井の中の蛙、カイラス山巡礼に挑む!

夢のカイラス巡礼を終え、登山を再開しました。山岳信仰の延長上に四国遍路、カイラス山巡礼があり、原点の登山に戻ります。

2018年夏山における羊蹄山の遭難事故について

2018-10-28 20:17:08 | 後方羊蹄山・ニセコ・積丹山系・道南の山
 北海道は晩秋の季節を迎えました。
今年は雪が遅いのですが、昨年だとこの時期には初雪が降ってました。

 今年は羊蹄山における遭難事故が多発しているような印象があります。
そこで、北海度警察のHPに乗っている遭難事故情報を検索してみました。
何と今年は6月から9月の4か月間で10件もの遭難事故が発生していました。
同期間における前年の2017年の発生件数は3件、
前前年の2016年の発生件数も3件でしたので
今年の遭難事故は異常に多いのです。
幸いなことに死亡事故が無かったのが救いです。

 その事故例についての詳細を北海道警察のHPから転載しますのでどういった事故だったのか、
自分だったらどう防ぐか検証していただき事故防止に役立てていただきたいと思います。
特に本州から百名山狙いで羊蹄山に登られる方は、ぜひ、目を通してもらいたいと思います。


6月17日(日曜日)石川県の50代男性(単独) 遭難原因~滑落して負傷
  遭難者は午前4時15分頃真狩登山口から入山、午前10時頃山頂に到着、
 午前11時頃喜茂別コースの7合目付近を下山中雪渓斜面で滑落して両足下肢を負傷、
 110番で救助要請
 (※消防救助隊が遭難者を発見、救助) 


6月22日(金曜日)兵庫県の40代男性(2人グループ) 遭難原因~疲労
  遭難者は午前5時30分頃比羅夫登山口から入山、午前11時50分頃京極コースの
 6合目付近を下山中、体調不良のため行動不能となり消防に救助要請
 (※消防救助隊が遭難者と接触し介添え救助)


7月20日(金曜日)北海道の40代男性(単独) 遭難原因~装備不備
  遭難者は午前8時30分頃真狩コースから入山、午後3時30分頃山頂に到着し、
 午後7時30分頃2合目付近を下山中、日没となり、照明器具等を持っていなかった
 ことから暗闇で行動不能となり110番で救助要請
 (※消防救助隊が遭難者を発見救助)


7月21日(土曜日)北海道の20代男性(2人グループ) 遭難原因~疲労
  遭難者は午前8時頃比羅夫コースから入山、午後0時30分頃9合目付近を下山中、
 疲労と寒さで行動不能となり、同行者が消防に救助要請
 (※道警山岳救助隊と消防救助隊が遭難者を救助) 


7月26日(木曜日)神奈川県の80代男性(単独) 遭難原因~疲労
  遭難者は午前4時頃真狩コースから入山、午前11時頃疲労のため9合目から下山を開始、
 午後4時頃3合目付近を下山中に疲労で行動不能となり、家族を介して110番で救助要請
 (※道警ヘリが遭難者を救助)

7月31日(火曜日) 大阪府の60代女性(2人グループ) 遭難原因~疲労
  遭難者は午前4時30分頃比羅夫コースから入山、午後0時頃山頂に到着し、
 午後10時30分頃2合目付近を下山中、疲労で行動不能となり、同行者が消防に救助要請
 (※消防救助隊が遭難者を救助)


8月2日(木曜日) 北海道の30代女性(単独) 遭難原因~滑落
  遭難者は午前5時30分頃喜茂別コースから入山、午前11時頃山頂に到着後、
 山頂付近の岩場で写真撮影中、足を滑らせて約2メートル滑落し、右手、右足を負傷
 (※道警ヘリが遭難者を救助)


8月3日(金曜日) 北海道60代の男性(2人グループ) 遭難原因~転倒
  遭難者は午前7時頃比羅夫コースから入山、午後0時頃山頂に到着し、
 午後2時30分頃9合目付近を下山中に転倒し右足を負傷、同行者が消防に救助要請
 (※道警ヘリが遭難者を救助) 


9月2日(日曜日) 北海道20代男性(3人グループ) 遭難原因~脱水症
  遭難者は午前10時頃京極コースから入山、午後3時頃山頂に到着し、午後7時頃
 3合目付近を下山中、両足がけいれんして行動不能となり、同行者が110番で救助要請
 (※消防救助隊が遭難者を救助)


9月14日(金曜日) 東京都60代男性(単独) 遭難原因~道迷い
  遭難者は午前5時頃比羅夫コースから入山、午後5時30分頃1合目付近を下山中、
 倒木を迂回したところ登山道を見失い道に迷い、119番で救助要請
 (※消防救助隊が遭難者を救助)

 遭難原因の中に「疲労」が4件ほどあります。
羊蹄山は、山頂の標高が1,898mとほぼ1,900mの高さにあります。
各登山口の標高を見ると比羅夫口300m、真狩口399m、京極口420m、喜茂別口320mとなっています。
各登山口から山頂までの標高差が約1,500mほどとなります。

 羊蹄山は独立峰であり登山口から山頂まで一望できる山容ですが、この標高差からみても決してやさしい山ではありません。
長時間の登高を余儀なくされる上に降りも急斜面を降らなければいけません。
このことから疲労が蓄積されやすい山なので降りには十分な注意が必要です。
本州から来られる方々はこの点を十分に考慮して登山計画を立てるようにお願いします。
特に出発時間が遅くなる場合にはヘッドランプを必ず持って行ってください。
普段から日帰りの山でもヘッドランプを必ず携行することをお勧めします。



風不死(ふっぷし)岳に登り、苔の回廊楓沢を降る!

