井の中の蛙、カイラス山巡礼に挑む!

夢のカイラス巡礼を終え、登山を再開しました。山岳信仰の延長上に四国遍路、カイラス山巡礼があり、原点の登山に戻ります。

芦別岳(1,726m)

2008-05-26 21:13:46 | 芦別・夕張山系の山
5月24日(土)、夕張岳へ登りに行きました。

 朝6時に札幌を出発して夕張岳の登山口へ向かいます。
今日もいい天気のようです。
夕張岳も花が咲き出しているので楽しめると思っていた。

夕張市清水沢にあるセイコーマートのコンビニで昼食用のおにぎりを買い、
シュウーパロ湖近くにある登山口を目指します。
シューパロ湖の川上から林道へ入ります。

しばらく走ると林道がゲートで閉じられています。
ゲートの横には「夕張岳ヒュッテ9キロ」と書かれた標識が立っています。
ゲートが開けられるようになっていないかよく見たが、
残念、しっかりと鍵が掛けられています。

これではこれから先へ車で行くことは出来ません。
一瞬、歩こうかと思いましたが、9キロの距離では2時間近く
かかってしまいます。
それから山頂まで4時間半はかかると思います。
これではあまりにも時間がかかりすぎてしまいます。
泣く泣く、今日の夕張岳登山はあきらめることにしました。

さて、朝8時前のこの時間、次にどこへ行こうか考えました。
近くで手頃に登れる山を考えたが芦別岳しか思いつかない。
芦別岳に行くとしても登山口のある富良野市山部までは50キロはあります。
十勝岳も考えたが、まだ残雪が多いと思いあきらめました。

とりあえず山頂まで行けなくても良いと思い芦別岳に向かうことにします。

 山部にある芦別岳新道の登山口へは、9時に着いた。
これから登山をするには遅い時間なので途中にある半面山まで登ることにします。

天気が良く芦別岳がよく見えています。
鬱そうとした雑木林の中、いきなり急坂となっている登山道を登っていきます。
尾根筋にそって登り詰めて行くに従ってユーフレ本沢を挟んだ対岸に
夫婦岩が見えてきます。
   
昨年この山に来たときには、谷をガスが埋めており夫婦岩の全貌を
目にすることが出来なかったのです。
双耳形の二つの岩がスカイラインを切り裂くように突き出ています。

その夫婦岩の右横の沢にある旧道を雪解け水が一筋の白い筋となって
流れています。

岩が混じった急な坂が続く呷吟坂を登り切ると、
1時間15分ほどで見晴台に着きます。
ここからさらに40分ほど登ると鶯谷です。
この鶯谷はユーフレ本沢にあるユーフレ小屋まで降りていく
覚太郎コースとの分岐点となっています。

ここからは空に突き出す屏風岩が正面右手のまるで本峰かのような姿で
荒々しい岩肌を見せています。
   

痩せた尾根状の急坂を登っていきます。
下山してくる二組のご夫婦とすれ違います。
何時に登りだしたのか聞くと6時前といいます。
そうですね、この位の時間に登り出さなければいけませんね。

この新道は、登る者を休ませてくれる場所があまりありません。
上の方に雪渓が見えて来ました。

丸みのある山が見えてきましたので、これが半面山のようです。
登山口から約3時間、半面山に着きました。

ここで初めて本峰の姿が見えました。
   
山頂から大きな雪渓が下の方まで伸びています。
その雪渓を滑り降りた跡が残っています。

私達はこの半面山までで今日は下山します。
ここからですと後1時間半ほどの時間があれば山頂まで登れるでしょう。
でも、そうすると下山できるのは午後5時位になってしまいます。
天気はいいのですが、相棒もかなり疲れているようですので無理は禁物です。

    
岳カバの枝先が赤く色づいています。
木の芽が開く寸前にこのように赤く見えるのでしょう。
新緑に彩られる前、一瞬の色です。

雪渓横の登山道に陣取り昼食を取ります。
いつものようにお湯を沸かしカップ麺とおにぎりを食べます。

お腹も一杯になって元気が出たところで下山の準備です。

この次にはもう少し早い時間から登り、山頂に立つことを心に刻んで
心残りではありますが下山します。

徳舜瞥岳(1,309m)

