井の中の蛙、カイラス山巡礼に挑む!

夢のカイラス巡礼を終え、登山を再開しました。山岳信仰の延長上に四国遍路、カイラス山巡礼があり、原点の登山に戻ります。

ペテガリ岳に登る・1日目

2013-08-31 16:38:57 | 日高山系の山
 8月28日から30日までクワウンナイ川を遡上してトムラウシ山に登る計画を立てていました。
しかし、天気の具合がどうも思わしくないのです。
天気予報によると29日は、天候は曇り、高度千9百メートルで気温4度、風速20mの風が吹くとのことです。
この日の予定は沢を源頭部まで遡上しますので風の影響は少ないかもしれませんが、沢水で濡れた身体は確実に低温の影響は受けるはずです。

 まだ8月なのにこの低温は数年前に起きたトムラウシ山での低体温症による大量遭難事故を懸念させるものがあります。
下山予定の30日は、雨の予報であり、幾分気温が上昇するものの風速10mほどの風が残ります。
ご承知のようにクワウンナイ川は逃げ場のない川ですので雨が降る予報では入ることができません。
こんな天気予報では潔く中止の判断をするしかありません。

 さて、替わりの山を捜さねばなりません。
今回のメンバーOn氏が、ペテガリに行かなければならない事情があるということですので、ペテガリ岳に変更することにしました。
ペテガリ岳は、コイカクからの縦走以来、2年振りとなります。

 8月28日(水)

 朝6時に札幌を発ちます。
今回のメンバーは、いつものSz氏、On氏に私の3人です。

 10時に登山口となるニシュオマナイ川の駐車場に着きます。
神威山荘手前にあった崖崩れは補修されて通れるようになっていました。
   
 ここで登山準備をしてると大きなポカをしていることに気が付きました。
何と夏靴を忘れて沢靴を持ってきているのです。
この原因は、靴袋に靴を入れて仕舞うときに入れ間違いをしていました。
そのことに気が付かず、夏靴を入れたと思って袋を持ってきていたのでした。
仕方がないので今回は沢靴で登ります。

 駐車場からまずはニシュウオマナイ川を渡ります。
    
 沢水は綺麗に透き通っています。
水量も多くありません。
   
   飛び石伝いに慎重に渡渉します。

 このルートでは、まず、ニシュオマナイ川から776mのコブ山の東側を乗り越してペッピリガイ川に出てペテガリ山荘まで歩きます。
この間、約3時間の行程となります。

   
 細い沢に沿って登りますが、踏分路がしっかりしており水量も多くないので夏靴で充分歩くことができるのです。
枝沢があるところにはピンクのテープが付けられており正規のルートを見失うことはありません。
 1時間ほど歩いたところにある滝が危険なポイントですが右岸に捲き道があります。

   
 沢の両岸が狭くなり水が無くなってくると乗越地点が間近になった証拠です。

 やがて、土の急な斜面となりここに切られたステップを登ると乗越点に到着です。
ここから右手に20mほど笹の中を歩き、今度は狭く急な沢を降ります。
20分ほど降ると植林された斜面が目の前に広がります。

 ピンクテープに導かれ降っていくとペッピリガイ沢に沿った林道に出ます。
   
この林道をドンドン降っていくとペテガリ山荘へ着きます。

 途中、右手から流れてくる沢に橋が架かっています。
この沢はペテガリ沢です。
この橋を越えると15分ほどでペテガリ山荘に着くことができます。

 ペテガリ山荘に13時到着です。
小屋には誰もいません。
   

 ここで、ペテガリ山荘を紹介しておきます。
この小屋は2階建てです。
管理は静内山岳会が行っています。
小屋の両側にトイレと流しが完備しています。
  

 外には炊事場も完備しています。
  

 小屋の中にドーンと鎮座しているストーブが好きです。
  

 さて、ザックを置くと飛び出すようにOn氏は釣り竿を持ってペテガリ沢へ向かいます。

私は小屋の中でのんびり昼寝を楽しみます。

 小1時間も経ったでしょうか。
釣りに行っていたOn氏とSz氏が帰ってきました。
何という釣果でしょうか。
30センチを超える大物が1匹、20センチを超えるものが3匹となかなかのものです。

 On氏の話では入れ食いの状態だったとか。
今日の食卓にニジマスの塩焼きが加わりました。
   

 私達の後に中高年の男女3人組が到着します。
今夜はこの人達を加えた6人で小屋を使います。

 On氏が釣れたニジマスの中型の物を2匹このグループへお裾分けします。
替わりに頂いたジンギスカンも加わり、今夜はニジマスありジンギスカンありの豪勢な夕食となりました。

 山小屋で一緒になった人達との山談義は楽しいものです。
ストーブを挟んでそれぞれの食事を取りながら話が続きます。
思わないところから共通の知人がいることが分かり、さらに話が盛り上がります。
楽しい時間が過ぎていきますが、明日も早いので適当なところで切り上げます。

 寝る前に外へ出て空を見ました。
満天の星空です。
銀河が文字とおり白い川となって見えます。
明日の天気はきっと晴れでしょう。


  

また、また、漁沢!

