井の中の蛙、カイラス山巡礼に挑む!

夢のカイラス巡礼を終え、登山を再開しました。山岳信仰の延長上に四国遍路、カイラス山巡礼があり、原点の登山に戻ります。

数十年に一度か?という紅葉を観に行く!!

2021-10-06 15:24:51 | 大雪山系の山
 大雪山の紅葉が例年より少し早めに始まりました。
その紅葉ですが、今年の紅葉は数十年に一度あるかないかという素晴らしい色付きだというのです。
これを見逃すことはできません。
ということで、大雪山の紅葉スポットでも沼がある高原温泉からのコースを歩いてきました。

 高原温泉まで行くには、手前にある大雪湖(ダム湖)にある臨時駐車場に車を止めてシャトルバスを使わねばなりません。
シャトルバスは、往復料金に自然保護協力金を含め千五百円ほどかかります。
シャトルバスは1時間に2便ほどの運行となっており、コロナ禍にありますので乗車定員の半数ほどで運行することとし、一日の乗車定員を5百人として運行しています。

 9月29日、札幌を朝6時に出発、高速道路をひた走り、途中でコンビニなどにより大雪湖に着いたのが8時40分、9時発のシャトルバスの間に合ったのですぐに乗ります。

 高原温泉までは約30分ほどかかります。
林道を走るのですが、紅葉はこの辺りまで下がってきています。
今年の紅葉は例年より少し早く始まり、すでに最盛期は過ぎているのですが風の強い日がなかったので枯葉はまだ木に残っているようです。

 高原温泉に着くと、まずはクマ情報などのレクチャーを受けなければなりません。これは高原沼コースを歩く人たち全員に義務づけられています。

    
    テレビによりコースを歩く上での注意点、熊に関する情報などの
    レクチャーを10分ほど受けます。

 レクチャーが終わると、さあ、いよいよ出発です。
私たちは歩くのが遅いので一番後ろの方から歩きます。
20分ほど歩くと早くも周りの樹木が紅葉しています。

   
 
   
 
 黄色の葉は白樺系の樹木で、赤色はナナカマドです。
今年は赤が目立ちますのでナナカマドの紅葉がきれいに発色しているようです。
しばらく歩くと小さな沢を越えるのですが、この沢の上流部には白煙を上げている噴気孔があります。
   
   こういう噴気を見ると大雪山が火山であることが分かります。

   
   北海道は針葉樹が多く、エゾマツ、トドマツがその代表です。
その針葉樹の向こうに真っ赤に色づいたナナカマド葉がキラキラと光っています。

 しばらく歩いて行くと樹木が疎らになってきます。
そこからが紅葉の絶景スポットが続きます。

   

ここからは、下手な説明をするより画面の紅葉を楽しんでください。
   

   

   

   

   

沼が次々と現れます。
その度に背景が変わり、紅葉の織り成す光景が変わります。

途中で休憩を取りながらのんびりこの紅葉をカメラに収めます。
次々と変わり景色にワー!凄い!などの感嘆符が自然と口から出てしまいます。
今日は風が無いので水面に紅葉が逆さに映えて二重の赤が目に飛び込みます。
 小さな沢にも枯れ葉が落ちでおり、その光景も心癒すものがあります。
   

   

   
沢の向こうの山も綺麗にな紅葉しており、どこをみても絵になる光景が広がっています。

 上へ上へと登るにしたがって沼が大きくなります。
そこには今まで以上の光景が広がります。
   

   

   

 正面の崖斜面に見える白いものは雪渓です。
この時期に残った雪はもう融けて消えることはありません。
なぜかといいますと、この時期になれば大雪山にいつ雪が降ってもおかしくないのです。
昨年は、今日の29日には、すでに降雪がありました。

   
今日最期の沼となる大学沼です。
帰りに要する時間も考えて今日はここを最後の場所として昼食休憩を取ります。
30分ほどゆっくり休み、紅葉を目に焼き付けます。

 隣で休んでいた人が、山の斜面に何か動いている物がいるといいます。
一瞬、熊かな?と思いましたが、色が灰色に見えるのです。
熊ですと黒く見えるはずです。
よく見ていると、どうやら2匹いるようです。
どうも鹿のようです。
   
   お尻を私たちの方へ向けているのではっきりと確認は
  できなかったのですが、大きさからいって鹿に間違いないでしょう。

 さあ、30分の休憩が終わりましたので下山します。
このコースでは、この上にある高原沼を12時に退去しなければなりません。
そしてスタートした高原温泉に15時には戻らなければいけないルールとなっています。

登り2時間、下り1時間、休憩時間を含め4時間ほどで楽しんだ紅葉でした。
このコースが初めてという女性たちも大変喜んでくれました。
案内した甲斐があるというものです。

私もこのコースを歩いたのは数十年振りです。
お陰様でいい景色を観ることができた一日でした。


    

2021.4.5.旭岳を滑る!!

