井の中の蛙、カイラス山巡礼に挑む!

夢のカイラス巡礼を終え、登山を再開しました。山岳信仰の延長上に四国遍路、カイラス山巡礼があり、原点の登山に戻ります。

今シーズン二度目の羊蹄山!

2021-02-14 21:24:47 | 後方羊蹄山・ニセコ・積丹山系・道南の山
 今シーズン二度目となる羊蹄山へ出かけてきました。

 2月13日、今日は土曜日です。
天気予報をチェックすると風は強いものの天気はいいようです。
今年の羊蹄山は雪の量が多いのでコースを比羅夫からにして何とかお鉢の縁までを狙います。
同行者は、昨年から一緒にバックカントリスキーに行っているYg氏です。
彼はフルマラソンのトレランもやっているナイスな若者です。

 札幌を朝6時に出発して、喜茂別のコンビニで行動食を買い込みます。
そして倶知安へ向かい、比羅夫コースの登山口である半月湖駐車場へまっしぐら。
駐車場についてみるとすでに10台ほどが止まっており、ほぼ満車状態です。
かろうじて一番端に1台分の隙間がありましたので駐車します。

登山準備を終え、入山届を記入して、さあ出発です。
7時半に日陰の雑木林を歩きます。
コースには前日のトレースが残っていますので使わせてもらいます。

歩き出すとすぐに身体が暑くなってきます。
今日は気温が高いのでフリースを脱いで調整します。
雑木林を快適に登ります。
目の前には羊蹄山が逆光のため薄青く光っています。

一山登って休憩を取ります。
後ろを振り返ると朝日に輝くニセコアンヌプリが見えています。

     
     言葉が出ないくらい綺麗です。

 この山の美しさに欧米のスキーヤーはあこがれるのだと思います。
さて、ここからのコースはいつもだと右へ向かい一枚バーンを登るのですが、
今日は左の林の中を登ることにします。
こちらの方が雪が柔らかくシールの利きがいいからです。

 傾斜がドンドンきつくなってきますが、森林限界手前辺りから一定の傾斜となります。
そこをギグを切りながら登るのですが、汗が出てきます。
途中で短く休憩を取り水分を補給しながら高度を上げていきます。

千mを超えると周りの景色が少し変わってきます。
樹木の丈が低くなり、ほどなく森林限界となります。
すると右手からの風が強くなってきます。
足元には前日に登ったトレースが残っているので不安なくドンドン登ります。

千5百mあたりまで来て上の方の見通しが利いた辺りで左足の膝に内腿に違和感が生じます。
その違和感は足がつりそうな症状です。
これを騙しだまし登るのですが、右足にも同じ症状が現れます。

ここで決断しました。
私はここから引き返すことにして、Yg氏はお鉢まで登ってもらうことにして待ちます。
風の陰になるブロックを探し、風下にスコップで穴を掘ります。
身体が隠れるくらいの深さの穴を掘り、その中でレスキューシートにくるまり彼を待つことにします。

風は時折強く吹くのですが、行動食を食べ、お茶を飲んで凌ぎます。
30分以上は待ったでしょうか。
寒さに耐えられなくなったので、Yg氏に電話をします。
すると彼は、あと5分ほどでお鉢の縁に着くというではありませんか。

私は高度を少し落として、森林限界辺りで待つことにする旨、伝えます。
足の攣りも改善してきましたのでスキーを付けて軽い沢型の雪の中に滑り込みます。
ここな雪質は最高でした!!
20センチほどの軽いパウダーがあるのです。
気持ちよくターンを繰り返し、10回ほどターンしたところで止まります。

少し高度を落としただけで風の当たりが弱くなっているのです。
ここでYg氏を待つことにします。
上の方までしっかり見えているので見逃すことはありません。

ボーダーや、スキーヤーが数人おりてくるのが見えます。
でも、Yg氏ではありません。
最後の方にYg氏が滑り降りてくるのが見えました。
滑りに少し疲れが見えますが、しっかりした滑りで降ってきます。

彼からの電話に出て、コースを指示します。
そして合流!!
ここからは、一枚バーンを滑ります。
先行者のトレースがありますので、できるだけそのトレースを避け、新しい雪を滑ります。
ここの雪も最高でした!!
気温の影響をあまり受けない、ちょっと重めですがパウダーなのです。
気持ちよくターンを繰り返し、高度を落とします。

途中から雪質が重くなってきます。
気温の影響で表面が融けているのです。
それにトレースが混んできて滑りずらくなります。

小高い丘の上で休憩を取ります。
    
     後ろには今滑って北斜面が見えています。

    
    拡大すると今日滑ったシュプールが沢山見えますね。

    
    正面には朝とは違った陰影を刻んだニセコアンプルりが秀麗な姿で佇んでいます。

 午後3時過ぎに半月湖の駐車場まで戻りました。
今日は足がつってしまうというアクシデントがありましたが、滑る方はそれなりに楽しめました。
また、一緒に登ったYg氏は、初めて冬の羊蹄に登ったという記念の日になりました。