2013-08-23 19:55:59 | 札幌近郊の山
 昨日(8月22日)、漁沢で沢登りに必要な懸垂下降などを勉強しに行って来ました。

 いつも一緒に山へ登っているSz氏の同僚Kzさんに懸垂下降の支点の取り方や懸垂下降の仕方などを教えるというので一緒に行って来ました。

 今回は漁沢と平行している林道を使って上流部へ真っ直ぐ入ります。
標高600m辺りまで入ることができます。
そこには広い広場があり駐車場として十分な広さがあります。
   

 しかし、途中の林道に雨水が入り込み林道の中央部に沢水が流れた溝があるためちょっと手前の駐車帯へ車を止めます。
この溝も四駆の車なら走っていけるでしょう。
そこから15分ほど歩いたところに広場があり、さらに細い登山道を10分ほど歩くと沢に出ることができます。

 30分ほど沢を登ると小さな滝があります。
今日は、この滝を使って懸垂下降の練習をします。

 Kzさんの懸垂下降です。
   

   

   

   

 落ち着いて一歩一歩下降しています。

 この滝でしばらく遊んだ後はSz氏が用意してくれたインスタントラーメンを食べます。
行者ニンニク、ニンニク、ハム入りの豪華なラーメンが冷たくなった身体を温かくしてくれます。

 2日ほど前から少し涼しさが感じられるようになった札幌ですが、ここの涼しさは格別です。

 滝で遊んでいると単独の人に2人組の人が登ってきました。
漁沢はなかなか人気のある沢のようです。

 お腹も一杯になったところで下山します。

 今日はさらっと沢に登り、滝で遊んだ1日でした。
ここまで札幌市内から小1時間で来ることができます。


やっと踏めた山頂!エサオマントツタベツ岳・その2

2013-08-16 21:56:52 | 日高山系の山
 昨夜は星空が見えたので今日は天気がいいと思っていましたが、山頂は雲に隠れています。

 朝4時に起きて朝食、その後直ちに出発準備を済ませます。
今回は、稜線へのルートを外すわけにはいきません。
前回もきちんとしたリートを歩けなかったので慎重にルートを見極めます。
 

 5:20分、目指すルンゼに向かって登ります。
がればの岩に気をつけながら登ると雪渓があります。
この雪渓は軽アイゼンを付けて登ります。
雪渓を登り終えたところから登山道とはいえないような浮き石だらけでガラガラのルンゼを登ります。
落石を起こさないように注意して登りますが、ドンドン傾斜がましてきます。

やがて、登山道は灌木の中に溝となってさらに傾斜がましていきます。
天気の方も具合が良くありません。
山頂部にかかっていた雲が厚みを増し小雨を降らせてきます。
小1時間で稜線直下まで登りました。
ここで、雨具を付けます。

 稜線は日高側から強い風を伴い雨が降っています。
稜線に出る強い風で身体が傾くほどです。
この風雨の中で山頂まで行くのが良いのか?
これ以上雨が強くなったら引き返さなければと思いながら登ります。

 ジャンクションピークを過ぎても天気の具合はあまり変わりません。
時々雨が小止みになってきたような気がします。
コルを過ぎ、山頂へ向かっての登りが続きます。
登るに従って辺りの景色が少し見えてきました。

 約2時間ほど掛かって山頂に到着することができました。
遙か遠くにカムエクの姿を望むことができます。
風が強いので十勝側に身体を隠して休憩を取ります。
残念ながら北側の眺望はあまりありません。

 五勝手屋のヨウカンを食べて一息つきます。
天気が悪いので山頂での休憩もそこそこに北東カールへ向かって降ります。

 途中でカールの中にポツンと残してきたテントが見えます。
ジャンクションピークを過ぎ、いよいよ稜線からの急なルンゼを降ります。
左右の灌木の枝を掴みながら慎重に降ります。