2021-04-08 16:16:59 | 大雪山系の山
 季節はすっかり春ですが、北海道の最高峰旭岳に滑りに行ってきました。
先週行った人たちの記録を読むと上部の斜面はガリガリでスキーにならなかったといいます。
でも、昨夜は雨が降りました。
この雨はきっと山では雪になっているはずです。
という淡い期待を抱きながら山へ向かいます。

 今日の天気予報は晴れです。
登山口となる旭岳温泉のロープウェイの駅に着きました。
くっきりと見える真っ白な旭岳、期待以上の景色です。

     
    ロープウェイ姿見の池駅前から旭岳です。

    
    姿見の池まで登ってきましたここまでは薄っすらと積もった新雪を踏みながら登ってきました。
この先の雪はどうなのかな?と心配しながら登ります。
    
     下に固くクラストした雪がありますが、スキーアイゼンを付けただけで登れます。

 8合目あたりまで登ってくるといい景色が広がっています。
    
     雲海に浮かぶトムラウシ山です。

    
    そして、十勝岳も雲海の上に浮かんでいます。

 斜面はガリガリとなって所々氷です。
    

 その氷混じりの斜面をしキーアイゼンだけで登るのは大変ですが、何とか登ります。

 やっと山頂に着きましたが、山頂は北風が強く休んでいる余裕はありません。
すぐにしきーのシールを外し、滑る準備をして北斜面を裾合平に向かって滑ります。
堅い斜面に薄っすらと4~5センチ積もった雪が適当なスプレーとなって気持ちよく滑ることができます。
この時期としては最高の気分で滑ることができました!!

 どんな感じかは動画をご覧ください。

2021.4.5.旭岳


 今日は最高の雪に当たりました!!
まさか、スプレーが上がる雪を滑ることができるとは思いもしませんでした。
動画で滑ったのは約40秒ですが、この滑った場所まで登るとしたら1時間以上はかかります。
バックカントリーとはそんな世界の遊びです。

2021.2.28.発生した大雪山系上川岳における雪崩調査報告について

2021-03-04 21:02:36 | 大雪山系の山
2021.2.28に大雪山系・上川岳東面において発生した雪崩事故報告が速報として日本雪氷学会北海道支部において調査報告が出されました。

  この雪崩事故は、大学生4人パーティーが黒岳から旭岳に縦走しようとしていたが風が強いため計画を変更して白水沢に下山しようとして雪崩を起こしたようです。

 沢に降りる最初のノール地形で雪崩を誘発し2人が巻き込まれそのまま100mほど流され埋没したようです。
直ちに残った2人により創作活動を開始し、Aさんは埋没深20cmで手とスキーの一部が出ていたため直ちに掘り起こされ15分後に気道確保が行われました。
しかし、気道確保した時点では自発呼吸がなく、意識もなかったが1~2分後に呼吸が再開された。

もう一人埋没していたBさんは、70~80cmの埋没で雪崩トランシーバーによるサーチ結果により発見され、25分後に気道確保がされました。
しかし、気道確保時点では呼吸は会った者の意識はなかったとのことです。
それぞれ、保温処置がなされたため意識が戻り低体温からも回復し、自力で下山できたのは幸いでした。


    
    雪崩の現場写真です。
    雪崩規模は、幅20-30m、長さ約100m、破断面の厚み10-15cm、デブリ末端に2名が埋没した。

    写真の中央に縦に2本の筋が見えますが、これはスキーで滑った後のようです。

    

    

 この事故は、幸いに死亡事故とならなかったのです。
雪崩の規模が小さかったのが幸いでした。
しかし、この日はキロロスキーワールドでも雪崩事故があったように、全道的な気象条件によりどこで雪崩が起きてもおかしくない状況がありました。

 普段から毎日の天気に十分気を付けながら雪崩の危険性を考えなければいけません。

詳しくは、日本雪氷学会北海道支部のHPをご覧ください。
https://avalanche.seppyo.org/snow/modules/bwiki/index.php?%BB%F6%CE%E3%2F2021%2F02-28%BE%E5%C0%EE%B3%D9

 現場写真と地図2葉は日本雪氷学会北海道支部調査報告から転載しています。    

2020年冬シーズンin・大雪山・黒岳へ!

2020-12-25 08:13:26 | 大雪山系の山
 久し振りの山記事アップです!
世の中はコロナ騒ぎで山に行くのもはばかられるような状況です。
この状況下にありますが、どっこい、北海道人は冬の山を楽しんでいます。
今日は、今シーズン初めてとなるバックカントリースキーです。
雪が豊富な大雪山は黒岳にやって来ました。
今回は。秀岳荘スタッフの皆さんと合同で滑りに来ました。


 2020年12月23日、 朝6時に札幌を立ちます。
今日は強風予報が出ていますのでロープウェイが運行するかの不安があります。
高速道の途中で確認したところどうやら黒岳ロープウェイは運行するようです。
ホッとして層雲峡を目指します。

黒岳ロープウェイは運行しているものの、スキー場のリフトは来年の3月31日まで運休しています。
そんなことで、ロープウェイの駅からはスキー場も含めてのハイクとなります。
天気はどんどん回復してきます。
   
    ロープウェイから見た凌雲岳方面です。
    山頂部分は風が強く、雲に覆われています。

 しかし、5合目にあるロープウェイ山頂駅は風が吹いていません。
おまけに太陽が顔を出し、黒岳の山頂も薄っすらと見えるようになってきています。
はやる心を抑え、スキーを履いて、まずはアバランチトランシーバーのチェックを行います。
これはバックカントリーに出るためには大事なことです。