2008-05-24 23:19:21 | 札幌近郊の山
3月28日(日)徳舜瞥岳に登りました。

3月も暖かい日が続き、どうやらそろそろ山スキーシーズンも
終わりに近づいてきました。
今シーズン終わりの山スキーを大滝村にある徳舜瞥岳に
行くことにしました。

朝7時に札幌を出発して中山峠を越え大滝村へ向かいます。
およその距離、100kほどでしょうか。
天気がいいので舗装路面が出ています。
その道を快調に走り三階滝近くの登山口へ向かいます。

登山口が良く分からなかったのですが、キャンプ場と
駐車場のある場所がそうだと思い、ここから登ります。
林道の正面に目指す徳舜瞥岳の山頂が見えています。
山頂下には疎林の斜面が広がり、スキーにはいい山のようです。

林道を快調に歩きますが、表面がクラストしておりシールの
利きが心配です。
1時間ほど歩くと上の方から降りてくる人がいます。
若い男性がクロスカントリー用の細いスキーで降りてきます。
途中まで行ったのですが樹木が密集していて登るのが
大変なので降りてきたと行っています。

私達が順調に林道を登っていくと駐車場があり、
ここが夏道の登山口のようです。
ここから先はいよいよ林道を離れ山の中へ進みます。

なるほど木々が密集していてなかなかコース取りが
難しいのです。
傾斜もかなりきつくなっています。
我慢して歩いていくのですが、どうも徳舜瞥岳と隣の
ホロホロ山のコルを目指しているようです。

そちらへ行くよりも徳舜瞥岳の右手の方が登りやすい斜面に
見えるのでそちらへコースを取ります。

しばらくジグを切りながら登っていくと、正面に羊蹄山が見えています。
   
真っ白で富士山のような端正な姿を見せてくれています。

国家ら傾斜を増した斜面をドンドン登っていきます。
林を抜けると、雪の表面がクラストした斜面となってきます。
スキーのシールがよこすベル思想になってきましたので、
スキーをデポしてここからはツボ足で登ります。

ストックを2本持って登っていきます。
所々でハイ松の枝の隙間に足を取られながらようやく山頂に着きました。

山頂からは支笏湖が見えます。

支笏湖は鏡のように見えます。
その左手には恵庭岳が見えています。

今日の徳舜瞥岳は最高の景色を見せてくれています。
遠くは駒ヶ岳まで見えていました。

最高の景色を心に刻み下山します。
山頂からスキーをデポした地点まで下がって、昼食を取ります。
昼食を取る間も正面には羊蹄山が見えており
最高の食事でした。



後方羊蹄山(1,898m)

2008-05-19 20:59:04 | 後方羊蹄山・ニセコ・積丹山系・道南の山
5月17日(土曜日)、後方羊蹄山へ登に行きました。

今日は一人で登ります。

羊蹄山に登るのは、実に37~38年振りです。
その当時、私は麓の町倶知安町に住んでいました。
街からは目の前にこの羊蹄山がいつも見えていました。

夏のある日、仕事が終わった土曜日の昼から隣町のニセコ町へ行く
バスに乗って登山口へ向かいました。
国道の登山口でバスを降り、半月湖へ向かいます。
半月湖の脇にある比羅夫コースの登山口から登りました。

この当時の登山口は、比羅夫と真狩コースの2コースしか
なかったと思います。
今は、京極に喜茂別の2コースが加わり、4コースとなっています。

昼日中の強い日差しの中を登ったのですが、森林限界を超えると
太陽をまともに受け、遮るもののないザラ場の登山道を
暑さでバテバテになりながら登りました。

やっと着いた山小屋の中で1夜を明かしたのですが、
寒さのため何度も目を覚ましよく眠れなかった記憶があります。

昼から登ったのは、ご来光を見るためだったのですが、
翌朝は残念ながらガスの中で、まったく視界がありません。
そこで、朝食もそこそこに下山したと言う悲しい思い出があります。