    
    倶知安の町はずれから写した羊蹄山の姿です。
    秀峰という名に恥じない姿だと私は思います。


2021.1.15.羊蹄山・真狩・神社の沢

2021-01-23 10:56:07 | 後方羊蹄山・ニセコ・積丹山系・道南の山
 今シーズン初めてとなる羊蹄山へ滑りに行ってきました。
今年の羊蹄・ニセコ周辺は例年になく雪が多いと聞いていました。
そんな羊蹄山に、やっと出かけてきました。

2021年1月15日、平日の金曜日ですが、天気はまあまあですので出かけます。
コースは真狩村の墓地をスタートとする神社の沢です。

 集合場所に到着しましたが、私たち以外には車が2台止まっているだけです。
今年はコロナウィルスによる感染が世界中に広がっている影響で欧米や中国からの観光客が激減しています。
バックカントリーも同様にいつもなら賑やかに沢山いる欧米系のスキーヤーがほとんどいないのです。
そんな静かな山を6人で堪能してきました。

    
    今回の参加者です。

    
     山を見ると裾が少し見えるだけです。

 先行者がありますのでトレースを使わせてもらいますが、コースミスしているようなところはどんどん新しいトレースを付けます。
砂防ダムを渡り、いよいよ急な斜面に入ります。

羊蹄山のいいところは、傾斜が一定していることです。
ジグを切って登るのですが、一定のリズムで歩きながら左右にジグが切れるので疲れが少ないです。
辺りの様子を見ながら歩きますが、確かに沢を埋める雪を見ていると雪の量が多く感じます。

    
    このあたりまで登ると大きな木しか無いので快適に滑られます。

千メートルあたりで先行者に追いつき、トレースのお礼を言って先頭を代わります。
先行者は2人連れでしたが、白人系の男性と東洋系の女性でした。
男性はガイドのようです。

 さて、今日の目標は千二百メートルあたりから滑る予定ですので、もう少し頑張ります。
予定の千二百まで登ってきたので滑る準備に入ります。
ここで、ザックの左に付けているカメラが無いに気づきました。
カラビナを使ってザックの背負い紐に通すのですが、通し方が不十分だったようです。

帰りに滑りながらカメラを探すことにして滑走します。
いい雪でした!!!
みなさん歓声を上げながらいろいろなシュプールを上げて滑ります。
動画を撮りながら滑るのですが、正直止まりたくないのです。

そんな、滑りを見てください!!

2021.1.15.羊蹄山・真狩・神社の沢


 カメラですが、スタートして3百メートルくらいのところに落ちていました。
一度はあきらめたカメラでしたが、手元に戻るとなんだかホッとしました。
水没させて修理したり、ストロボが光らなくなったりと満身創痍のカメラですが、バッテリーの持ちがいいので使っています。
まだまだ働いてもらいます。

2019年・夏山における羊蹄山の遭難事例について

2019-11-16 20:06:41 | 後方羊蹄山・ニセコ・積丹山系・道南の山
 昨年度に引き続き羊蹄山における遭難が多発していました。遭難原因は、相変わらず疲労が原因と思われるものが多いと感じます。
昨年もいいましたが、羊蹄山の標高差は登山口から山頂まで千五百mほどあります。
登山口から山頂部のお鉢が見えるため簡単に登れそうに見えますが、決してやさしい山ではありません。
北海道在住の富士登山の経験がある人に言わせると(私は登ってませんが)富士山より厳しいと言わしめている山なのです。

羊蹄山には登山ルートが4本ありますので簡単にコースの概要をお知らせします。

 比羅夫コースは、昔からあるルートですが、このルートは小さな石が登山コース上にあります。登りはいいのですが、下りになるとこの小石に足を取られ転倒する人がいます。
疲れた足が踏ん張り切れず転倒する事故が発生しています。
さらに、お釜に出ると山頂まで半周する必要がありますのでこの時間を計画に盛り込む必要があります。

 真狩コースは、一番登られているコースかと思います。
山腹をトラバースする部分もあり、9合目の避難小屋へも近く羊蹄山登山コースでは一番難易度が低いコースです。
このコースの注意点は、お釜の縁から山頂までは岩が折り重なる所を歩きます。
目印になるマーカーも薄かったりマーカーの数が少ないのでコースを外れない様に歩かなけらばなりません。特に視界が無い時にはマーカーに十分注意してコースを外さないようにしてください。

 京極・喜茂別コースは、登山口から山頂まで緩みなく急斜面をジグザグに登らなければなりません。休憩場所がないので時間を決めて休憩を取るようにしてください。
唯一の利点は、この2コースですとお釜の縁まで登るとほぼ山頂標識間近なことです。
(喜茂別コースは、まさにお鉢の縁が山頂になります。)
他のルートよりこの点は勝っています。
しかし、あまり登る人がいないコースですのでケガなどには十分に注意して利用してください。