2018-10-26 13:01:16 | 後方羊蹄山・ニセコ・積丹山系・道南の山
 10月に入ると紅葉も里の方へ降りてきます。
そろそろ初雪が山々に降る季節となり、登る山の選択に注意が必要な季節となりました。
あまり寒くないうちに道南にある風不死岳に登り、楓沢を降るルートに出かけることにしました。

 10月12日

 前日から雨が降り続き、天気予報では朝には止むという予報でした。
しかし、朝になっても小雨が降り続けている札幌でした。
でも、天気予報を信じて登山に出掛けることにします。

 札幌から風不死岳の登山口まで約1時間半ほどかかります。
地下鉄の駅で同行者をピックアップします。
今回は、自転車を持って行きます。
自転車は、下山してくる楓沢の下に置いておき、登山口まで車の回収に向かうときに使います。

 支笏湖畔に流れ込む楓沢(普段は涸沢です。)の下にある紋別橋のたもとに自転車を置きます。
登山口は、そこから3~4キロほど先にあります。

心配していた雨が登山準備をしている間に止んでくれました。
どうやら天気予報は当たっているようです。
    

 7:45分、登山開始です。
今日のコースは風不死岳北尾根コースです。
このコースは結構な急斜面が続きます。

    
     目の前に現れた巨木の倒木です。
     右側に倒木を越えやすいようにザイルが張られています。

 道南とはいえ、紅葉が進んできています。
    
    枝先が赤く紅葉しており、雨上がりの空気にマッチした空間となっています。
吹き出してくる汗をぬぐいながらドンドン登ります。

    
    登るにしたがって後ろには支笏湖の青い湖面が見えてきます。

 登山道は、雨上がりにもかかわらずスリップすることなく登れます。

    
     秋らしい感じの登山道です。

 雲がどんどん切れてきます。
    
    支笏湖の向こうに恵庭岳が見えてきます。

 9:15分、八合目まで登ってきました。
    

 ここから先は尾根が細くなり、ちょっと危険ポイントがあります。

    
    空が明るくなり、青空が広がってきました。

    
    山頂に続く尾根に登った時、すっかり青空が広がるいい天気になりました。
    支笏湖の湖面の色も青さが増しています。

    
    進行方向には樽前山の大きな溶岩ドームが見えています。

 9:50分、登山口から2時間ちょっとで山頂に着きました。
    

 山頂は風当たりが強いので少し降って風の当たらない場所で休憩を取ります。

 休憩の後は樽前山との分岐に向かって降ります。
降りながら懸垂下降の練習ができる場所を探します。
今日の楓沢は懸垂下降をしなければいけない場所がありますので事前に練習をする必要があるのです。    

 適当な鎖場がありましたので、ここで懸垂下降の練習をします。
    

    
     彼女は懸垂下降をするのが初めてでした。

 ATCの使い方などを説明して、まずは降ってもらいます。
この懸垂下降が楽しいといいますので練習を終了してさらに降ります。

 樽前山へ向かう分岐を過ぎて見晴らしがよくなる辺りで地図を確認します。
楓沢への入口は特に標識がないので地図読みの正確さが試されます。
この時期は樹木の葉が落ちていますので見通しが良く、沢形を確認するのも容易です。

 ここでいいかな? という地点から鹿道を使って降ります。
所々にピンクテープなどがありますので、どうやらコース取は間違っていないようです。
    

 降るにしたがって両岸の岩が緑色の苔に覆われてきます。
    
     ここからは苔に覆われた両岸の岩を楽しみながら降ります。
     足元は平らな砂地で、水は流れていません。 

    

    

    

    
     まさに、不思議ワンダーランドな世界が続きます。

 やがて最初の懸垂下降ポイントに着きました。
以前降った時と様子が違います。
沢の真ん中に大きな岩が崩れています。
落ち口を覗くと足元からスッパリと切れ落ちており、空中懸垂となりそうなのです。
初心者にいきなりの空中懸垂は危険ですので巻き道を使うことにします。
少し戻ると右岸にザイルが固定されています。
    
    固定ザイルを使って巻き道を登ります。

 かなりぐるりと回り込み楓沢に戻ります。
休憩後、少し登って落ち口を見に行きます。
    
    かなりの岩崩れがあったようです。

    
     落ち口ですが、左岸が大きく崩れており岩の色が違ってます。

    