 リフトの駅まで来ると山が目の前に見えるので否が応でもテンションが上がります。
   

そして、リフト下をハイクします。
   

7合目まで約50分くらい、そこからは傾斜がきつくなり、いよいよバックカントリーの領域です。
右から吹き付ける強い風に負けない様にぐんぐん登ります。
ところどころ風で雪が吹き飛びクラストした固い斜面が顔を出します。
こんな所ではスキーのシールが利かず横滑りしてしまいますので風の当たらない斜面を探し左に移動します。
    
    
前方にまねき岩が見えてきました。
    

 今回は山頂に立つことよりも滑るのが目的ですのでこの辺りからドロップ・インすることにします。
すると、単独のボーダーさんが私たちの目の前を滑って行くではありませんか。
これに遅れを取らない様に私たちも滑ります。
ここから谷を滑り、登り返してもう1本、さらに、トラバースしてスキー場の上まで移動して滑ります。最後はスキー場を気持ちよく滑り、今日のバックカントリースキーは終わりです。

全員無事に滑り降り、満面の笑顔が楽しかった一日を象徴していました!!

2020年冬・大雪山黒岳

代表して秀岳荘社長の滑りを披露します。

盛夏の大雪山をのんびり歩く!(2日目)

2018-10-17 08:57:51 | 大雪山系の山
 裏旭のキャンプ指定地は谷間にありますので日の出が少し遅れます。
それでもテントに差す日差しの強さから今日もいい天気だと分かります。
今回の縦走装備で一つ失敗がありました。
共同装備で用意するコッフェルを忘れてきてしまいました。
でも、それぞれが使っている食器はアルマイト製ですので何とか食事を作ることができました。

 いつもの食事を済ませて、さあ、旭岳に登ります。
雪渓を登り、ザラザラで足の取られる急斜面を登ります。
    

 6:10分、旭岳の山頂に到着です。
姿見の池やロープウェイの駅が真下に見えます。
    
     影旭岳です。  
     白煙は地獄谷の噴煙です。

    

 今日はいい天気ですので360度の景観が楽しめます。
    
     十勝岳連峰の山並みです。

    
     一番奥がトムラウシ山です。

    
     奥が比布岳、手前が永山岳です。

    

 山頂からの景色を十分に楽しみ、テントに戻ります。
テントをたたみ、出発準備が終わると熊の岳の横を通り、お鉢平の周縁に戻ります。
    
     熊の岳の手前はグランドのように広く平らな場所となっています。

 再び間宮岳にもどり、ここから時計と反対周りに歩き北海岳を目指します。
この周縁部にも沢山のお花が咲いています。
    

    

    

    

 北海岳から先はお鉢平と別れ、白雲岳に向かいます。

    
     右手のピークが旭岳です。
 
 北海岳から白雲岳の分岐までもたくさんのお花が咲いています。
    

 ここから見る景色が素晴らしいのです。
    
    右手のとんがりが烏帽子岳です。そして、左奥に黒岳が見えています。
    そして、ここから見える雪渓が、おそらく大雪山で一番厚く残っている雪渓です。

 白雲岳の分岐にザックを置いて水とおやつだけを持って山頂へ向かいます。
10:30分、白雲岳の山頂に着きました。
    

 ここからの景観も素晴らしいものがあります。
    

    
    旭岳方面の緑と白い帯がここの特徴です。

    
     そして、トムラウシ山に続く山並みが見渡せます。
 
    
     山頂手前に熊の岳と同じようにグランド上の平地が広がっています。
    この平地に雪融け時だけ池ができます。
    凍った地面の上に周りから雪解け水が集まり池となる、季節限定の池ですので
    幻の池と呼ばれています。

    

    

    

 天気がいいのでのんびり休み景色を楽しみます。

 休んでばかりもいられないので先へ進みます。
白雲岳からいったん分岐へ戻り、赤岳を目指します。
高原上の地形を軽く登り、軽く下りを繰り返して歩きます。
やがて赤岳の山頂に着きますが、ここは軽く休むだけでパスします。
ここから先の見どころはコマクサ平ですので、そこへ向かいます。

 急な雪渓の横を下ります。
乾いた喉を雪渓の冷たい水で癒します。
12:55分、コマクサ平に着きました。
今が盛りとコマクサが咲いています。
    

    

    

    

    

 このコマクサ平ですが、一時は盗掘に会い絶滅手前まで行きました。
それを監視小屋などを設け盗掘を防ぎ、何とか今のようにたくさんの花が咲くお花畑に回復した歴史があります。

 コマクサ平までくれば下山口となる銀泉台はもう少しです。
ここから第2花園、第1花園と降ります。
    

    

    
    この時期、この雪渓はこんなに大きく残っていないのですが、今年の6月は低温続きでした。
    その影響で対絶残全体の雪融けが進まず、残雪が例年より多いのです。

    

    

