いつかは訪れると
覚悟していたはずなのに
今になって 逃げだしたいと拒んでいる
ある日突然ノックもせず
ズカズカと 土足で踏込み
居座って出て行かない
”シニア”と言う名の訪問者よ
専門職の道をひたすら歩き
犠牲にしたもの 犠牲を強いられたもの
数えきれないほど あったはずだけど
ひと息ついて あたりを見渡すと
手元の未来図には 何も描かれていない
どうしょう
どうしょうか
どうにかなるの なんて
焦って 叫んでも 誰も見向きもしない
あれやこれや 両手に溢れるほど
毀れそうで 溢れそうな糧や証を
落として 転がして 騒いで
やりたかったこと
やり残したこと
どこかに置いてきてしまった
宿題は時効と 言い聞かせながら
帰りたい 戻れない 忘れられない 現実
もう、受け入れるしかないのか
白いページに ありったけの想いを込めて
好きなことを絵に描いてみたら
ゆっくり 少しづつ 広がっていく シニアの世界
気がつけばしっかり シニア世代で
友達 仲間 家族 地域社会
輪の中で 生きているわたし