    

 2本目の懸垂下降地点に来ましたが、ここも崩落が進み空中懸垂となりそうです。
やむなく、ここも巻き道を使って降ります。
途中の急斜面を懸垂下降で降ります。
    

 練習の成果が生かされた場面です。
落ち着いて懸垂下降ができました。

 ここから楓沢に戻ると3人の人たちに会いました。
彼らは、風不死岳に登り、楓沢の下から登って苔の回廊を見に来た人たちでした。

 15:00分、紋別橋に到着、これで楓沢を降り終えました。
彼女にはここで待っていてもらい、私は置いておいた自転車で登山口へ車の回収に戻ります。

 今日は、出だしは天気がパッとしませんでしたが、雨にも当たらず青空の下で風不死岳の山頂に立つことができました。
楓沢も日差しに輝く苔の回廊を楽しむことができました。
紅葉に苔を十分に楽しんだいい山旅でした。

 ☆彡★☆彡★☆彡★☆彡★☆彡★☆彡★☆彡★☆彡★☆彡★☆彡★☆彡★☆彡★

  楓沢の崩落ですが、どうやら9月6日に起きた北海道胆振東部地震の影響
 のようです。
 この先でも地震影響により岩の隙間が広がり崩落するおそれがあります。
 楓沢に入る方は、このことを念頭に置いて十分に注意して歩いてください。
 
  

初秋の芦別岳に登る!

2018-10-24 08:12:34 | 芦別・夕張山系の山
 9月も下旬になり大雪山などの高い山は紅葉の時期を迎えてきました。
秀岳荘スタッフの女性から芦別岳に登りたいとの話があったので初秋の紅葉を楽しみに出かけてきました。

 芦別岳は、旧道と新道があります。
現在では、新道を登る人がほとんどで旧道を登る人はごく少数の方たちです。
なぜかというと旧道は時間がかかる上に稜線に出るまでは沢登りのような登山道です。
稜線に出てからも狭い尾根がありアップダウンのきつい道なのです。
私は、過去に旧道を2回ほど使って山頂まで登っていますが、新道で山頂へ登るのは初めてです。


9月25日

 札幌を5時半に出ます。
新道とはいえ山頂までは5時間近くかかると踏んで早出にしました。
7時過ぎに富良野市山部にある登山口に着きました。

 7:25分、鹿よけのゲートを開けていよいよ登山開始です。
    
 ここから半面山までダラダラした登りが延々と続きます。
苦吟坂に入ると岩が出てくるので足元に注意して登ります。

 8:45分、見晴台まで登ってきました。
    

 後ろを振り返ると富良野盆地が一望できます。
    
     水田が黄色に輝いています。
     もう少しで刈り取りが始まります。

    
     樹々の葉先が紅葉しています。

 9:25分、2時間ほど登って、やっと、鶯谷です。
    
     ここは、山頂へ向かって右手の沢に降る登山道があり、ユーフレ小屋への分岐点となっています。

 苦吟坂より傾斜の増した尾根をひたすら登ります。
所々細い尾根もあり、気が抜けない登りが続きます。
    
     後ろには夫婦岩の峻厳な姿が見えます。
     こちらの少し紅葉が始まってきています。

    
     高度が上がるにしたがって紅葉の量が多くなってきます。

 10:10分、やっと半面山に到着しました。
    
     何ていうことのない開けた山頂です。

 ここから芦別岳の山頂が見えるはずなのですが、上空は厚い雲に覆われており山頂は見えません。

    

    
    雲峰山への登りの途中にある慰霊碑です。

 雲峰山へ向かうジグザグの登山道を歩いているとポツポツ雨が落ちてきます。
この時期の雨には注意が必要です。
身体を濡らしてしまうと風に吹かれ一気に体温が低下し、低体温症の恐れがあります。

    

 雲峰山から再度降ります。
そして、山頂まで続く最後の登りへ向かいます。
ガスが濃くなり辺りは真っ白です。
登るにしたがって岩が出てきます。
この岩が出てくるともう少しで山頂となります。

    
    上を見ると山頂標識の木杭が見えてます。

 11:50分、ようやく山頂到着です。
    
     山頂は風が当たるので少し下り風陰で休憩して食べ物を取ります。

 休憩ののちはガスが晴れないので降ります。
雲峰山に向かって降っているときです。
前方の雲が晴れてきました。
    
     雲峰山が見えてきました。

後ろを振り返ると山頂にかかっていた雲が切れて山頂が貌を見せてくれました。
    
    頑張ったご褒美ですね。

 ここから見る夫婦岩がかっこいい姿で目を楽しませてくれます。
    

 谷の奥には残雪が見えます。
    

 芦別岳は北海道では数少ない岩のゲレンデを持っています。
それが夫婦岩なのですが、残念なことにこの夫婦岩で命を落としたクライマーが何人もいます。
それだけ険しい山が芦別岳です。
新道ができたので、今は時間さえかければ誰でも登れる山になっていますが、旧道を登ってみると今でも急峻な山なのです。

    
    しっかり顔を見せてくれた芦別岳の山頂です。

    
    ゴツゴツした急峻な岩尾根がこの山の特徴です。

    
     やっと見つけた秋の花です。

    
    苦吟坂まで戻ってきました。

 もう少しで今日の登山も終わりです。
苦吟坂は長いので疲れた身体で降るのは大変です。
でも、長時間になった登山ですが初秋の芦別岳を満喫した1日でした。


お散歩登山、有珠山!