 第1花園を過ぎると目の下に銀泉台が見えてきます。
今回の縦走も終わりに近づきました。

 14:00分、銀泉台に到着です。
ここから出発点の層雲峡までは路線バスで降ります。
層雲峡と銀泉台の間は1日2便のバスが運行されています。

 コーヒーを沸かし、のんびりバスを待ちます。
この2日間は天気に恵まれ、本当にのんびりと山を楽しむことができました。
神戸の山女(姉)も満足してくれたようですので案内した甲斐があるというものです。



盛夏の大雪山をのんびり歩く!(1日目)

2018-10-16 09:42:56 | 大雪山系の山
 真夏の大雪山で風景と高山植物の花を楽しむために1泊2日でのんびり歩いてきました。
7月29日は、層雲峡から黒岳に登り、お鉢を時計と反対周りで周遊して北鎮岳に登ります。
そこからさらにお針の周りを歩き、旭岳の裏側(通称裏旭)にあるキャンプ指定地で1泊します。
翌30日は、朝一番で旭岳に登り、お鉢を歩き北海岳まで行きます。
そこからお鉢とお別れして白雲岳に登り、赤岳を経由して銀泉台に下山します。
銀泉台から路線バスに乗って層雲峡に戻るというのんびりした山旅です。

 今回の大雪山縦走は、神戸の山女(姉)と2人で歩きます。
彼女は大雪山は初めてであり、のんびりした山に行きたいとの希望でしたので高山植物を楽しむ縦走を企画しました。

 7月28日に札幌入りした彼女を29日の朝ピックアップして登山口となる層雲峡へ向かいます。
今日はいい天気ですので暑くなりそうです。
層雲峡からは、少し混み合っているロープウェイで黒岳の5合目まで、さらにリフトに乗換えて7合目まで行きます。
ここで登山届を出して、さあ、出発です。

 9:30分、ちょっと遅い時間ですが黒岳の山頂を目指して登ります。
    
    谷底に見える層雲峡の反対側にはニセイカウシュッペ山が見えています。

 ジグザグの登山道をゆっくり登ります。
さすがに真夏の日差しは強く、すぐに汗が噴き出てきます。
8合目で軽く休み、歩いているやがて9合目です。
    
    この岩が下に見えるようになると山頂はすぐ近くです。

 10:50分、黒岳山頂に到着です。
    
     はあぃ、山頂からは大雪らしい雄大な景色が目の前に広がります。

    

 軽く休み、こんな登山道をゆっくり下り、黒岳石室を目指します。
30分ほどで黒岳石室に到着、彼女は初めてですので石室の中を見せてもらいました。

 それからお鉢平の展望台へ向かいます。
この辺りから雄大な景色とお花畑の共演が始まります。
    

    

    

    

    
  
高山植物のお花が咲き乱れています。
群落の大きいのが大雪山の特色だと思います。

 12:25分、お鉢平の展望台に着きました。
    
     このお鉢平を見るたびに大雪山の大きさを実感させられます。

    
     そして、北鎮岳とそこまでの登山道も見えています。

 ここから先も、花、花、花です。
    

    

    

    

    

 左手にはお鉢平の雄大な景色、足元に広がるのは高山植物の大群落、癒しの時間が続きます。
北鎮岳の分岐にザックを置き身軽になって北鎮岳の山頂を目指します。

 13:15分、北鎮岳の山頂です。
    

 ここからの景観が、また素晴らしいのです。
    
    目の下には、今歩いてきたお鉢の展望台からお鉢平の全体が見渡せます。

    
     比布岳、永山岳方面です。

 いったん分岐まで下り、再度、お鉢平の周縁を歩きます。

    
    このお鉢の中に熊がいることがありますので目を凝らして歩きましたが、残寝ながら見つけることができませんでした。
そして、左奥のスカイラインに薄く見えている山がトムラウシ山です。 

 間宮岳まで歩いてきましたので、ここからお鉢の周縁と別れ熊の岳の横を通り旭岳を目指します。
    
     奥にみえる大きな雪渓のある丸い山が旭岳です。

 15:00分、裏旭のキャンプ指定地に到着です。
ここは風の強い場所ですのでテントを張る場所は石積みで囲われています。
先着者のテントが1張りあります。
少し離れた場所に私たちのテントを張ります。
ここはあまりテントを張る人がいませんので静かな時間を持つことができる穴場なのです。
水場は旭岳の斜面にある雪渓の水を使います。
トイレがないのが難点ですが、年間を通してもここでキャンプをする人が少ないのでそれほど問題にはなっていません。

 今夜はここでゆっくり休みます。
夜の星空を期待していたのですが、風が吹くと下から雲も上がってきて星空は見えませんでした。
私たちの後に数組の人たちがテントを張っていたようです。

 月もなく真っ暗で風の音がするだけの夜でした。



神戸の山女を大雪山にご案内! その2

2015-07-22 19:04:09 | 大雪山系の山
 昨夜は少し寒く感じましたが、今朝もいい天気です。
さっそく朝食を済ませてテントをたたみ出発します。

 7月18日(土曜日)

 6:00分、黒岳キャンプ場を出発です。
   
   テントを張っていたのは10パーティほどでした。
  
 まずは雲の平を歩きます。
前方に長い列が見えています。
   
   約30人ほどのグループでした。
 追いついたので後ろを歩く人と話をしたら、このグループは岩手県から来たグループで30人ほどいるといいます。
ガイドさんが前後を固めてゆっくり歩いています。