朝4時に札幌を出発して、真狩の登山口へ向かいます。
残雪の状態が分からなかったので、一応ピッケルとアイゼンを
持って行きました。

途中、中山峠から羊蹄山が見えます。
おっと、雪がほとんどありません。
沢に残っている雪が縦縞になっているだけで、
山頂部は真っ黒です。

この時期でこれしか雪が残っていないのですから、
ほとんど夏山と同じですね。

ピッケルとアイゼンは車の中においていくことにしました。

真狩口から6時に登り出します。
登山口にある入林届のポストを開きノートに記入しますが
今日はまだ誰も登っていないようです。

天気は快晴、今日の気温は20度近く上がる予報です。
暑くなってくるのでしょう。
ウグイスの「ホー、ホケキョ」の鳴き声があちらこちらから
聞こえてきます。
その声を聞きながら雑木林の中をドンドン歩いていきます。

1合目、2号半、などの標識が整備されています。
登山道も落ち葉で覆われ、快適な道です。
1時間ほど歩くと標高差で5百メートルほど上がってしまいます。

3時間で避難小屋と山頂への分岐点となる9合目に着きます。
避難小屋の手前にやっと大きな残雪があります。
ここから上は、お釜の縁まで雪が残っているようです。

残雪をよく見ると、一番上にうっすらと新しい雪が
残っています。
どうやら数日前に少し雪が降ったようです。

堅い雪にキックステップを刻みお釜の縁にたどり着きました。
お釜の縁からはカルデラの中がよく見えます。
北側の斜面にはそこまでびっしりと雪が残っていますが、
反対側となる山頂川の斜面には少ししか雪が残っていません。
北側に沢山の雪が残るのは、吹き溜まりとなって多量の雪が
降ったからでしょう。

ここから左回りで山頂を目指します。

しばらく歩くと累々と積み重なった岩の上に山頂が見えます。
真狩口から山頂を目指す場合、右回りの方がコースとしては
簡単のようです。
左回りですと、このような岩を越えていかなければなりません。
私は、あえて左回りを選びました。
それは、岩場を歩くために練習になると思ったからです。

左手にはニセコの山々が見えています。
ニセコアンヌプリの雪も山頂からスキーが乗れるほどは残っていません。
スキー場のコースは緑の山肌の中に土色となっているのですぐにわかります。


この雪の量を見ても、例年と比較して多いのか少ないのか
私には判断できません。
というのは、羊蹄山の山頂を見たのはこれが初めてだからです。

山頂には10時に着きました。
山頂には誰もいません。
お釜の周囲を見渡しても人影は見あたりません。
今日の山頂は私の独り占めです。
ここで昼食を取ります。

山頂は吹き上がってくる風があるので、お釜の中の岩陰に
入ります。
テルモスのお湯でコーヒーを入れておにぎりを食べます。
天気がいいので気持ちのいい時間が過ごせます。
汗で濡れた背中を風が冷やしてくれます。
お釜の中を見ながらゆっくりとしていると
突然、お釜の中を小鳥が100~200羽ほど群れをなして
飛んできます。
何という鳥か分からないのですが、雀ほどの鳥が
真っ黒になって飛んでます。

汗が引いて身体が冷えたのか震えが来ましたので
下山することにします。
山頂からさらに左回りでお釜を1周することにします。

一等三角点を越えると、あとはザラザラとした砂礫で平坦な
道を歩きます。
比羅夫への分岐点に建物の基礎が残っています。
どうやらこれが、以前あった避難小屋のようです。
この小屋には2度ほど来たことがあるのですが、
この場所がお釜の縁にあることが確認できたのは初めてです。
いままでは、霧の中でお釜そのものを見たことがなかったからです。

この基礎を見ると随分大きな小屋だったのですね。
ここへ来たときにはそんな大きな小屋だとは思わなかったのですが、
人間の記憶とはいい加減なものですね。

ここから少し降ると真狩口への下山ルートです。
すぐ右手の下に今の避難小屋が見えます。

37~38年振りの羊蹄山、今日は晴天で迎えてくれました。
満ち足りた気持ちで山を下ります。

下山している途中でスキーを背負った若者が4人ほど上ってきます。
荷物の大きさから避難小屋に泊まりながらスキーを乗るつもりなのでしょう。
この元気はうらやましいですね。

今度は、以前、登った比羅夫コースから登りたいですね。

準備山行・神威岳(983m)

2008-05-08 20:03:09 | 札幌近郊の山
4月19日、神威岳から烏帽子岳まで登るつもりで出掛けたのですが、
すっかり雪が融けたようですので、とりあえず神威岳を目指します。