 羊蹄山は見えるほど簡単な山ではありません。
日帰り登山の対象になっていますが、日差しが強いと遮るものが無いので直射の中を歩きます。そのため熱射病に注意しなければなりません。
水は登山口で用意しなけらばならず、9合目の避難小屋まで給水できる場所はありません。
昼までにお鉢に達しない場合は直ちに下山することをお勧めします。
そして、必ずヘッドライトを持って登ってください。
なぜかと言いますと、思いのほか時間がかかりもう少しで登山口に着くという辺りで日没を迎え救助要請しているケースがあるからです。
羊蹄山に限らず日帰り登山でもヘッドライトは常備するのが常識となってます。
 

 それでは、羊蹄山における本年度の遭難事例を紹介します。
なお、この情報は北海道警察HP(http://www.police.pref.hokkaido.lg.jp/info/chiiki/sangaku/sangaku-top.html)の中にある安全情報から転載しています。
ここには他の百名山での遭難事例を含めた北海道全域における遭難事例がまとめられています。
北海道の山に登山に来られる本州の方々の閲覧をお勧めします。


6月16日(日曜日)北海道の50代女性(単独) 遭難原因~道迷い
 遭難者は午後3時55分頃真狩コース9合目の外輪山を登山中、登山道を見失い道に迷い自ら110番で救助要請(※避難小屋管理人が遭難者を救助)


7月23日(火曜日)千葉県60代男性(2人グループ) 遭難原因~心疾患(死亡)
 遭難者は真狩コース登山口から入山、同行者が先に登頂したが遭難者が山頂に登ってこないため様子を見に下りたところ、遭難者が京極ピーク付近で倒れているのを発見し消防に救助要請(※消防救助隊と道警山岳救助隊が遭難者を収容)

8月1日(木曜日)台湾の60代男性(単独) 遭難原因~疲労
 遭難者は午後7時5分頃比羅夫コース4合目付近を下山中、疲労により膝の痛みで行動不能となり、連絡を受けた家族が消防に救助要請(※消防救助隊が遭難者を救助)

9月12日(木曜日)東京都の30代女性(単独) 遭難原因~道迷い
 遭難者は真狩コースから入山、午後5時30分頃山頂から山小屋へ移動中に霧のため道に迷い自ら警察署に救助要請(※山小屋の管理人が遭難者を救助)

9月14日(土曜日)北海道の20代大学生(4人グループ)  遭難原因~疲労
 遭難者は真狩コースから入山、午後4時頃2合目付近を下山中疲労のため行動不能となり同行者が警察署に救助要請(※道警ヘリが遭難者を救助)

9月21日(土曜日)埼玉県の40代女性(5人グループ) 遭難原因~転倒
 遭難者は午後5時40分頃比羅夫コース2合目付近を下山中、転倒して左手と左足を負傷、自ら119番で救助要請(※消防救助隊と道警山岳遭難救助隊が遭難者を救助)

9月22日(日曜日)北海道の50代男性(4人グループ) 遭難原因~疲労
 遭難者は午後8時頃比羅夫コース4合目付近を下山中、疲労のため行動不能となり同行者が119番で救助要請(※消防救助隊と道警山岳遭難救助隊が遭難者を救助)

 
 今年は、死亡事故が1例しか起きなかったのは幸いなことだと思います。
しかし、心疾患が遭難原因とされていますが、登山前の体調などがどうだったのでしょうか?
百名山狙いで本州から来られる登山者の中にはかなりの強行日程を組んでいる人たちがいます。
自分の体調より日程を重視しては安全な登山はできません。
体調が悪ければ今回は諦め、次の機会に回しましょう。
それが、楽しく登山をする秘訣だと私は思っています。

2018年夏山における羊蹄山の遭難事故について

2018-10-28 20:17:08 | 後方羊蹄山・ニセコ・積丹山系・道南の山
 北海道は晩秋の季節を迎えました。
今年は雪が遅いのですが、昨年だとこの時期には初雪が降ってました。

 今年は羊蹄山における遭難事故が多発しているような印象があります。
そこで、北海度警察のHPに乗っている遭難事故情報を検索してみました。
何と今年は6月から9月の4か月間で10件もの遭難事故が発生していました。
同期間における前年の2017年の発生件数は3件、
前前年の2016年の発生件数も3件でしたので
今年の遭難事故は異常に多いのです。
幸いなことに死亡事故が無かったのが救いです。

 その事故例についての詳細を北海道警察のHPから転載しますのでどういった事故だったのか、
自分だったらどう防ぐか検証していただき事故防止に役立てていただきたいと思います。
特に本州から百名山狙いで羊蹄山に登られる方は、ぜひ、目を通してもらいたいと思います。


6月17日(日曜日)石川県の50代男性(単独) 遭難原因~滑落して負傷
  遭難者は午前4時15分頃真狩登山口から入山、午前10時頃山頂に到着、
 午前11時頃喜茂別コースの7合目付近を下山中雪渓斜面で滑落して両足下肢を負傷、
 110番で救助要請
 (※消防救助隊が遭難者を発見、救助) 


6月22日(金曜日)兵庫県の40代男性(2人グループ) 遭難原因~疲労
  遭難者は午前5時30分頃比羅夫登山口から入山、午前11時50分頃京極コースの
 6合目付近を下山中、体調不良のため行動不能となり消防に救助要請
 (※消防救助隊が遭難者と接触し介添え救助)