 北鎮岳分岐手前にある雪渓の前で休憩するようですので先に歩かせてもらいます。
北鎮分岐にザックを置いて空身になって北鎮岳を目指します。
7:25分、北鎮岳に到着です。
   
   今日は天気がいいので360度の眺望が楽しめます。
   これから歩く間宮岳の方角です。

 ここからゆったり降ったり登ったりしてお鉢の縁を歩きます。
辺りは砂礫地でのでいろいろな花が咲いています。
   
    エゾタカネスミレです。
   
    エゾイワツメクサです。
   
    イワヒゲです。
   
    エゾイワツメクサです。
   
    クモマユキノシタです。
   
    チシマクモマグサです。
 いろいろな花を楽しみながら歩いていると間宮岳を通り過ぎ分岐に着きます。
 9:00分、間宮岳分岐です。
   
   間宮岳からはトムラウシ山が大きく見えています。

 ここから北海岳を目指します。

   

   
    エゾタカネスミレです。
   
 

 お鉢の中にヒグマがいるかもしれないと思い注意して見ながら歩いていましたが、今日はいないようです。
しかし、所々に咲いている花を見ながら北海岳を目指します。
   
 9:55分、北海岳に到着です。

 ここから白雲岳を目指します。
北海岳を少し降ったところにお花畑がありました。
   
   チングルマです。
   
   ハクサンイチゲです。
   
   エゾオヤマノエンドウです。

 お花を楽しいんでいると白雲岳の方からパトロールの腕票を付けた人が歩いてきます。
いろいろとお話を聞きますと、今年は低温の影響や7月に氷点下まで下がった気温の影響などで高山植物の育ちが悪く草丈も例年の半分ほどだといいます。
花の数も少なくなっているようでした。
コマクサの状況を聞きますともともと寒冷に強い花なので例年通りの咲き具合だといいます。

 高根が原の状況を聞きましたが、今年はまだ歩いていないとのことです。
さて、「ヤマテン」の天気情報では今日の午後は雨の予報です。
今日の予定は白雲のキャンプ場で1泊の予定でしたが、下山することにしました。
下山口は赤岳の銀泉台です。
ここに15:30分発のバスに乗ると層雲峡へ戻ることができます。

 まだまだ時間はたっぷりあります。
花を楽しみながら赤岳を目指します。
   
   
   旭岳と裏旭岳が作る長い雪渓の白と山肌の黒のコントラストがきれいです。
 
   
   ホソバウルップソウです。

 12:00分、赤岳に到着です。
   
   赤岳の山頂下に切れ込んでいる深い沢ですが、この沢を埋め尽くすほどの雪が消えずに残っています。

 ここからコマクサ平までいろいろな花を楽しみながら銀泉台を目指します。
   
   エゾコザクラです。
   
   ハクサンイチゲです。
   
   そしてコマクサです。

 コマクサ平に到着したようです。
登山道の両側にコマクサの姿が目についてきます。
   

そんな中、鳥が何羽も飛んでいます。
   
   ギンザンマシコです。
   
   ホシガラスです。

   
   今まで掛かっていた雲が晴れると第2雪渓と第3雪渓がよく見えています。

 コマクサ平のコマクサは今がピークです。
花の数だけでなく、花の色に葉の色が鮮やかで新鮮なのです。
思わずシャッターを切り続けました。
   

   

   

   

   
   それほど広くはないのですが、花の密度と株の大きさがいいですね。

 このコマクサを見たみいちゃんが感激しています。
白馬岳のコマクサよりも断然こちらの花の方がいいと絶賛です。
これほど喜んでくれるとは、この場所に案内して良かったと思います。

 銀泉台への降りでもまだまだ花が楽しめます。
   
    エゾツツジです。
   
   エゾコザクラのの群落です。
   
   分かりずらいのですが、ここで初めてアオノツガザクラのクリーム色を見ることができました。  

 これらの花を楽しんでいると銀泉台に到着です。

 14:30分、銀泉台に到着です。
バス乗り場に設置されているベンチには数人の方たちが座って待っています。
私たちはお湯を沸かしてお茶を飲みます。
そして、頭の中には層雲峡の温泉が浮かんでは消えています。

 1泊を短縮しての下山でしたが、みいちゃんは満足のいく登山だったので、よし!よし!ですね。

神戸の山女を大雪山にご案内! その1

2015-07-19 20:05:25 | 大雪山系の山
 ここ数年、神戸に住む山女さん達を北海道の山へご案内してきました。
トムラウシ山や日高幌尻岳なども案内しましたので、今年は知床の羅臼岳から硫黄山縦走を案内する予定でした。
しかし、お一人が仕事の都合でどうしても連休の休みが取れないこととなり、航空券の予約をキャンセルせざるを得ない事態が発生しました。
そこで今年の知床縦走は来年に回すことにして、お一人を大雪山で高山植物のお花見物をすることに切り替えたしだいです。

 みいちゃんは、前日の16日に神戸から札幌入りの予定です。
しかし、この日は台風11号が四国上陸かという最悪に日となってしまいました。
そんな中、奇跡的に夕方の便が出発できて札幌入りができました。
ホッと一息といったところです。

