プランAの威力はもうわかった
カタールW杯アジア2次予選がついに始まった。その初戦。どしゃ降りの雨とぬかるむピッチという、どアウェイの悪条件の中、まったくそれを感じさせない強靭な試合運びで森保ジャパンは完勝した。ミャンマーに勝ったというより、悪条件に打ち勝った。
と同時に、大迫と中島への強い依存がまたも印象付けられるゲームになった。プランAの威力はもうわかった。残るプランBの構築が急がれる。
日本のフォーメーションは4-2-3-1。スタメンはGKが権田。最終ラインは右から酒井宏、冨安、吉田、長友。セントラルMFは柴崎岳と橋本拳人。2列目は右から堂安、南野、中島の3人。ワントップは大迫だ。先日のパラグアイ戦とまったく同じメンバーである。
ミャンマーは前半は自陣に低く構え、後半は最終ラインを高くしてきた。だが日本の攻撃力はまるで相手などいないかのように機能した。ポゼッション率は71%。日本は30本のシュートを放ち、中島と南野が2点を奪った。ミャンマーのゴールキーパーが素晴らしいセーブを繰り返したため2点で終わったが、日本は5~6点を防がれたような印象だった。
ケガ人が出れば終わってしまう
この試合でハッキリしたことは、中島と堂安、南野の3人に大迫を組み合わせた「黄金のカルテット」の連動性と破壊力はやはり強力だということだ。森保ジャパンが看板にしているプランAの力がまたも証明された。
だがそれ以外といえば、セントラルMFの橋本がバランス感覚のあるポジショニングと強くて速い縦パス、2本のすばらしいミドルシュートでレギュラー取りが見えたくらい。黄金のカルテットに取って代わる存在が出てこない。
このままではカタールW杯の本大会でも、ピッチに立っているのは今回と同じスタメンだ。中島か大迫がケガすれば、このチームはたちまち終わってしまう。なぜなら黄金のカルテットの存在そのものが森保ジャパンなのだから。しかも彼らの存在が「戦術」でもある。
逆にいえば森保監督はチームのコンセプトを策定したり、戦術を組み立てたりする必要はないのだ。黄金のカルテットさえ集めて、「君らのインスピレーションで自由にやってくれ」とさえ言えばいい。あとは気合を入れるだけだ。
スペアのネジがネジ穴にハマらない
だがこのままバックアッパーが育たないのでは、繰り返しになるがケガ人が出れば終わってしまう。現にパラグアイ戦とこのミャンマー戦では後半に選手交代を入れたが、少しメンバーをいじると途端にチームとしての機能が落ちた。
このチームは属人性(特定の選手への依存度)が強すぎて、「いつものメンバー」を一部入れ替えただけでまるで別のチームになる。あのアジアカップ2019でも、中島がケガで欠場しただけで森保ジャパンはまったく別のチームと化し、非常に苦しんだ。
誤解を恐れずにいえば、もうチームは出来上がってしまったのだ。あとはどの選手を途中出場させても、黄金のカルテットが生み出すあの連動性は生まれない。パーツを変えるといい意味での化学反応を起こすのでなく、逆に全体が劣化してしまう。
まるでねじ穴の規格が違うとネジがハマらないのと同じように、どの控え選手も機能しないのではないか? ネジがほんの1本ちがえば、森保ジャパンという名の精密機械は正常に動かないのではないか? そんな危機感に囚われる。
プランBの構築。この難題はどうすれば解決できるのだろうか?
カタールW杯アジア2次予選がついに始まった。その初戦。どしゃ降りの雨とぬかるむピッチという、どアウェイの悪条件の中、まったくそれを感じさせない強靭な試合運びで森保ジャパンは完勝した。ミャンマーに勝ったというより、悪条件に打ち勝った。
と同時に、大迫と中島への強い依存がまたも印象付けられるゲームになった。プランAの威力はもうわかった。残るプランBの構築が急がれる。
日本のフォーメーションは4-2-3-1。スタメンはGKが権田。最終ラインは右から酒井宏、冨安、吉田、長友。セントラルMFは柴崎岳と橋本拳人。2列目は右から堂安、南野、中島の3人。ワントップは大迫だ。先日のパラグアイ戦とまったく同じメンバーである。
ミャンマーは前半は自陣に低く構え、後半は最終ラインを高くしてきた。だが日本の攻撃力はまるで相手などいないかのように機能した。ポゼッション率は71%。日本は30本のシュートを放ち、中島と南野が2点を奪った。ミャンマーのゴールキーパーが素晴らしいセーブを繰り返したため2点で終わったが、日本は5~6点を防がれたような印象だった。
ケガ人が出れば終わってしまう
この試合でハッキリしたことは、中島と堂安、南野の3人に大迫を組み合わせた「黄金のカルテット」の連動性と破壊力はやはり強力だということだ。森保ジャパンが看板にしているプランAの力がまたも証明された。
だがそれ以外といえば、セントラルMFの橋本がバランス感覚のあるポジショニングと強くて速い縦パス、2本のすばらしいミドルシュートでレギュラー取りが見えたくらい。黄金のカルテットに取って代わる存在が出てこない。
このままではカタールW杯の本大会でも、ピッチに立っているのは今回と同じスタメンだ。中島か大迫がケガすれば、このチームはたちまち終わってしまう。なぜなら黄金のカルテットの存在そのものが森保ジャパンなのだから。しかも彼らの存在が「戦術」でもある。
逆にいえば森保監督はチームのコンセプトを策定したり、戦術を組み立てたりする必要はないのだ。黄金のカルテットさえ集めて、「君らのインスピレーションで自由にやってくれ」とさえ言えばいい。あとは気合を入れるだけだ。
スペアのネジがネジ穴にハマらない
だがこのままバックアッパーが育たないのでは、繰り返しになるがケガ人が出れば終わってしまう。現にパラグアイ戦とこのミャンマー戦では後半に選手交代を入れたが、少しメンバーをいじると途端にチームとしての機能が落ちた。
このチームは属人性(特定の選手への依存度)が強すぎて、「いつものメンバー」を一部入れ替えただけでまるで別のチームになる。あのアジアカップ2019でも、中島がケガで欠場しただけで森保ジャパンはまったく別のチームと化し、非常に苦しんだ。
誤解を恐れずにいえば、もうチームは出来上がってしまったのだ。あとはどの選手を途中出場させても、黄金のカルテットが生み出すあの連動性は生まれない。パーツを変えるといい意味での化学反応を起こすのでなく、逆に全体が劣化してしまう。
まるでねじ穴の規格が違うとネジがハマらないのと同じように、どの控え選手も機能しないのではないか? ネジがほんの1本ちがえば、森保ジャパンという名の精密機械は正常に動かないのではないか? そんな危機感に囚われる。
プランBの構築。この難題はどうすれば解決できるのだろうか?