7月20日(金曜日)北海道の40代男性(単独) 遭難原因~装備不備
  遭難者は午前8時30分頃真狩コースから入山、午後3時30分頃山頂に到着し、
 午後7時30分頃2合目付近を下山中、日没となり、照明器具等を持っていなかった
 ことから暗闇で行動不能となり110番で救助要請
 (※消防救助隊が遭難者を発見救助)


7月21日(土曜日)北海道の20代男性(2人グループ) 遭難原因~疲労
  遭難者は午前8時頃比羅夫コースから入山、午後0時30分頃9合目付近を下山中、
 疲労と寒さで行動不能となり、同行者が消防に救助要請
 (※道警山岳救助隊と消防救助隊が遭難者を救助) 


7月26日(木曜日)神奈川県の80代男性(単独) 遭難原因~疲労
  遭難者は午前4時頃真狩コースから入山、午前11時頃疲労のため9合目から下山を開始、
 午後4時頃3合目付近を下山中に疲労で行動不能となり、家族を介して110番で救助要請
 (※道警ヘリが遭難者を救助)

7月31日(火曜日) 大阪府の60代女性(2人グループ) 遭難原因~疲労
  遭難者は午前4時30分頃比羅夫コースから入山、午後0時頃山頂に到着し、
 午後10時30分頃2合目付近を下山中、疲労で行動不能となり、同行者が消防に救助要請
 (※消防救助隊が遭難者を救助)


8月2日(木曜日) 北海道の30代女性(単独) 遭難原因~滑落
  遭難者は午前5時30分頃喜茂別コースから入山、午前11時頃山頂に到着後、
 山頂付近の岩場で写真撮影中、足を滑らせて約2メートル滑落し、右手、右足を負傷
 (※道警ヘリが遭難者を救助)


8月3日(金曜日) 北海道60代の男性(2人グループ) 遭難原因~転倒
  遭難者は午前7時頃比羅夫コースから入山、午後0時頃山頂に到着し、
 午後2時30分頃9合目付近を下山中に転倒し右足を負傷、同行者が消防に救助要請
 (※道警ヘリが遭難者を救助) 


9月2日(日曜日) 北海道20代男性(3人グループ) 遭難原因~脱水症
  遭難者は午前10時頃京極コースから入山、午後3時頃山頂に到着し、午後7時頃
 3合目付近を下山中、両足がけいれんして行動不能となり、同行者が110番で救助要請
 (※消防救助隊が遭難者を救助)


9月14日(金曜日) 東京都60代男性(単独) 遭難原因~道迷い
  遭難者は午前5時頃比羅夫コースから入山、午後5時30分頃1合目付近を下山中、
 倒木を迂回したところ登山道を見失い道に迷い、119番で救助要請
 (※消防救助隊が遭難者を救助)

 遭難原因の中に「疲労」が4件ほどあります。
羊蹄山は、山頂の標高が1,898mとほぼ1,900mの高さにあります。
各登山口の標高を見ると比羅夫口300m、真狩口399m、京極口420m、喜茂別口320mとなっています。
各登山口から山頂までの標高差が約1,500mほどとなります。

 羊蹄山は独立峰であり登山口から山頂まで一望できる山容ですが、この標高差からみても決してやさしい山ではありません。
長時間の登高を余儀なくされる上に降りも急斜面を降らなければいけません。
このことから疲労が蓄積されやすい山なので降りには十分な注意が必要です。
本州から来られる方々はこの点を十分に考慮して登山計画を立てるようにお願いします。
特に出発時間が遅くなる場合にはヘッドランプを必ず持って行ってください。
普段から日帰りの山でもヘッドランプを必ず携行することをお勧めします。



風不死(ふっぷし)岳に登り、苔の回廊楓沢を降る!

2018-10-26 13:01:16 | 後方羊蹄山・ニセコ・積丹山系・道南の山
 10月に入ると紅葉も里の方へ降りてきます。
そろそろ初雪が山々に降る季節となり、登る山の選択に注意が必要な季節となりました。
あまり寒くないうちに道南にある風不死岳に登り、楓沢を降るルートに出かけることにしました。

 10月12日

 前日から雨が降り続き、天気予報では朝には止むという予報でした。
しかし、朝になっても小雨が降り続けている札幌でした。
でも、天気予報を信じて登山に出掛けることにします。

 札幌から風不死岳の登山口まで約1時間半ほどかかります。
地下鉄の駅で同行者をピックアップします。
今回は、自転車を持って行きます。
自転車は、下山してくる楓沢の下に置いておき、登山口まで車の回収に向かうときに使います。