 雪渓を降り、テントサイトに着いたときは、正直ホッとしました。
ここで、さらにナメ滝を降らなければならないのでお茶を飲んで気持ちと身体を落ち着かせます。

10:00分、いよいよナメ滝の降りに挑戦です。
ここは慎重かつ大胆に降らなければいけません。
主に左岸にある捲き道を利用して降ります。
1時間ほどナメ滝と格闘の末、無事に降ることができました。

今日一番の難所を越えてホッとしましたが、何と次の難所が待ち構えていたのです。
それは、ナメ滝下にあった大きな雪渓が崩落してるのです。
   
    昨日渡ってきた雪渓が崩落しています。

 これにはビックリです。
昨日落ちなくて良かった、というのが正直な感想です。

 ここは左岸に残されている雪渓沿いを慎重に降ります。
あとは、それほどの難所は無いのですが、疲れてきているので慎重に降ります。
Tkさんが遅れ気味になるので捲き道を外さないように神経を集中します。

 しばらく降ると登ってくる人影が見えました。
若い男女に中高年の男性の3人組です。
北東カールのテントサイト、ナメ滝下の雪渓の崩落などの情報を話します。

 標高900mにある雪崩のデブリを越えてからは、また濁った沢水の中を歩きます。
ここからが長かったです。
時間ばかり掛かり、なかなか進まないのです。

 曇天の中、日暮れの時間が気に掛かります。
小1時間ごとに休憩を挟み降り続けます。
捲き道も捜しているのですが、はっきりしない場所もあります。

 右岸にはっきりしたピンクのテープを見つけます。
このテープから先はずいぶん歩きやすくなっています。
Tkさんが林道の跡みたいだといいます。

私はTkさんに言われるまで林道跡に来ていること気が付いていませんでした。
なるほど、左手を見ると沢の様子が林道を歩いて登ってきたときと同じなのです。
どうも、左岸にある捲き道を捜せずに林道まで沢を降ってしまったようです。

 今歩いているところが林道跡だと分かってからは、やっと気持ちが落ち着きました。
林道歩きを小1時間、日が落ちる間際に駐車場に着きました。

 すぐにずぶ濡れの衣服を着替えて八千代のユースへ向かいます。

 これで、やっと、5回目にして山頂を踏むことができたエサオマントツタベツ岳でした。

日高の山に初挑戦、Tkさん、お疲れさまでした!! 

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  そうそう、レンズに沢水が入ってしまったカメラですが、
 自宅で乾かしていると何とか使えそうなくらいレンズの中に
 あった水滴が消えました。
 水跡が少し残っているので多少解像度が落ちますが、
 このまま使おうと思っています。 

やっと踏めた山頂!エサオマントツタベツ岳・ その1

2013-08-11 13:41:11 | 日高山系の山
 なぜかエサオマントツタベツ岳の山頂を踏むことができません。

最初は、一人でエサオマントツタベツを目指し北東カールで1泊、翌日山頂を目指しましたが稜線への登山路を誤り稜線手前10~20mで敗退。

2回目は、Sz氏とカムエクまでの縦走を目指したが、悪天のためエサオマンの山頂を省略して縦走を続けたがこれまた敗退。

3回目は、4人でカムエクまでの縦走で入山したが、やはり縦走を主体に考えたため山頂を省略して縦走を完結。

4回目は、今年の2月神威岳からエサオマンを目指しましたが雪庇の根元に入っていた亀裂のため思ったように歩けず山頂に続く尾根で敗退。

 考えてみると、これまで4回も山頂が踏めない「遙かなる山」となってしまったエサオマントツタベツ岳です。
しかし、私にはこの山に悪い印象はありません。

 今回は、昨年トムラウシ山で知り合ったTkさんを案内して5回目となるエサオマントツタベツ岳に挑戦です。

 Tkさんは、昨年一人で富良野岳から大雪山への縦走を単独でやり遂げた女性です。
沢登りの始めており日高に興味を持ってくれた人です。
今年も北海道の山へ来るということでした。
そこで、日高へ誘ったわけです。

 8月7日に帯広市八千代にあるユースホステルで合流しました。
山行についての打ち合わせや装備の点検を済ませます。
 
このユースは日高に登るには最高に便利な場所にあります。
トツタベツ林道に入るにも札内川に回りカムエクに登るにも登山口へのアクセスが便利なのです。
日高に登るための前泊を考える人にはお勧めします。


 8月8日(金)

