮財政をやるのだから国民はたまらない。最悪の結果になってしまう。
つまり財務省はそのときの経済の状況に応じて、ベストな方策として緊縮政策を選んでいるわけじゃない。
経済情勢なんて完全に無視し、「均衡財政」という一種の宗教によってずっと緊縮政策を選んでいるだけなのだ。
だから彼らが主導する財政政策を続ける限り、政府の負債は増えない代わりに国民のお金も増えない結果になってしまう。
ただ長くなるので詳しい解説は別の回にやろう。ここではごくシンプルに、「政府の借金は逆に国民の資産になる」とだけ覚えておいてほしい。
政府は積極的に財政支出して経済を立て直せ
では、いま行うべき正しい財政政策とはいったい何か?
まず国債を発行し、それを民間の銀行などに買ってもらって資金を作る。これで国が政策を行うための予算を確保する。つまり財源だ。
この国債発行により作った予算で、例えば大規模な公共事業を行い国民の仕事を増やす。
政府は積極的に財政支出して経済を立て直せ
では、いま行うべき正しい財政政策とはいったい何か?
まず国債を発行し、それを民間の銀行などに買ってもらって資金を作る。これで国が政策を行うための予算を確保する。つまり財源だ。
この国債発行により作った予算で、例えば大規模な公共事業を行い国民の仕事を増やす。
また消費税を減税し、そのぶん消費を促進して景気を良くすることも重要だ。
さらに緊急の政策として、国民に現金を給付するテもある。もちろんこれも消費の呼び水になることはいうまでもない。
このほか学費の減免や子育て費用の補助など、政府が国民のためにやるべきことは山のようにある。
ではこういう政策を政府が行うと、いったい何が起きるのか?
このほか学費の減免や子育て費用の補助など、政府が国民のためにやるべきことは山のようにある。
ではこういう政策を政府が行うと、いったい何が起きるのか?
国民やマーケットの間に、国が出したお金がすっかり行き渡るのだ。
お金がまるで人間のカラダの中を流れる血液のように日本中をぐるぐる活発に循環し、お金の流れという血流が経済の動脈硬化を治す。そして日本の経済を立て直す。
病気にかかっていた経済を治療するわけだ。
これが積極財政という手法である。
財務省解体デモにより、財務省の政策をこう変えさせよう。デモで積極財政への転換を正面から訴えるべきだ。
そしてすっかりねじ曲がった日本の財政政策のあやまりを直し、正しい方向に導く。それが経済再生のカギになるだろう。
政府が国債発行すると世の中にお金が増える
説明が前後するが、国が国債を発行すれば、それを民間の銀行などが買うことはすでに説明した通りだ。で、次は日本銀行が、民間の銀行がもっている国債を買い受ける。
このとき日銀が民間銀行に支払うお金は、実は日銀がまったく新しく世の中に生み出すお金だ。
つまりそのぶん、世の中のお金の「総量」が増えることになる。
この増えた大量のお金が全国津々浦々に行き渡り、流通するわけだ。
すなわち国債発行は財務省が主張する借金なんかじゃなく、実は世の中にまったく新しくお金を生み出す「モト」になるのだ。
その増えたお金を国中に行き渡らせれば、死んでしまった経済を生き返らせることができる。それで消費を促進できる。
あの財務省解体デモは、ぜひそんな新しい経済の流れを作るスタート地点にするべきだろう。
あの財務省解体デモは、ぜひそんな新しい経済の流れを作るスタート地点にするべきだろう。