2018-10-22 11:49:00 | 後方羊蹄山・ニセコ・積丹山系・道南の山
 今年の8月は天気の悪い日が続きました。
7月は活発に山へ出かけましたが、その反動か、やっと出かけたのが有珠山という有様です。

 有珠山は、洞爺湖のカルデラを形成する南側にある山です。
この地域には昭和新山もあり、「30年に1度は噴火を覚悟しなければいけない」といわれる火山活動の盛んな地域です。
江戸時代からでも何度も噴火しています。
直近では18年前の2000年3月31日に噴火しており、その前は1977年でした。
 
 このため、この地域では防災に対する意識が高く、また地震計などの設置により常時観測されている山でもあります。
現に2000年の噴火の際にも火山性の地震が頻発してきた観測結果から北海道大学有珠火山観測所が144時間以内に噴火するとの予告をしました。
その予告時間が過ぎようとする1時間前に噴火しました。
幸いに、この勧告により付近に住んでいる住民の方々は避難したため人的被害は皆無でした。
そういう意味では、噴火の予知ができる数少ない行儀のいい火山といえるかもしれない山なのです。


 8月26日

 伊達の有珠にある登山口から登ります。
    
    高速道路の手前に登山者用の駐車場があります。

 9:00分、登山準備をして出発です。
高速道路を潜ると左手に登山届のポストがあります。
    

 ここから登りますが、思ったより急な坂道が続いています。
登るにしたがって後ろには噴火湾と有珠の町が見えてきます。
    
     この有珠は、北海道で有数の温暖な気候を持っている街です。

 ひと汗かいて、やっと、外輪山に到着です。
    

    
    正面にドーンと有珠山の山頂が見えます。
この山の山頂は危険地域に指定されていますので登ることはできません。
左に曲がり、外輪山展望台へ向かいます。
    

    

    

 山影に洞爺湖の湖面が見えています。
ここで山頂部の景観を楽しみます。
ハイキング姿の若いカップルなどが歩いてきます。

 ここから外輪山を歩きロープウェイの駅方向に向かって外輪山遊歩道を歩きます。
正面には長い階段が見えてきます。
この階段を登り終えたところが火口原展望台です。
11:35分、火口原展望台に着きました。

    
     ロープウェイの駅です。

    
     たくさんの観光客が歩いてきます。
 そして、中央に茶色でゴツゴツした岩山が見えていますが、これが昭和新山です。

    
    外輪山展望台方向を見ると火口原が広がっています。

    
     このゴツゴツした岩山が山頂です。

 火口原展望台で休んだ後は、長い階段を降り外輪山を歩き戻ります。
帰りは登山道を降らずに並行して降ることができる林道を使って一気に駐車場へ戻りました。

 天気のいい日でしたので気持ちよく汗をかいた有珠山の散歩でした。



 
 

第26回講演会「雪崩から身を守るために」について

2018-10-18 07:41:36 | その他
 毎年開催されている講演会ですが、今年は次のとおり開催予定です。
バックカントリースキーや冬山登山に出かけられる方は講演会に参加して雪崩に関する知識を深めましょう。

    

    
        ポスターは雪崩事故防止研究会HPから転載
 
 開催日時:2018年11月10日(土) 10:00〜17:30(入場無料)

 場  所:北海道大学工学部 オープンホール(B1-201) (札幌市北区北13条西8丁目)
      注意:昨年のクラーク会館から変更となっています。

 展示ブース:9:50-17:30 
       〇雪崩対策の最新装備・雪山を楽しむための装備の展示
     
 講演内容:10:00〜10:05 開会

      10:05〜10:55 雪崩の発生メカニズム」〜雪の科学〜
             尾関 俊浩
            (北海道教育大学札幌校・雪崩事故防止研究会・雪氷災害調査チーム)
      
      11:00〜11:30 「北海道のエアーレスキュー」〜北海道防災航空隊~
             薄井 貴之(北海道防災航空隊副隊長)

      12:00〜13:00 エアーレスキューデモンストレーション&ヘリコプター展示
              会場:北海道大学陸上競技場
              ※悪天候&出動事案がある場合は中止
              代替プログラム13:00〜13:30「雪崩調査報告」 大西人史による講演