 朝4時に起床、簡単な朝食を済ませて直ちに出発です。
30分ほどでトツタベツ林道の登山口となる6号堰堤に到着。
沢装備に身を固め5:20分、いよいよ出発です。

 15分ほど歩くとトツタベツ林道と分かれて左手にあるエサオマン林道へ入ります。
しかし、このエサオマン林道は廃道となっており、前回入った以上に笹などが生い茂り林道の体を全くなしていません。

小1時間で最初の渡渉点に着きます。
  
   沢の状態を確認します。

 沢水の量は普通のようです。
この量なら渡渉も楽でしょう。
しかし、沢水が以上に汚れているのです。
前回来たときはいつも綺麗な水で底の岩が透き通って見えていました。
今回は茶色い水が流れており沢底が見えないのです。

 それでも、沢水の量が普通ですので北東カールを目指して遡上します。

   

   

 初めて本格的な沢に入るTkさんですが、落ち着いた足取りで歩いてきます。
この沢は、ゴルジュなどの難所がカール直下のナメ滝以外には無く、初心者でも十分に歩けると思い選択しました。
しかし、汚れた沢水のため沢底が見えないのが行程全体に影響します。
時間はタップリありますので慎重に歩いて行きます。

 ここで事件が発生です。
沢の深さが分からず足を入れたところが思ったより深いため腰まで水に浸かってしまいました。
このため持ってきたカメラを水没させてしまいました。
すぐにケースから出して水を拭き取ったのですがレンズの鏡胴の中に水が入ってしまいレンズに水滴が残ってしまいました。
幸いなことに駆動系に以上は無いようです。

 標高900mほどで異常な光景を目にします。
目の前に大量の倒木に覆われた残雪があるのです。
   
   (レンズに着いた水滴でピントが合っていません。)

 辺りは異常に暑くなって水蒸気が立ちこめています。
この雪渓が沢水を汚している原因のようです。
左岸から雪渓に取り付きますが倒木に行く手を阻まれ、ルートをどう取るか慎重に判断します。
泥が20~30cmほど積もってヌルヌルして足が滑る雪渓の上です。
かろうじて残っている鹿の足跡を参考に雪渓の上を歩きます。

   

   
   デブリは50mはあるでしょうか?
慎重に歩いて上流側に着いたときはホッとしました。

   

   
   上流側から見たデブリですが、左岸近くは、まだ10mほどの高さまで
  残雪があります。

 どうやらこの大きな雪崩は稜線の雪庇にあった亀裂が関係していると思われます。
今年2月に十勝地方に震度6ほどの大きな地震がありました。
この地震影響で稜線にある雪庇のほとんどに、根元に大きな亀裂が入っているのは確認しています。
その亀裂が春先の雪庇に影響して大きな全層雪崩を引き起こしたのに相違ありません。
それでなければ、このように大規模な雪崩が起きようはずはないと思います。

 この雪崩れ跡から上はいつもの綺麗な沢水となります。
しかし、この先にも残雪が出てきます。
特に大きな残雪がナメ滝下に残っていました。
   
   この雪渓を渡るのは、崩落するかもしれない恐怖との戦いです。
この雪渓の上を慎重に歩いて左岸のナメ滝下に着きました。

 ナメ滝の水量も多いようです。
冷たい水が勢い強く落ちてきます。
この滝を越えなければ北東カールに行くことはできません。

 Tkさんに慎重に登るように声を掛けて取り付きます。
   
   (すっかり、ボケボケの写真で済みません。)

 途中で1カ所ザイルを出しましたが、何とかナメ滝を登ることができました。
北東カールも全面に大きな雪渓が残っています。

 Tkさんに少し休んでもらってテントサイトを捜します。
幸いに左岸の少し上に何とかテントが張れそうな場所を見つけました。

 そこにザックを運び、Tkさんには自分のテントを張ってもらい、私は水を汲みに行きます。

 自分のテントを張って、濡れた服を全部着替えてしまいます。
濡れた服はテント横の草むらに広げて乾かします。

 熱いお湯を沸かし、ミルクティーを飲んで冷たくなった体を温めます。
 久しぶりの北東カールです。
明日登る稜線への登山路を見ますが、下の方3分の1ほどは雪渓が残ってきます。
軽アイゼンを用意して良かったと思いました。
天気はガスが掛かっていますが、気温が高く風がないので過ごしやすいです。

 テントの中で一眠り!
私の好きな時間です。
 





涼を求めて漁沢へ!