 7月17日(金曜日)

 兵庫県など西日本は台風の影響を受けて鉄道も飛行機も運休が続出。
でも、北海道には全く影響がなく、快晴で気温も高いと登山日和を迎えていました。

 朝6時に札幌を出発、層雲峡に8時半頃到着します。
ただちに登山準備をしてロープウェイの駅に向かいます。
ここ層雲峡の駅にある駐車場は無料で駐車できました。

 ロープウェイとリフトを乗り継いで7合目の登山口へ向かいます。
   
   黒岳の山頂が青空に浮かんでいます。

 7合目で登山届けを提出します。
ふと目を落とすとヤシ殻で編んだ袋が沢山置いてあります。
この袋は、北海だけの登山道を修復するために使う土嚢を作成するものだということです。
そして、ボランティアで黒岳石室まで運んでほしいとの張り紙があります。
重さは1Kgだというので私とみいちゃんで1個づつザックに縛り付けて運ぶことにしました。
   
   見かけは大きいのですが軽いです。

 9:30分、7合目を出発します。
ここ数日の好天気で登山道はすっかり乾いています。
快適に歩けます。
8合目まで30分、少し休憩します。
日差しが強いので日陰を探して休みます。

 9合目辺りからお花が咲いています。
   
    チシマノキンバイそうです。
   
    ハクサンイチゲです。
   
エゾイワツメクサです。

 お花を楽しみながらゆっくり登って11:00分、山頂に到着です。

   
   まずは、今回の登山の安全祈願をします。

   
    コバルトブルーの空の下、残雪がまぶしく光ります。
 右手に見える北鎮岳の山腹には鳥の形をした雪形「白鳥の雪渓」が綺麗な姿を見せてくれています。

 山頂でゆっくり休んで黒岳石室に向かいます。
約30分ほどで石室に到着です。
さっそく小屋番の人にヤシ殻の袋を渡し、テント泊の届けをします。
すでに張られているテントは4張りほどです。
できるだけ水平で平坦な場所を探します。
   
    凌雲岳をバックに絶好の場所を確保しました。

   
   黒岳石室です。
   一番左がバイオトイレです。

 今日は、雲の平や桂月岳を散策して高山植物のお花を楽しみます。

   
    
   
    エゾノツガザクラです。
    大きな群落もあります。

   
    見づらいですがコケモモの花です。
   
   チングルマもあちらこちらに咲いています。

   
   雲の平から少し小高い所に上がるとそこは展望台でした。
   お鉢(有毒温泉)の全景が一望できます。

   
   えぼし岳が鋭い山頂を見せています。
 
   
   キバナシャクナゲです。

   
   株数はわずかですが、コマクサも咲いています。

 展望台で少し休んで絶景を楽しんだ後は小屋へ戻ります。
そうして桂月岳へ登ります。

   
   桂月岳から見た凌雲岳の谷です。

   
   イワウメが咲いています。

   
    桂月岳の上から見た黒岳石室の全景です。

 まだまだ日差しが強いので桂月岳の山頂にある岩陰で休みます。
黒岳の山頂方向を見るとゾクゾクと石室を目指して歩いてくる人達が見えます。
今日は三連休前の金曜日ですが、沢山の人達が石室に泊まるようです。

 少し涼しくなってきたのでテントに戻ります。
テントは数は利府得ていただけですが、小屋の前に設置してあるテーブルは人で埋まっています。
私達もテント横で食事の用意をします。
風がないので食事も外で済ませます。

 さあ、明日はお鉢を時計とは逆回りで歩き、北鎮岳、間宮岳、北海岳を歩き白雲岳のテント指定地を目指します。


大雪山の北部を逍遥する! その2

2015-07-15 19:29:30 | 大雪山系の山
 昨日は疲れた体を休めるためにテントサイトに着いてから寝てばかりいました。
 
 夜は少し冷え込んだようで寒さのため目を覚ましてしまいました。
それでも朝日がテントに当たると少し暖かくなってきます。
そんな中でウトウトしていると鳥の声がうるさくなり5時少し前に起きます。

 裏旭キャンプ指定地に日差しが当たるようになりテントの外へ出てみてビックリしました。
   
   暗くなる前に3張りしかなかったテントが5張りになっています。

 そういえば、暗くなってから英語ではない外国語、しかも女性の声がしていました。
その人達とさらにソロで来た人もいたようです。
事故がなかったからいいようなものですが、暗くなってからの雪渓歩きをしてこのキャンプ場まで歩いてくるなど私にはできないことですし、したくもありません。

 約1時間で食事も済ませ、テントも畳みました。

 5:45分、裏旭キャンプ指定地を出発します。
まずは熊の岳の中腹へ登ります。
ここにはいろいろな花が咲いていました。
   
   エゾノツガザクラです。

   
    チングルマです。

   
   熊の岳には野球場にしてもいいような平坦地がありますが、周りには雪が残っています。

   
    