      13:30〜14:10「雪崩対策の基礎知識」〜雪崩の回避方法から装備まで〜
             大西 人史(雪崩事故防止研究会副代表・雪氷災害調査チーム・三段山クラブ代表)
      14:15〜15:05 「雪崩医療」
             及川 欧(雪崩事故防止研究会・旭川医科大学・雪氷災害調査チーム・雪崩事故防止研究会)
       15:35~17:15 「最新科学でひもとく那須の雪崩事故」
              ・~那須雪崩事故概要〜 阿部 幹雄
                (雪崩事故防止研究会代表・雪氷災害調査チーム)
              ・2017年那須岳雪崩調査結果報告  中村 一樹
                (国立研究開発法人防災科学技術研究所)
              ・表層雪崩をもたらす短時間大雪のメカニズム 荒木 健太郎(気象庁気象研究所)
              ・雪崩災害調査へのUAV-SfMの活用可能性 内山 庄一郎(国立研究開発法人防災科学技術研究所)
              ・低気圧性降雪による表層雪崩危険度予測の試み 中村 一樹(国立研究開発法人防災科学技術研究所)

       17:20〜    閉会

盛夏の大雪山をのんびり歩く!(2日目)

2018-10-17 08:57:51 | 大雪山系の山
 裏旭のキャンプ指定地は谷間にありますので日の出が少し遅れます。
それでもテントに差す日差しの強さから今日もいい天気だと分かります。
今回の縦走装備で一つ失敗がありました。
共同装備で用意するコッフェルを忘れてきてしまいました。
でも、それぞれが使っている食器はアルマイト製ですので何とか食事を作ることができました。

 いつもの食事を済ませて、さあ、旭岳に登ります。
雪渓を登り、ザラザラで足の取られる急斜面を登ります。
    

 6:10分、旭岳の山頂に到着です。
姿見の池やロープウェイの駅が真下に見えます。
    
     影旭岳です。  
     白煙は地獄谷の噴煙です。

    

 今日はいい天気ですので360度の景観が楽しめます。
    
     十勝岳連峰の山並みです。

    
     一番奥がトムラウシ山です。

    
     奥が比布岳、手前が永山岳です。

    

 山頂からの景色を十分に楽しみ、テントに戻ります。
テントをたたみ、出発準備が終わると熊の岳の横を通り、お鉢平の周縁に戻ります。
    
     熊の岳の手前はグランドのように広く平らな場所となっています。

 再び間宮岳にもどり、ここから時計と反対周りに歩き北海岳を目指します。
この周縁部にも沢山のお花が咲いています。
    

    

    

    

 北海岳から先はお鉢平と別れ、白雲岳に向かいます。

    
     右手のピークが旭岳です。
 
 北海岳から白雲岳の分岐までもたくさんのお花が咲いています。
    

 ここから見る景色が素晴らしいのです。
    
    右手のとんがりが烏帽子岳です。そして、左奥に黒岳が見えています。
    そして、ここから見える雪渓が、おそらく大雪山で一番厚く残っている雪渓です。

 白雲岳の分岐にザックを置いて水とおやつだけを持って山頂へ向かいます。
10:30分、白雲岳の山頂に着きました。
    

 ここからの景観も素晴らしいものがあります。
    

    
    旭岳方面の緑と白い帯がここの特徴です。

    
     そして、トムラウシ山に続く山並みが見渡せます。
 
    
     山頂手前に熊の岳と同じようにグランド上の平地が広がっています。
    この平地に雪融け時だけ池ができます。
    凍った地面の上に周りから雪解け水が集まり池となる、季節限定の池ですので
    幻の池と呼ばれています。

    

    

    

 天気がいいのでのんびり休み景色を楽しみます。

 休んでばかりもいられないので先へ進みます。
白雲岳からいったん分岐へ戻り、赤岳を目指します。
高原上の地形を軽く登り、軽く下りを繰り返して歩きます。
やがて赤岳の山頂に着きますが、ここは軽く休むだけでパスします。
ここから先の見どころはコマクサ平ですので、そこへ向かいます。

 急な雪渓の横を下ります。
乾いた喉を雪渓の冷たい水で癒します。
12:55分、コマクサ平に着きました。
今が盛りとコマクサが咲いています。
    

    

    

    

    

 このコマクサ平ですが、一時は盗掘に会い絶滅手前まで行きました。
それを監視小屋などを設け盗掘を防ぎ、何とか今のようにたくさんの花が咲くお花畑に回復した歴史があります。

 コマクサ平までくれば下山口となる銀泉台はもう少しです。
ここから第2花園、第1花園と降ります。
    

    

    
    この時期、この雪渓はこんなに大きく残っていないのですが、今年の6月は低温続きでした。
    その影響で対絶残全体の雪融けが進まず、残雪が例年より多いのです。

    

    

 第1花園を過ぎると目の下に銀泉台が見えてきます。
今回の縦走も終わりに近づきました。

 14:00分、銀泉台に到着です。
ここから出発点の層雲峡までは路線バスで降ります。
層雲峡と銀泉台の間は1日2便のバスが運行されています。

 コーヒーを沸かし、のんびりバスを待ちます。
この2日間は天気に恵まれ、本当にのんびりと山を楽しむことができました。
神戸の山女(姉)も満足してくれたようですので案内した甲斐があるというものです。