 支笏湖畔に流れ込む楓沢(普段は涸沢です。)の下にある紋別橋のたもとに自転車を置きます。
登山口は、そこから3~4キロほど先にあります。

心配していた雨が登山準備をしている間に止んでくれました。
どうやら天気予報は当たっているようです。
    

 7:45分、登山開始です。
今日のコースは風不死岳北尾根コースです。
このコースは結構な急斜面が続きます。

    
     目の前に現れた巨木の倒木です。
     右側に倒木を越えやすいようにザイルが張られています。

 道南とはいえ、紅葉が進んできています。
    
    枝先が赤く紅葉しており、雨上がりの空気にマッチした空間となっています。
吹き出してくる汗をぬぐいながらドンドン登ります。

    
    登るにしたがって後ろには支笏湖の青い湖面が見えてきます。

 登山道は、雨上がりにもかかわらずスリップすることなく登れます。

    
     秋らしい感じの登山道です。

 雲がどんどん切れてきます。
    
    支笏湖の向こうに恵庭岳が見えてきます。

 9:15分、八合目まで登ってきました。
    

 ここから先は尾根が細くなり、ちょっと危険ポイントがあります。

    
    空が明るくなり、青空が広がってきました。

    
    山頂に続く尾根に登った時、すっかり青空が広がるいい天気になりました。
    支笏湖の湖面の色も青さが増しています。

    
    進行方向には樽前山の大きな溶岩ドームが見えています。

 9:50分、登山口から2時間ちょっとで山頂に着きました。
    

 山頂は風当たりが強いので少し降って風の当たらない場所で休憩を取ります。

 休憩の後は樽前山との分岐に向かって降ります。
降りながら懸垂下降の練習ができる場所を探します。
今日の楓沢は懸垂下降をしなければいけない場所がありますので事前に練習をする必要があるのです。    

 適当な鎖場がありましたので、ここで懸垂下降の練習をします。
    

    
     彼女は懸垂下降をするのが初めてでした。

 ATCの使い方などを説明して、まずは降ってもらいます。
この懸垂下降が楽しいといいますので練習を終了してさらに降ります。

 樽前山へ向かう分岐を過ぎて見晴らしがよくなる辺りで地図を確認します。
楓沢への入口は特に標識がないので地図読みの正確さが試されます。
この時期は樹木の葉が落ちていますので見通しが良く、沢形を確認するのも容易です。

 ここでいいかな? という地点から鹿道を使って降ります。
所々にピンクテープなどがありますので、どうやらコース取は間違っていないようです。
    

 降るにしたがって両岸の岩が緑色の苔に覆われてきます。
    
     ここからは苔に覆われた両岸の岩を楽しみながら降ります。
     足元は平らな砂地で、水は流れていません。 

    

    

    

    
     まさに、不思議ワンダーランドな世界が続きます。

 やがて最初の懸垂下降ポイントに着きました。
以前降った時と様子が違います。
沢の真ん中に大きな岩が崩れています。
落ち口を覗くと足元からスッパリと切れ落ちており、空中懸垂となりそうなのです。
初心者にいきなりの空中懸垂は危険ですので巻き道を使うことにします。
少し戻ると右岸にザイルが固定されています。
    
    固定ザイルを使って巻き道を登ります。

 かなりぐるりと回り込み楓沢に戻ります。
休憩後、少し登って落ち口を見に行きます。
    
    かなりの岩崩れがあったようです。

    
     落ち口ですが、左岸が大きく崩れており岩の色が違ってます。

    

    

 2本目の懸垂下降地点に来ましたが、ここも崩落が進み空中懸垂となりそうです。
やむなく、ここも巻き道を使って降ります。
途中の急斜面を懸垂下降で降ります。
    

 練習の成果が生かされた場面です。
落ち着いて懸垂下降ができました。

 ここから楓沢に戻ると3人の人たちに会いました。
彼らは、風不死岳に登り、楓沢の下から登って苔の回廊を見に来た人たちでした。

 15:00分、紋別橋に到着、これで楓沢を降り終えました。
彼女にはここで待っていてもらい、私は置いておいた自転車で登山口へ車の回収に戻ります。

 今日は、出だしは天気がパッとしませんでしたが、雨にも当たらず青空の下で風不死岳の山頂に立つことができました。
楓沢も日差しに輝く苔の回廊を楽しむことができました。
紅葉に苔を十分に楽しんだいい山旅でした。

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  楓沢の崩落ですが、どうやら9月6日に起きた北海道胆振東部地震の影響
 のようです。
 この先でも地震影響により岩の隙間が広がり崩落するおそれがあります。
 楓沢に入る方は、このことを念頭に置いて十分に注意して歩いてください。
 
  

お散歩登山、有珠山!

2018-10-22 11:49:00 | 後方羊蹄山・ニセコ・積丹山系・道南の山
 今年の8月は天気の悪い日が続きました。
7月は活発に山へ出かけましたが、その反動か、やっと出かけたのが有珠山という有様です。

 有珠山は、洞爺湖のカルデラを形成する南側にある山です。
この地域には昭和新山もあり、「30年に1度は噴火を覚悟しなければいけない」といわれる火山活動の盛んな地域です。
江戸時代からでも何度も噴火しています。
直近では18年前の2000年3月31日に噴火しており、その前は1977年でした。
 
 このため、この地域では防災に対する意識が高く、また地震計などの設置により常時観測されている山でもあります。
現に2000年の噴火の際にも火山性の地震が頻発してきた観測結果から北海道大学有珠火山観測所が144時間以内に噴火するとの予告をしました。
その予告時間が過ぎようとする1時間前に噴火しました。
幸いに、この勧告により付近に住んでいる住民の方々は避難したため人的被害は皆無でした。
そういう意味では、噴火の予知ができる数少ない行儀のいい火山といえるかもしれない山なのです。