   
    イワヒゲです。

   
    アオノツガザクラです。

 可憐な花を十分に観賞して間宮岳を通ります。
雄大なお鉢を右に眺めながら中岳分岐を目指します。

 6:25分、中岳分岐到着、ここで少し休みます。
   

 ここからは一気に北鎮岳まで登るつもりです。
ちょと急な登山道をゆっくり登りますが、昨日ゆっくり体を休めた効果か、身体が軽く感じ足がスムーズに出ていきます。
すっかり気を良くしたのでガンガン登ります。
北鎮分岐には若い女性が2名ほど朝食を食べていました。
挨拶だけして山頂へ登ります。

 8:40分、北鎮岳の山頂に到着です。
ここへ登ると、これから歩く稜線が一望できます。
比布岳、愛別岳、当麻岳などの稜線がよく見えています。
   

   
   熊の岳、旭岳もよく見えています。

 目の前にはお鉢の正面に北海岳や白雲岳が見えます。
   

 お鉢のズ~と先にはトムラウシ山も見えます。
   

 山頂部は風が通り抜け寒いので息が整ったら鋸岳目指して降ります。
鋸岳を通り過ぎ、比布岳の山頂を目指しますが、山頂手前にアオノツガザクラの大きな群落がありました。
   

 8:40分、比布岳に到着です。
   

 ここからは愛別岳がよく見えます。
   
   山頂部は岩岩したコブ山です。

 比布岳で休んでいると2名の登山者が登ってきます。
愛別岳への降り口を探していたが分からず比布岳まで来てしまったようです。
私も愛別岳まで行きますと言うと、「降り口からトレースを付けておいてください。」と頼まれました。
「はい」といって私はザックを担ぎ出発します。

 愛別岳への降り口は雪庇が融けずに残っている雪を越えなければなりません。
注意しながら降り口を探すと、何と、小さいながら標識がちゃんとあるではありませんか。
その横にザックを置いて空身で愛別岳を目指します。

 この降り口から50mほどが大変でした。
ザクザクの火山灰と細かな石屑が深いので足がぬかるように滑るのです。
足を取られないように慎重に降ります。
   
   中間まで降ったところから写した写真ですが、中央に細く残っている雪に沿って降ります。

 少し降ると登山道が安定してきますが、両側がスパッと切れ落ちており、風が強いときや視界がないときには気を付けなければいけない場所です。
今日は天気もいいのでゆっくり注意しながら降ります。

   
   安足間岳の裏側です。
   旭岳から見ている山とは全く違って、荒々しい山肌を見せてくれます。

 愛別岳への最後の登りもザラザラの岩場です。
浮石も多いので慎重に登ります。

 9:40分、愛別岳の山頂に到着です。
この山頂には初めて来ることができました。
   
   愛別岳の山頂から凌雲岳方面を見たところです。

 ここからの引き返しもなかなかハードです。
気温の上昇もあり、唇が渇き、幾分脱水症状が出てきました。
水も持たない空身での登山ですので、我慢して稜線まで登るしかありません。

 稜線まで戻ってホッと一息つけました。
ここでたっぷり水を飲みパンを食べて力を付けます。
ここからはすぐ横の安足間岳を経由して当麻乗越まで降るだけです。

   
   旭岳の山腹に残る残雪の縞模様を楽しみながら降ります。

 しかし、この稜線歩きが思いのほか辛かったのです。
それは、気温が高く日差しが強いのに日光を遮るものがないのです。
辛抱の歩きが続きます。

 11:00分、当麻岳に到着です。
ここで岩陰に身を隠し、靴を脱いで身体を冷やします。
日陰に入るとヒンヤリして気持ちがよく、体の熱も取れていきます。
   

   
   エゾイソツツジの小さな群落がありました。

 さらに降って、12:00分、当麻乗越を通過します。
   

   
   沼の平の湖沼群です。

 30分ほどでポンピの沢まで来ました。
渡渉点は沢水があふれ渡れそうにありません。
しかし、幸いなことに少し上流には残雪があり沢を渡れそうです。
   
   この残雪部を利用してポンピの沢を渡りました。

 ここまで来るとあとは裾合平を歩きロープウェイの駅を目指すだけです。
疲れた体にカツを入れて歩きます。

 あと少しでロープウェイの駅という所でチングルマの群落を見つけました。
   

   
 
   

   
   そして、アオノツガザクラの群落もありました。

   
   大きな雪渓で30人ほどの子供たちが遊んでいます。
   雪合戦をしています。 
   小学生の自然学級とのことでした。
 突然、男の子の泣き声がしてきました。
雪合戦の雪玉が当たって泣いているようです。
思わず笑ってしまいました。

 この様な体験が大きくなって山好きになってくれればいいなと思いロープウェイの駅目指して歩きます。

 今回は裾合平のチングルマを見ることと愛別岳に登るのが目的でした。
裾合平のチングルマを見ることはできなかったのですが、愛別岳に登ることができました。
天気のいい中、お鉢を巡り、さらに北の山々を歩き満足のいく山行でした。

 

大雪山の北部を逍遙する! その1

2015-07-13 21:35:47 | 大雪山系の山
 7月に入り大分天気が良くなってきました。
そろそろ山はお花の季節を迎えてきます。
そんなお花で気になったのが大雪山は裾合平に咲くチングルマ大群落です。
昨年秋に訪れたときには真っ赤に紅葉していたのですが、ぜひ花が咲く時を見てみたいと思っていました。