盛夏の大雪山をのんびり歩く!(1日目)

2018-10-16 09:42:56 | 大雪山系の山
 真夏の大雪山で風景と高山植物の花を楽しむために1泊2日でのんびり歩いてきました。
7月29日は、層雲峡から黒岳に登り、お鉢を時計と反対周りで周遊して北鎮岳に登ります。
そこからさらにお針の周りを歩き、旭岳の裏側(通称裏旭)にあるキャンプ指定地で1泊します。
翌30日は、朝一番で旭岳に登り、お鉢を歩き北海岳まで行きます。
そこからお鉢とお別れして白雲岳に登り、赤岳を経由して銀泉台に下山します。
銀泉台から路線バスに乗って層雲峡に戻るというのんびりした山旅です。

 今回の大雪山縦走は、神戸の山女(姉)と2人で歩きます。
彼女は大雪山は初めてであり、のんびりした山に行きたいとの希望でしたので高山植物を楽しむ縦走を企画しました。

 7月28日に札幌入りした彼女を29日の朝ピックアップして登山口となる層雲峡へ向かいます。
今日はいい天気ですので暑くなりそうです。
層雲峡からは、少し混み合っているロープウェイで黒岳の5合目まで、さらにリフトに乗換えて7合目まで行きます。
ここで登山届を出して、さあ、出発です。

 9:30分、ちょっと遅い時間ですが黒岳の山頂を目指して登ります。
    
    谷底に見える層雲峡の反対側にはニセイカウシュッペ山が見えています。

 ジグザグの登山道をゆっくり登ります。
さすがに真夏の日差しは強く、すぐに汗が噴き出てきます。
8合目で軽く休み、歩いているやがて9合目です。
    
    この岩が下に見えるようになると山頂はすぐ近くです。

 10:50分、黒岳山頂に到着です。
    
     はあぃ、山頂からは大雪らしい雄大な景色が目の前に広がります。

    

 軽く休み、こんな登山道をゆっくり下り、黒岳石室を目指します。
30分ほどで黒岳石室に到着、彼女は初めてですので石室の中を見せてもらいました。

 それからお鉢平の展望台へ向かいます。
この辺りから雄大な景色とお花畑の共演が始まります。
    

    

    

    

    
  
高山植物のお花が咲き乱れています。
群落の大きいのが大雪山の特色だと思います。

 12:25分、お鉢平の展望台に着きました。
    
     このお鉢平を見るたびに大雪山の大きさを実感させられます。

    
     そして、北鎮岳とそこまでの登山道も見えています。

 ここから先も、花、花、花です。
    

    

    

    

    

 左手にはお鉢平の雄大な景色、足元に広がるのは高山植物の大群落、癒しの時間が続きます。
北鎮岳の分岐にザックを置き身軽になって北鎮岳の山頂を目指します。

 13:15分、北鎮岳の山頂です。
    

 ここからの景観が、また素晴らしいのです。
    
    目の下には、今歩いてきたお鉢の展望台からお鉢平の全体が見渡せます。

    
     比布岳、永山岳方面です。

 いったん分岐まで下り、再度、お鉢平の周縁を歩きます。

    
    このお鉢の中に熊がいることがありますので目を凝らして歩きましたが、残寝ながら見つけることができませんでした。
そして、左奥のスカイラインに薄く見えている山がトムラウシ山です。 

 間宮岳まで歩いてきましたので、ここからお鉢の周縁と別れ熊の岳の横を通り旭岳を目指します。
    
     奥にみえる大きな雪渓のある丸い山が旭岳です。

 15:00分、裏旭のキャンプ指定地に到着です。
ここは風の強い場所ですのでテントを張る場所は石積みで囲われています。
先着者のテントが1張りあります。
少し離れた場所に私たちのテントを張ります。
ここはあまりテントを張る人がいませんので静かな時間を持つことができる穴場なのです。
水場は旭岳の斜面にある雪渓の水を使います。
トイレがないのが難点ですが、年間を通してもここでキャンプをする人が少ないのでそれほど問題にはなっていません。

 今夜はここでゆっくり休みます。
夜の星空を期待していたのですが、風が吹くと下から雲も上がってきて星空は見えませんでした。
私たちの後に数組の人たちがテントを張っていたようです。

 月もなく真っ暗で風の音がするだけの夜でした。



ウスユキソウを観に大平山へ!

