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クリムト 黄金の騎士をめぐる物語 展

2013年02月05日 | 美術館や個展や写真展とか
「クリムト 黄金の騎士をめぐる物語」展



ウィーンの世紀末美術を代表する画家グスタフ・クリムト。
愛知県美術館の所蔵する《人生は戦いなり(黄金の騎士)》をはじめ
国内外のコレクションによる
クリムトの油彩画約10点、素描約30点を中心に
彼と深く関わった工芸職人の生産組合ウィーン工房の作品などもあわせて展示。



赤裸々で官能的なテーマを描くクリムトの作品は
甘美で妖艶なエロスと同時に死の香りが感じられる。

黄金の時代の作品が有名ではあるが
今回私が最も目を奪われたのは
ウィーン大学の天井画に依頼された「医学」「法学」「哲学」という作品だ。
人間の知性の勝利を高らかに歌いあげるという
依頼者が意図したテーマに反し、
これら3枚の絵は理性の優越性を否定する寓意に満ちたものであり
その是非をめぐり大論争を引き起こしたらしい。



焼失してしまった現在は
モノクロ写真や習作にか残っていないが
壁一面のその3作は
息を飲んでしまうような圧迫感と
鬼気迫りくる迫力で
私の目と足を釘づけにした。
それは、逃げても逃げても逃げられない、
あの感じに少し似ている…。








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