平川に掛かる百松橋を渡ると林道を閉じているゲートが開いています。
これは、ラッキーとばかりに、林道を奥まで走ります。
「神威岳登山口」と書かれた標識前の待避所に車を止めます。

ここから登りだしたのですが、雪がまったくありません。
しばらくは林道のように広く整備された道を歩きます。
30分ほど歩くと切り出した松がうずたかく積まれている
集材所に着きます。
どうやらここまで車が入れるようです。

この集材所を過ぎると、ようやく登山道らしい道となります。
沢沿いの道を歩いていると、沢を渡るところへでます。
ここが、ちょっと分かりずらかったのですが、
沢を飛び越えて、尾根に取り付きます。

ここからは、右手上に神威岳の山頂部がいつも見えています。
岩で出来た山高帽のような山頂です。
尾根を登っていくにしたがって北斜面に雪が残っています。

この斜面をジグザグに登っていくのですが、
残雪のためコースが分かりずらくなっています。
注意深くコースを見ながら登っていくので、
多少ペースが落ちてきます。

ほぼ尾根を登りきったところは、残雪がいっぱいあります。
その残雪をキックステップで足場を作り登っていきます。
今日は天気がいいので、汗で額が濡れてきます。
その汗を手でぬぐいながら一歩一歩歩いていきます。

山頂部飲ましたからは急斜面となって見えている山頂部の
裏側へ回り込みます。

約2時間半ほどで、山頂へ着きました。
目の前には烏帽子岳が見えます。
でも、烏帽子岳を見ても雪が大分融けています。

烏帽子岳までははっきりしたコースがないので、残雪を利用して
登るつもりだったのですが、この様子では諦めるしかありません。

北側には、冬に登った百松沢山から、その陰に手稲山が見えています。
西側に見える真っ白な山は無意根山です。
まだかなり雪が残っているようですので、
これなら、無意根山へ行った方が準備登山の目的が
達成されたかもしれません。

無意根山の手前に見える黒々とした岩峰は定山渓天狗岳です。

山頂で、濡れたシャツを乾かしてのんびりします。
単独の男性が登ってきます。
話を聞くと私達のトレースがあったので登ってこれたといってます。
その後はご夫婦が1組登って来ただけで、今日の神威岳は
私達を入れて5人ほどしか登っていないようです。

今回の神威岳は天気も良く気持ちよく登れました。



準備登山・漁岳(1,318m)

2008-05-07 22:23:20 | 札幌近郊の山
今回の斜里岳、羅臼岳の山行に当たって、準備山行を2回行っています。
1回目は、4月12日の漁岳です。

漁岳は、夏道はないのですが冬に利用している登山口まで
札幌から1時間ほどで行くことが出来ます。
支笏湖へ向かってオコタンペ湖の分岐点近くの林道から
登っていきます。

林道を2キロほど歩いていきますが、林道に残っている雪が
柔らかく、所々で踏み抜き、膝頭が埋まるほどの深さがあります。
まるで落とし穴に落ちたようになり、この踏み抜きを注意しながら
歩くのは非常に神経が疲れます。

歩いているうちに何となく堅い雪面が分かるようになります。
それを足の裏で感じながら歩いていきます。

2キロほど歩いたあたりから左手の尾根に取り付きます。
いきなりの急斜面でこのあたりの雪は堅いので
キックステップで登っていきます。
キックも1度ではしっかりした足場が作れないので
2度ほど蹴り込みます。

これが疲れるのです。
膝裏の筋肉が疲れてきます。
最近は、キックステップを使って登るような山に入っていないので
訓練にはなるのですが、身体には応えます。

ようやく、尾根筋にでます。
ここからは恵庭岳が間近に見えます。

恵庭岳の山頂は溶岩ドームですので、左側に突き出た突起みたいのが
山頂です。

目の下にはオコタンペ湖と支笏湖が見えています。

オコタンペ湖は結氷しているので真っ白です。
その上に見えるのが支笏湖です。
支笏湖は不凍湖とも言われ、凍らないことが多い湖です。

ここから山頂を目指して歩くのですが天気が変わってきてます。
冷たく強い風が吹き時折雪が混じってきています。

山頂まで5~6百メートルほど手前にある1、175mのポコで
引き返すことにします。
ここから山頂までは風も強く当たるため
天候のことを考えて引き返すことにしました。