2018-10-14 20:00:17 | 後方羊蹄山・ニセコ・積丹山系・道南の山
【この記事は、2016年8月7日に登った記録です。】

 7月に東北の山を巡り、月山、早池峰でウスユキソウを見てきましたが、北海道の山にもウスユキソウが咲いています。
道南の島牧村にある大平山にオオヒラウスユソウという固有種のウスユキソウが咲いているのです。
この花を観たくて2016年8月7日に登ってきました。

 大平山の登山口まで札幌からだと車で3時間ほどかかります。
ニセコの道の駅で待ち合わせをして4人で行きます。
ニセコから蘭越を通り日本海に沿って南下します。
島牧村の市街を通り抜け左に曲がり宮内温泉前を走り河鹿トンネルを抜けると突然道が行き止まりとなります。
ここが大平山の登山口になります。

    
     駐車場にはすでに数台の車が止まっています。

 今日は天気が良く、登山準備をしている時から汗が噴き出てきます。
8:00分、出発します。
    

 登山道は沢の底を歩きます。
日差しは樹木が遮ってくれているものの、ジメジメして暑いので汗だくになって登ります。
    
     キノコが生えていました。

 やがて沢底から離れ、右手の稜線目出してジグザグの登山道を登ります。
    

 10:00分、目の前が明るくなり、一気に視界が開けます。
    
     目の前に見えるピークの真下辺りがウスユキソウのお花畑です。

 ここから稜線歩きとなりますが、夏の日差しが容赦なく照りつけるので水の消費が進みます。
稜線歩きでもお花が楽しめます。
    

    

    

    

 10:50分、目の前に白い岩肌が見えてきます。
その岩の隙間にオオビラウスユキソウが咲いていました。
    

    

    

    

    

    

    

    

 オオビラウスユキソウは花が大きく綿毛に覆われてキレイな花でした。
思わず何枚も写真を撮りましたが、このような岩壁の斜面に咲いています。
このお花畑を見れば十分なのですが、この山は初めてですので山頂を目指します。

 しかし、ここから山頂までの登山道がすごかった!
    
 目の前に見える樹林の中は登山道が消えているのです。
その消えた登山道で道迷いを起こさないように要所要所にザイルが張られています。
登山道というよりは藪漕ぎ同様の道をザイルを伝いながら歩きます。

 12:30分、やっと山頂に着きました。
    
    残念ながら山頂からの景色は平凡なものです。

    
    一応、記念写真を撮りました。
ウスユキソウを観るだけならお花畑までくれば十分に楽しめる山だと思いました。

 ここから下山するのですが、途中で事件が起きました。
同行している女性が一人、熱中症で動けなくなってしまったのです。
ちょうど稜線から谷に向かって降る所でした。
ここの日陰で休んでもらい、みんなの水を出し合って飲んでもらいました。
それでも体の熱が抜けないのでコンプレッションタイツなどを脱いでもらい体温の抜けを良くします。
足先が冷えて冷たいので揉んでやります。

 1時間ほど休んでもらったでしょうか。
やっと動けるようになりましたので空身でゆっくり降ってもらいます。
彼女のザックは私が持って下ります。
彼女の頑張りのおかげで何とか日が落ちるまでに登山口まで降りることができました。

 この山は途中で水を補給できる場所がありません。
おまけに稜線に出た先は日差しを遮るものがないので直射の強い日光を浴び続けます。
普段より多い水を持って登る必要があったのです。
この反省を継ぐに生かすために、この山行の後からは経口補水液を持つようにしました。

   
   途中にある宮内温泉で汗を流して札幌へ帰りました。 

 ☆彡★☆彡★☆彡★☆彡★☆彡★☆彡★☆彡★☆彡★☆彡★☆彡★☆彡★☆彡★

  私は、普段1.5リットルの水を持って山に登っています。
 日帰りの山ですと1リットルあれば十分なのですが、この時はすべて飲みつくす
 ところでした。
 登山開始からムシムシする沢の中と尾根に出てからは真夏の暑い日差し受け続けた
 のが水の消費が進んだ原因だと思います。

  熱射病を起こしていしまうとただの水は身体に吸収されないと言われています。
 ただ経口補水液ですと体内に吸収されるといいますので、夏の登山には、
 ぜひとも経口補水液を1本は持って行くことをお勧めします。     

  もう一つ、服装にも注意が必要です。
 最近は黒い色のコンプレッションタイツなどを着る人が増えていますが、
 黒い色は太陽熱を吸収してしまいます。
 この点も考慮した汗抜けのいい服装が大事になります。
 汗を拭くためのタオルを首にかけて歩くのは、汗が首筋から発散するのを妨げているかも
 しれません。

  その日の天気に合わせての準備で熱中症を予防しましょう。
 今回は、幸いに自力で下山できたので良かったですが、グループ全員としての暑さ対策の
 確認が必要であると反省させられました。

スクーターで巡る東北の名山たち(早池峰)!