 8月26日

 伊達の有珠にある登山口から登ります。
    
    高速道路の手前に登山者用の駐車場があります。

 9:00分、登山準備をして出発です。
高速道路を潜ると左手に登山届のポストがあります。
    

 ここから登りますが、思ったより急な坂道が続いています。
登るにしたがって後ろには噴火湾と有珠の町が見えてきます。
    
     この有珠は、北海道で有数の温暖な気候を持っている街です。

 ひと汗かいて、やっと、外輪山に到着です。
    

    
    正面にドーンと有珠山の山頂が見えます。
この山の山頂は危険地域に指定されていますので登ることはできません。
左に曲がり、外輪山展望台へ向かいます。
    

    

    

 山影に洞爺湖の湖面が見えています。
ここで山頂部の景観を楽しみます。
ハイキング姿の若いカップルなどが歩いてきます。

 ここから外輪山を歩きロープウェイの駅方向に向かって外輪山遊歩道を歩きます。
正面には長い階段が見えてきます。
この階段を登り終えたところが火口原展望台です。
11:35分、火口原展望台に着きました。

    
     ロープウェイの駅です。

    
     たくさんの観光客が歩いてきます。
 そして、中央に茶色でゴツゴツした岩山が見えていますが、これが昭和新山です。

    
    外輪山展望台方向を見ると火口原が広がっています。

    
     このゴツゴツした岩山が山頂です。

 火口原展望台で休んだ後は、長い階段を降り外輪山を歩き戻ります。
帰りは登山道を降らずに並行して降ることができる林道を使って一気に駐車場へ戻りました。

 天気のいい日でしたので気持ちよく汗をかいた有珠山の散歩でした。



 
 

ウスユキソウを観に大平山へ!

2018-10-14 20:00:17 | 後方羊蹄山・ニセコ・積丹山系・道南の山
【この記事は、2016年8月7日に登った記録です。】

 7月に東北の山を巡り、月山、早池峰でウスユキソウを見てきましたが、北海道の山にもウスユキソウが咲いています。
道南の島牧村にある大平山にオオヒラウスユソウという固有種のウスユキソウが咲いているのです。
この花を観たくて2016年8月7日に登ってきました。

 大平山の登山口まで札幌からだと車で3時間ほどかかります。
ニセコの道の駅で待ち合わせをして4人で行きます。
ニセコから蘭越を通り日本海に沿って南下します。
島牧村の市街を通り抜け左に曲がり宮内温泉前を走り河鹿トンネルを抜けると突然道が行き止まりとなります。
ここが大平山の登山口になります。

    
     駐車場にはすでに数台の車が止まっています。

 今日は天気が良く、登山準備をしている時から汗が噴き出てきます。
8:00分、出発します。
    

 登山道は沢の底を歩きます。
日差しは樹木が遮ってくれているものの、ジメジメして暑いので汗だくになって登ります。
    
     キノコが生えていました。

 やがて沢底から離れ、右手の稜線目出してジグザグの登山道を登ります。
    

 10:00分、目の前が明るくなり、一気に視界が開けます。
    
     目の前に見えるピークの真下辺りがウスユキソウのお花畑です。

 ここから稜線歩きとなりますが、夏の日差しが容赦なく照りつけるので水の消費が進みます。
稜線歩きでもお花が楽しめます。
    

    

    

    

 10:50分、目の前に白い岩肌が見えてきます。
その岩の隙間にオオビラウスユキソウが咲いていました。
    

    

    

    

    

    

    

    

 オオビラウスユキソウは花が大きく綿毛に覆われてキレイな花でした。
思わず何枚も写真を撮りましたが、このような岩壁の斜面に咲いています。
このお花畑を見れば十分なのですが、この山は初めてですので山頂を目指します。

 しかし、ここから山頂までの登山道がすごかった!
    
 目の前に見える樹林の中は登山道が消えているのです。
その消えた登山道で道迷いを起こさないように要所要所にザイルが張られています。
登山道というよりは藪漕ぎ同様の道をザイルを伝いながら歩きます。

 12:30分、やっと山頂に着きました。
    
    残念ながら山頂からの景色は平凡なものです。

    
    一応、記念写真を撮りました。
ウスユキソウを観るだけならお花畑までくれば十分に楽しめる山だと思いました。

 ここから下山するのですが、途中で事件が起きました。
同行している女性が一人、熱中症で動けなくなってしまったのです。
ちょうど稜線から谷に向かって降る所でした。
ここの日陰で休んでもらい、みんなの水を出し合って飲んでもらいました。
それでも体の熱が抜けないのでコンプレッションタイツなどを脱いでもらい体温の抜けを良くします。
足先が冷えて冷たいので揉んでやります。

 1時間ほど休んでもらったでしょうか。
やっと動けるようになりましたので空身でゆっくり降ってもらいます。
彼女のザックは私が持って下ります。
彼女の頑張りのおかげで何とか日が落ちるまでに登山口まで降りることができました。

