富士山の世界遺産登録、おめでたいことです。
日本人の心と富士山、心のどこか片隅に宿る心象風景としての富士山、これは切っても切れないものがありますよね。新幹線から見る富士山も、「いいなあ」といつも心が和みます。
外国人にも感銘を与える、見事なまでに端正な佇まいの富士山。黒船に乗ってやって来たペリーさん達だって、日本に近づくにつれて姿を現した富士山に「なんだ、あの山は!」と、きっと感動したことでしょう。
ただこの度の登録は世界「文化」遺産登録なので、富士山そのものではなく、富士山をめぐる文化的価値が評価されてのこと。
当初は富士山そのものを世界「自然」遺産として登録すべく目指していたはずだけど、世にいう「ゴミの山」ではハードルが高いということで、「文化」に切り替えた経緯がある。
既に飽和状態とも言える富士登山客が、遺産登録をきっかけに更に増加するだろうということで入山料徴収の動きが出てるけど、それでも五合目までは入山料を払う必要もなくバスやマイカーで誰でも行けちゃうのだろう。
そういう意味ではゴミやトイレの汚物が増え続ける心配は消えませんね。「ゴミ持ち帰り」のマナーが定着すればいいけど、家まで持って帰る人は少数派、麓のターミナル(駅)のゴミ箱が溢れかえりそうな気もする。
早速昨日今日は、富士山が見える観光スポットはおめでたムードも相まって人出が多かったということですが、そういった場所でも人が押し寄せればゴミが増えるというもの。
遺産登録に浮かれることなく、「文化」の名に恥じぬマナーでゴミを処理したいものですね。