2013-08-06 09:22:31 | 札幌近郊の山
 今年の夏は北海道も暑い日が多く感じます。
 そんなことで、札幌近郊にある漁岳へ行って来ました。
漁岳は夏道がありません。
しかし、漁沢という沢を登って山頂へ行くことができます。

 漁沢はシーズン始めに沢登りの訓練によく使われる沢として有名です。
私は行ったことがないのでSz氏と2人で行ってみることにしました。

 漁沢は札幌から支笏湖方面に向かって走ります。
市内から小1時間もかからず、アプローチが容易なのが良いところです。

 8月3日(土)

 朝7時にSz氏をピックアップ、入渓点へ向かいます。
今日は林道を少し入ったところから入渓することとして、砂防ダムがある下の部分はカットします。

  
   林道の途中に車を駐車します。

 適当な場所から沢に降りたのですが、枝沢のようなので、一旦、林道へ登り返して少し降ります。

 8:15分、沢の流れが見えてきたので沢に向かって降ります。

 しかし、この草付きの斜面が、結構面倒でした。
あと5~6mというところで足を滑らせて落ちてしまいました。
幸いに怪我もなく腰まで濡れた程度で済んだのが幸いでした。
   

 ここからは、快適な沢歩きを楽しみます。
天気はどんよりとした曇り空です。
沢水は冷たく気持ちいいのですが、ちょっと寒いのでドンドン歩きます。
   
   こんなところやナメをドンドン進みます。
   

   天気がいいと気持ちよく歩けるのですが、あいにくの天気です。
   

 8:50分、前方に滝が見えてきます。
   
    4~5mの堂々とした滝です。

 さて、どこから登ろうかと思って良く見ると滝の左手の岸壁にザイルが下がっています。
しかし、右手から登れそうですので私達は右手の岸壁を登ることにしました。
慎重に足場を捜して水際を登ります。

漁沢F1を登る!
     

 次に大きなお釜を持った滝が現れます。
この滝も左岸を登ります。
   
 ちょっと微妙にヘツリます。
   

 横からは枝沢が多岐となって流れ込んでいます。
   

 快調に遡上していると沢が二股になっています。
   

 そこから少し登ると林道への取り付きでした。
9:30分、ここで休憩を取ります。

 私達は、この沢は初めて登ります。
水量が多いように気がしますが、どうなのでしょうか?

 この上も快適な沢登りが続きます。
   
 上の二股です。
  
   
    こんな滝や、下のような滝も登ります。
   

   
 大分水量が細くなってきましたが、まだまだ滝が続きます。
   
   この滝は水線を跨いで登ります。

 やがて、水が涸れ、岩がゴロゴロした涸沢となります。
辺りは笹原で根曲がり竹が行く手を遮ります。

 二筋の細い沢が平行しています。
私達は左の沢を登りましたが、これが間違いでした。
程なく沢見が消えて笹原の斜面となりました。

この斜面をドンドン登ったのですが、登るに従って斜面は急になり、おまけに笹の密度が半端ないほど込んできます。
両手で笹を左右に振り分け、さらに上の笹を掴んで腕力頼りに登ります。
しかし、足元が決まらず笹の上を滑り落ちるのです。

この笹と格闘すること1時間半、途中で心が折れ掛けたほど困難な登りが続きます。
沢靴のフェルト底が沢の枝で滑るのにはほとほと参ってしまいました。
腕力をフルに使って登り、足の置き場がないほど笹にも負けずに頑張りますが、さすがに疲れて「戻りましょう!」という声を出しそうになります。

 12:40分、わずか300mほどの斜面に1時間半ほど掛けてやっと山頂へ着くことができました。
   
 山頂は陽が当たり暑くなってきました。

 私はハイ松の木陰に横たわり一息つきます。
水分を補給して食事も取ります。
まさに疲労困憊の状況でした。
「日高の藪漕ぎだってこんなに疲れはしなかった!」と思いながら深呼吸するのがやっとでした。

 この山頂からは、目の下にオコタンペ湖や支笏湖が見えるはずなのですが・・・
   
 今日は厚い雲に隠されています。

 13:30分、身体の疲れの少し取れてきたので下山します。
下山路はしっかり確認して降ります。
最初の笹原は思った以上にしっかりした登山道となっています。
15分も降ると間違った場所に到着です。
次回のために間違った場所をよく確認しておきます。

 後はドンドン降るだけです。

 14:50分、林道への取り付き点に到着です。
   
 沢の中にはケルンも積んであり、ピンクテープも沢山あるので間違えようがありません。

      
ここでゆっくり休憩して林道へ進みます。

 林道の最終点には広場があります。
ここから沢に入る手もあります。

 車まで20分ほどで到着。
山頂下の笹で苦労しましたが、沢は楽しめました!

こんな沢がすぐ近くにある札幌は恵まれていますね。