 この山は途中で水を補給できる場所がありません。
おまけに稜線に出た先は日差しを遮るものがないので直射の強い日光を浴び続けます。
普段より多い水を持って登る必要があったのです。
この反省を継ぐに生かすために、この山行の後からは経口補水液を持つようにしました。

   
   途中にある宮内温泉で汗を流して札幌へ帰りました。 

 ☆彡★☆彡★☆彡★☆彡★☆彡★☆彡★☆彡★☆彡★☆彡★☆彡★☆彡★☆彡★

  私は、普段1.5リットルの水を持って山に登っています。
 日帰りの山ですと1リットルあれば十分なのですが、この時はすべて飲みつくす
 ところでした。
 登山開始からムシムシする沢の中と尾根に出てからは真夏の暑い日差し受け続けた
 のが水の消費が進んだ原因だと思います。

  熱射病を起こしていしまうとただの水は身体に吸収されないと言われています。
 ただ経口補水液ですと体内に吸収されるといいますので、夏の登山には、
 ぜひとも経口補水液を1本は持って行くことをお勧めします。     

  もう一つ、服装にも注意が必要です。
 最近は黒い色のコンプレッションタイツなどを着る人が増えていますが、
 黒い色は太陽熱を吸収してしまいます。
 この点も考慮した汗抜けのいい服装が大事になります。
 汗を拭くためのタオルを首にかけて歩くのは、汗が首筋から発散するのを妨げているかも
 しれません。

  その日の天気に合わせての準備で熱中症を予防しましょう。
 今回は、幸いに自力で下山できたので良かったですが、グループ全員としての暑さ対策の
 確認が必要であると反省させられました。

山女(やまじょ)と登る羊蹄山!

2018-07-27 08:39:08 | 後方羊蹄山・ニセコ・積丹山系・道南の山
 先週の徳舜瞥岳・ホロホロ山に引き続き羊蹄山に登ります。
同行者は、秀岳荘北大店の女性スタッフの方です。
彼女の当面の目標が百名山のうち道内にある9座を極めることです。
すでに大雪山と利尻岳に登っています。
今回は3座目となる羊蹄山に挑戦です。

 6月11日

 天気予報はあまり良くありません。
でも、雨予報は出ていないので真狩口から登ります。
羊蹄山には比羅夫、真狩、喜茂別、京極からと4コースがあります。
今回は一般的なコースを選択して真狩口から登ることにします。

 8:10分、曇り空の中、出発です。
    

 まずは、針葉樹と広葉樹の混合林を歩きます。
薄暗い登山道の横には高山植物のお花が咲いています。
    
     サンカヨウです。

 お花に癒されながらどんどん登ります。
9:30分、4合目に到着です。
    

 時々雲が薄くなり下の方の視界が開けてきます。
雲が晴れるかも?と、期待しながら高度を稼ぎます。

 10:50分、7合目まで来ました。
    
     白樺の木がトンネル状に倒れています。
この白樺ですが、木質が柔らかいという特性がありますので風や雪の影響で考えられないような枝の梁型をしています。
根切れ曲がった幹などもよく見かけます。

 さあ、この辺まで登ってくると植生に変化が現れ、高山性のお花が咲いています。

    

    

    

 避難小屋への分岐である9合目を過ぎると砂礫地が現れ、いよいよお鉢が近くにってきます。

 12:10分、お鉢の縁に到着です。
    
 ここまで来るとお鉢の底から吹き上がる強い風がまともに当たります。
この分岐からお鉢を1周することができます。
時計回りに1周する方が時間はかかりますが安全です。
しかし、私たちは時間短縮のため時計回りと反対に歩き山頂を目指します。
山頂までは岩場が続き注意しなければなりません。

 ガスで視界のない中、辛抱の歩きが続きます。
岩の上を歩いたり、巻いたりとなかなか進まないのです。
しかし、ようやくガスの中に山頂を示す標柱が薄っすらと見えてきました。
正直、ホッとしました。

 このガスの中でもお花が気持ちを癒してくれます。
    

    


 13:00分、ようやく山頂に到着です。
しかし、辺りは真っ白で何も見えません。
    
     たまたまいた男性の登山者にシャッターを押してもらい記念写真を撮りました。

 彼女にとって百名山道内3座目となる山頂です。
ほぼ5時間の行程でした。

 山頂下で風を避けた場所でツエルトに包まり軽く食事を取ります。
おなかが少し満ちたところで、避難小屋へ向かいます。
風が強く汗をかいた身体を休めるために急ぎます。
一度歩いた岩続きの尾根も帰りとなれば早く歩けるものです。

 14:20分、9合目にある避難小屋に到着です。
    

 避難小屋には、小屋番の近藤さんがいました。
ストーブが燃え温かい小屋で休みカップ麺を食べ、英気を養います。
30分ほどゆっくり休み、下山することにします。

 身体を温め、汗が引いた身体はリフレッシュされ身体が良く動くようになりました。
2時間半ほど頑張ると登山口へ着くことができました。
今日の行動時間は、8時間を超えました。
天気はあまり良くなかったのですが、山頂を踏めたのですから良しとしなければなりません。

 さて、登山で冷えた身体を温泉で温めようとしたのですが、真狩温泉、京極温泉ともにお休みでした。
ここまで振られると何としても温泉に入りたくルスッツ温泉に行きました。

 ルスッツ温泉は小さな温泉ですが、妙に落ち着くので私の好きな温泉の一つです。
冷えた身体を十分に温め、ホッコリとした気持ちで帰路に着きました。
 


春の岩内岳を滑る!