今日目的は、ツボ足で歩くことですので、
その目的は十分に達成することが出来ました。

羅臼岳へ ? 08’4月

2008-05-05 21:35:34 | 知床山系・斜里岳・阿寒の山
低気圧が北海道へ来ているので天気が良くないと
思っていたのに、朝、目を覚ますと青空が広がっています。
これは行かずばなるまいと、あわてて朝食を取ります。
朝食は、ユースには頼んでいないので、カップ麺とおにぎりで
簡単に済ませます。

登山口へ車を走らせ、木下小屋へ着きます。
木下小屋は、閉じていると思ったのですが煙突から煙がでています。
観光協会では6月から開くといっていたのですが、
どうやら、小屋は開いているようです。

6:50分、登山口を出発です。
登山口から、すぐ、雪道となります。
ここからオホーツク展望台までは、ジグザグの山道です。

雪のため登山道がわかりずらいのですが、かすかに残っている
トレースをたどって登っていきます。
どうやら、羅臼岳もこのシーズンは入る人が少ないようです。

7:30分、オホーツク展望台に着きます。
眼下に海が広がり天気はいいのですが、
時折、強い風が吹き歩くのを止めていると寒いくらいです。

ここから、弥三吉水に向かって歩きますが
トレースがほとんど無くなりコースが良く分かりません。
このコースを歩くのも本当に久しぶりですので、
地形が思う出せず思うように歩けません。

弥三吉水の手前で、コースを見失います。
地図を見てコースを決めますが、このあたりから
足の動きが重きなってきます。
どうやら、昨日の疲れが残っているようです。

目の前には羅臼岳が見えていますが、その山頂に雲がかかってきます。


左側を見ると硫黄山が見えています。


突然、強い風が吹き山頂が見る見る雲に覆われ、雪が降ってきます。
これからの天気を考えると、予報でも崩れるといっているので
体調も考え、ここから下山することにします。

私達には、ここから、まだ、3時間は掛かりそうな山頂まで
行く体力はないようです。

その結論を出した以上、速やかに退散するのみです。

冷たい風に背中を押されるように下山します。


羅臼岳・ユースに泊まる ・ 08’4月

2008-05-03 22:08:02 | 知床山系・斜里岳・阿寒の山
斜里岳を下山して、羅臼岳への登山口となるウトロの岩尾別へ向かいます。
今日の宿は岩尾別にあるユースホステルに泊まります。

ユースは冬の間の休業期間を終え昨日から
今年度の営業を始めています。
夕食は別料金でしたがイバラガニが食べ放題、
ブリをしゃぶ、お刺身、そして握りで食べます。
その他にはイクラもあり、飲み物もお酒、焼酎ビールなど
飲み放題です。

お腹一杯食べて、明日の羅臼岳に備えます。

ただし、天気はあまり良くないようです。

さて、ここでユースホステルについて紹介します。
ユースホステルは、昔、若者で溢れていた時代がありました。
北海道にもカニ族なる言葉が流行したときです。

安い料金で泊まれるが、男女別に相部屋となること
夕食後にミーティングがあり自己紹介や歌を歌ったりと
楽しいことがあったのですが、お酒が飲めないとか
規則がうるさいなどといわれ、高度成長に向かい
自然と若者の足が遠のいて随分廃業した宿があります。

しかし、今でもしっかりと生き残り、
最近は規則も緩やかになり
お酒も飲めますし、ミーティングも自由参加
(無いところのあります。)となり、
なかなかいい宿となっています。

私がユースを利用する理由は3つあります。
まずは料金が安いことです。
食事も豪華ではありませんが自分の家で食べているような
普段の食事が取れることです。
最後の理由は、地域情報が満載だと言うことです。

宿泊客同士の情報もありますが、宿の人達から
いろいろな情報を得ることが出来ます。
これが、ガイドブックにも載っていない旬な情報が
すぐ手に入ります。

こんないい宿を利用しない手はありません。

最近は若者に混じって私達のような年寄りの利用も
増えているようです。

機会があれば、ぜひ、泊まってみてください。

反省~ぃ! ・ 08’4月

2008-05-02 20:45:33 | 知床山系・斜里岳・阿寒の山
今回の斜里岳は一歩間違えると遭難の恐れがありました。
それは、道迷いが原因です。

道迷いの原因は、ガスの中とはいえ読図力が
不足していたからです。
もっと地図をよく読んでいれば旧道へうまく達することが
出来ていたかもしれません。

特に、新道を歩いていった先で沢にぶつかったときに
すぐにこれが旧道だと判断したのが、一番大きな間違いでした。
これが一番の反省点です。

しかし、ハイ松の尾根を降ったときに、ガスが少し薄くなり
下の方へ降りるにしたがってハイ松の丈が高くなっていることを
見つけたときに引き返す判断が出来たのは、最良でした。