 7月に入り、ロープウェイ姿見駅周辺の花情報を聞くたびに今年こそは訪れてみようと思いました。
併せてお鉢を回り北鎮岳から比布岳、未だ登ったことのない愛別岳も登りたいと思い計画を立てました。

 1日目は、裾合平から中岳温泉を巡り、お鉢の縁まで登ります。
そこからお鉢を時計と反対方向に歩き間宮岳から旭岳の裏側にあるキャンプ指定地で1泊します。
翌日は、キャンプ指定地から間宮岳へ戻り時計回りに歩き北鎮岳を目指します。
ここからは大雪山の北部となる鋸岳、比布岳、愛別岳、安足間岳、当麻岳などを歩き、当麻乗越から裾合平に戻るという計画です。


  7月11日(土曜日)

 札幌を朝5時半に立ちます。
旭岳温泉に着いたのは8時半ですが、すでに無料の駐車場は満杯です。
やむなくロープウェイの駐車場に止めようとすると駐車料金が1泊では千5百円といわれます。
困ってしまい無料で止められる場所がないか聞きますと5百メートルほど下がったところにも無料駐車場があるといいます。
車を回してのその駐車場に止めます。

 急いで準備をして9時のロープウェイで姿見の駅を目指します。
9:15分、姿見の池駅を出発して裾合平を目指して歩きます。
   
   今日はいい天気です。
   天気予報では気温が上がると報じられています。

 裾合平をのんびりと歩きます。
所々にある沢には残雪が残っています。
   
   エゾイソツツジが咲いていました。

 花を探しながら歩いていきますが、チングルマノは見あたりません。
前方には当麻岳の稜線が見えています。
   
   この斜面をGWにはスキーで滑ったのです。
   今はすっかり雪がなくなり緑の斜面となっています。

 10:20分、当麻乗越との分岐に到着です。
   
 ここまで歩いてきたのですが、今日はどうも調子が今ひとつです。
足が重くてうまく歩けないのです。
顔を上げて前を見るのが苦しいのです。
まだまだ先が長いので騙し騙し歩きます。

 熊の岳が間近に見えてくると目的の斜面です。
しかし、秋にはチングルマで一杯だった斜面に花の姿はありません。
   
   赤く枯れたような枝と白い綿帽子のようなものが付いた枯れた植物が見えるだけです。
がっかりして、中岳温泉を目指します。

 11:00分、中岳温泉に到着です。
   
   ここには沢山の人が休んでいました。
足湯に浸かっている人もいます。
私は、ただでも暑いので足湯には浸からず体を休めます。
しかし、照りつける太陽だけでも暑いのにさらに地熱ですから身体には堪ったものではありません。
早々に退散して、お鉢を目指して登ります。

 この登りが意外ときつかったです。
足が前へ出ていかないのです。
自分に1歩、1歩、と言い聞かせながら登ります。

 12:35分、中岳分岐に到着です。
   
   目の前の眺望が一気に開けます。
目の下には雄大なお鉢の底が見えています。
   
   この光景こそが大雪山の雄大さを現していると思います。

   
   イワウメに群落が広がっています。
   
 
 ここまで来ると黒岳方面から来る人と間宮岳方面から来る人がひっきりなしに通り過ぎます。
さすが、大雪銀座といわれる場所です。
15分ほど休んで間宮岳に向かいます。

   
   ここも人で一杯でした。
 白雲岳へ向かう人、旭岳へ向かう人、黒岳へ向かう人、それぞれが3方向へ向かう大雪一番の交通要所です。
私は、旭岳へ向かいます。
 
   
   熊の岳の中腹にもお花畑があります。
   ここにはミヤマキンバイが咲いていました。

 13:00分、裏旭岳キャンプ指定地に到着しました。
今日はここでテント泊します。
やれやれ、今日はこれで歩かなくてもいいのでホッとしました。

   
   旭岳の裏側ですが、大きな雪渓が残っています。

   

   
   このキャンプ指定地周辺にはキバナシャクナゲが咲いていました。

   
   私のテントです。

 ここには数カ所、石でしっかり風除けが作られたテンとサイトがあります。

 さて、私のほかに1グループがテントを張ってました。
今日はこの2組がこのテントサイトを使うのかなと思っていました。
しかし、夕暮れ時となる7時半近くに声がするので雪渓を見ると父親と子供が降ってきます。
そのほか、暗くなってからも声がするのです。
朝になってみると暗くなってから2グループがこのテントサイトに来ているのです。

 登山での鉄則は、早立ち、早到着です。
これが最近守られていないのです。
先週登った羊蹄山でもそうでした。

 暗くなっても登っている人が事故を起こしたらどうなるのでしょうか?
当日に救助することは無理です。
こんなことも考えずに登山するのは自殺行為につながると思います。
「自分の命は自分で守る」これは山以外でも考えなければいけないことです。
もっと考えた行動で山を楽しみましょう。
 
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  旭岳ビジターセンターさんノブログを読むと裾合平のチングルマは
 雪が融けたばかりなのでこれから新芽を出して成長するとのことです。
 したがって、花が咲くのは今月下旬ということです・
 この情報を信頼して、今月末にはもう一度裾合平のチングルマを見に
 来なければと思いました。