2018-04-26 11:00:48 | 後方羊蹄山・ニセコ・積丹山系・道南の山
 今シーズンのスキーも最終場面が近づいてきました。
今週は、金曜日に羊蹄山の喜茂別コースを1,200mまで登り、そこから重いザラメの雪を楽しんできました。
2日後の4月22日は岩内岳を滑りに行ってきました。

 岩内岳は、スキー場がありましたが、現在はリフトの運航は止めており、キャストにより人数を制限したパウダーを楽しむスキー場に変わっております。
そのため、キャストが運航している期間は一般のスキー客がスキー場に立ち入ることができません。
その運行も4月上旬までですので、現在は自由に立ち入ることができます。

 4月22日

 天気は曇りですが、風もなく山は山頂まで見えています。
最初はスキー場を避けて右手の尾根を登るのがいいかと考えていましたが、山頂近くの雪はすでに融けておりハイ松が顔をのぞかせています。
やむなくスキー場のコースを使って登ることにします。

    
    こんな感じの斜面を登ります。
    山頂は一番上に見えるコブの奥にあります。

    
    麓にあるレストハウス前ですが、かろうじて雪が残っています。

 9:00分、スタートです。
今日はただただスキー場を登るのですから簡単なのですが、ふもとから山頂までの標高差は800mを超えます。
ですから、山頂まで2時間半ほどかかると読んで登ります。
    
    ひたすら登ります。
 キャストが登ったところの雪は固くなっており、雪融けが遅くなってます。

 最後のリフトから斜面の傾斜がグンと増します。 
このあたりから雪面が固くなっているのでスキーアイゼンを使います。
アイゼンの歯を最大限に生かしてガシガシ登ります。

    
    山頂手前には、大斜面があります。
    ここからは、目の下に岩内の町と日本海が見えており、その先には積丹半島の山々が真っ白な姿を見せてくれています。

 11:20分、山頂に到着です。
    

 ここからの眺めな最高です。
    
     ニセコ連邦の奥に羊蹄山が見えています。

    
     山頂部の雪は融けており、その向こうに目国内岳がまだまだ真っ白な姿を見せてくれます。

 山頂の岩陰で休んでいると単独の男性がやってきます。
話を聞くと、なんと、高知県から来ているとのことでした。
さらに、ご夫婦らしい2人が登ってきましたが、ツボ足のようで夏道を登ってきたようでした。

 下山は、山頂から麓まで休み休み滑り、それでも30分ほどで下まで降りてしまいました。
重めの雪に太ももの筋肉が悲鳴を上げるので休みながら最後かもしれない滑りを楽しみました。

    

今シーズン最後のスキーはチセヌプリ!

2016-06-01 20:21:06 | 後方羊蹄山・ニセコ・積丹山系・道南の山
 5月の連休も終わるとそろそろスキーシーズンも終りとなります。
最後をどこにするかでしたが、チセヌプリへ出かけることにしました。
この時期になるとチセヌプリとニトヌプリの間にある峠が除雪されるのです。
この峠はニセコと岩内の町を繋ぐ道路ですが、冬期間は除雪されないため雪で不通となっています。

 5月9日(月曜日)

今回は,Omさんと二人で出かけてきました。

   
   駐車場にはすでに数台の車が止まっています。
このチセヌプリとニトヌプリの峠からチセヌプリに登るのは初めてです。

   
   山頂までの雪の斜面も大分融けています。
真ん中にハイ松が顔を出しています。
駐車場からは小時間ほどと読んで登ります。
写真に写っているハイ松の左手を登ることにします。

 登り出すと思ったより雪面が堅いのです。
ハイ松の辺りから傾斜が増してくるのでスキーアイゼンを付けます。

   
   峠の全景です。

   
   登るに従って、正面に見えるニトヌプリの奥にニセコアンププリの山頂が見えてきます。

 約50分ほどでチセヌプリの山頂です。
正確には山頂はさらに50mほど奥なのですが、ハイ松がすっかり顔を出しているので山頂はパスします。

 ここから1本滑ります。
ザラメ雪と言うには表面が堅すぎます。
それでも、ジャケットも着ないで滑るのは春だからこそです。

滑り出して中腹まで来ると傾斜がゆるんできます。
ここでもう1回山頂まで登り返すことにします。

   
   山頂からは、ニセコアンヌプリのさらに奥に羊蹄山が見えてきます。

 ここからは駐車場まで一気に滑ります。

 短い時間でしたが、春の日差しの中で今シーズン最後にスキーを楽しみました。