ピッケルアイゼンのほかにツエルトも持っているなど
レスキュー装備もしっかりしており、食料も十分にある。
時間も昼前でしたので、悪天候にもかかわらず冷静な判断が
出来たと思います。

心の余裕が、一番大切だということをあらためて認識しました。

この体験を糧に、一層の安全登山を心がけます。



山頂はどこだ~ぁ! ・ 08’4月

2008-05-01 20:52:24 | 知床山系・斜里岳・阿寒の山
新道を上二股に向かって歩きます。
ガスが深くなってきて視界が利かなくなってきます。
しばらく歩くと沢に着きます。
雪で埋まったいる広い沢です。

私はこの沢が旧道だと思いました。
この沢を右手に登っていけば馬の背に着くはずです。

沢をドンドン登っていくと傾斜がきつくなってきます。
雪の表面が堅く、キックステップではきつくなってきたので
アイゼンを付けます。

ピッケルとアイゼンを使ってドンドン登っていきます。
馬の背に出てしまうと風が強いので、それを避けるように
稜線とおぼしきところの左手を目指してドンドン行きます。

やがてハイ松が現れ、それをくぐり抜けると
コケモモの群落がある尾根にたどり着きます。

コケモモの赤い実が沢山なっています。
秋に付いた実がそのまま残っているのです。

この尾根を左手にあげれば神社のある尾根にたどり着くと思い
急な尾根を登ります。
やがて踏み跡が現れ、歩くにしたがってそれがはっきりした道となってきます。

しかし神社が現れてきません。
尾根も狭く切り立った状態になってきます。
記憶の中にある本峰に続く尾根の様子とは違います。

そのまま北へ向かって歩いていくと小さなピークがあり
そのピークには標注があります。

ここで、またしても道が違うことに気が付きました。
さて、さて、地図を出して歩いてきた道を思い出すと
どうやらここは1508mのピークのようです。

このまま北へ向かって進むと馬の背の右側にあるピークへ
続くと思い、踏み分け道を進みます。

ハイ松が現れてくると突然踏み分け道が無くなってしまいます。
視界の悪い中、道を捜してみますが、どうもはっきりしません。
背丈の低いハイ松ですので、そのうち道が現れると思い
ドンドン降ります。

ハイ松の丈が高くなり歩きづらくなってきます。
ガスが一瞬薄くなり下の様子が見えたとき、
ハイ松がさらに下の方まで続いているようです。

ここで、引き返すことにしました。

登り返しのハイ松に手こずりましたが、何とか元の道へ戻ることが出来ました。

コケモモの尾根からドンピシャで登ってきた沢にたどり着きます。

ここをドンドン降っていくと旧道へ突き当たると思い
残雪で一杯の沢を降ります。

突然、目の前に滝となって流れる沢が現れます。

この沢をよく見ると、登山道が見えるので旧道に間違いがありません。

でも、この様子は何といえばいいのでしょうか。
私の記憶には、このあたりは「雪で埋まっている沢」というものです。
でも、目の前に広がる沢の様子は、まるで6月の沢のようです。

沢の両岸にはかろうじて残雪があるので、このまま降ることにします。
右岸、左岸の残雪をたどりながら降りていきます。

やっと目の下に雪で一杯の沢が現れてきます。
この沢に降りてホッと一息です。

ここでよく見ると、下二股から注意していた地点は
沢水が滝のように流れているのです。
これでは、私の記憶とまるっきり違うのでこの沢が旧道だと
思うことは出来なかったのです。

テントサイトまで重い足取りで戻ります。

この雪の少なさは地球温暖化のせいなのか?
40年振りの残雪の斜里岳では、結論の出しようがありません。

来年、再度挑戦することを心に誓い、斜里岳を下ります。