2018-10-11 09:28:17 | その他の本州の山
 月山をサクサクと登ったのでこのまま早池峰を目指すことにしました。
まずは新庄市を目指します。
途中で遠野にあるユースホステルに電話をして今夜の宿泊をお願いします。
夕食が6時なので間に合うように来てくださいと言われました。
地図を見てもまだまだ距離があるので頑張って走ることにします。

 国道4号線をもう少しで北上市という辺りでしょうか。
疲れてぼんやり走っていました。
私の前にバイクが1台、乗用車が2台走っています。
対向車線で赤い乗用車がウィンカーを出さずに右折しようとして曲がりかけたときです。
乗用車の後ろを走っていたトラックが曲がりかけていた乗車の後部に追突したのです。
赤い乗用車は、対向車線である私たちの車線を塞ぐように反転して止まりました。
幸いなことに、一番前を走っていた乗用車は目の前に突然出てきた赤い車に突することなく停車できたのは幸いでした。
赤い乗用車からワイシャツ姿の中年の男性が降りてきたので大した怪我はしていないようです。

 もう少しで巻き添えになるところでした。
私は歩道を走り抜けて先へ進みましたが、さすがに疲れたので北上市に入った所で休憩を取ります。

 コーヒーを飲んで休憩を取ったので気を取り直して遠野へ向かいます。
ガソリンの残量が気になりますが、何とか遠野までは持ちそうなので走り続けます。
午後5時ころ、やっと、遠野に着きました。
市内でガソリンを給油してからユースに向かいます。

 このユースには15~16年前に泊ったことがあります。
ペアレントさんの髪がすっかり白髪になっていたのには驚きました。

 夕食後のお茶会で(昔もやっていました)早池峰までの道路を聞きます。
どうやら1時間半ほどで着けるとのことです。
今夜は洗濯をして美味しいご飯も食べました。
明日の準備は万全です。


 7月24日
 
 4時に目を覚まし、食堂で簡単に朝食を食べます。
外は曇り空ですが、ポツポツ来そうな雰囲気です。
最初から雨具を着込んで登山口へ向かいます。
ガスガスで道路の先が見えません。
そんな道ですが、何とか迷うことなく小田越の登山口まで来ることができました。

 5:50分、登山口を出発です。
    
     まずは林の中を登ります。

 ガスガスで視界の無い道を淡々と登ります。
林を抜けると岩混じりの砂礫の登山道となります。
すると咲いていました、ハヤチネウスユキソウです。
この山にはこの花が見たくて来たのです。
    

    
     月山の花よりは大きくて立派です。

 6:45分、五合目を通過します。
    
     御金蔵といわれる大きな岩があります。

 ここまで快調に歩いてきました。
休む気もしないのでドンドン登ります。
すると、前方に梯子が見えてきます。
    

    
     二連の梯子が一枚岩に取り付けられています。

 この梯子を登りザラザラの登山道を登ると稜線に出ました。
7:10分、稜線にある剣ヶ峰との分岐です。
    

 この分岐を左に曲がり歩いて行くと木道があります。
どうやら高層湿原になっているようです。
    

 ここは湿原の花が満開でした。
    

    
     コバイケイソウも満開です。

 前方に避難小屋が見えてきました。
    

 7:20分、早池峰の山頂です。
    

 ガスで視界の無い山頂は幻想的な雰囲気です。
山頂は私だけでほかの登山者はいません。

    

    

    

    

    
     今回の登山が無事に終えられるように心を込めてお祈りします。

 ここまで休憩なしで歩いてきたので避難小屋で休憩を取ります。
    

    
     小屋の中はきれいに整頓されており、なかなか立派な小屋でした。

 20分ほどゆっくり休みましたので下山します。

    
     山頂の奥宮に向かって手を合わせます。

    
     登ってくるときには気がつかなかった標識です。

    
     この梯子は手すりが露に濡れて滑るのでゆっくり降りました。

    

    

    

    

 時間があるので帰りはゆっくり花の写真を撮りながら下ります。

 一瞬雲が切れて、登山道が見えました。
    

 ここから30分ほどで登山口に戻ります。

 早池峰の登山口は、河原の坊コースが一部崩落した影響で登山禁止となっています。
ですから、ほとんどの人が小田越の登山口から登るようです。

 さあ、これで今回の東北名山巡りが終了です。
ここから八戸目指して走ります。
今夜のうちに八戸をフェリーで立ち、北海道へ戻ります。
暑い東北とはお別れです!!


スクーターで巡る東北の名山たち(月山)!

2018-10-10 09:18:14 | その他の本州の山
 鳥海山から月山に登るために羽黒山キャンプ場で1泊しました。
このキャンプ場はスキー場の下にあり、すぐ横には「休暇村羽黒」があり、ここで温泉に入れるのです。

 平日ですのでキャンプ場はがら空きでした。
まずはテントを張り一息つきます。それから鳥海山を登った汗を流すために温泉です。
温泉は私一人でしたので、ゆったりのんびり汗を流します。

このホテルに鳥海山と月山を登るツァーの一行が泊まっていました。
食堂で夕食中の人たちを見ると高齢者の方々が多いようです。
まあ、私も十分に高齢者ですので人のことは言えません。


 7月23日

 朝食を簡単に済ませると月山の登山口へ向かいます。
天気は相変わらず曇りです。
羽黒山キャンプ場から月山の登山口まで約20kmほどあります。
狭くて細い道路で、しかも、急なうえにカーブがきついのです。
ヘアピンカーブを何度も曲がり、やっと、8合目にある登山口の駐車場に着きました。
    

 まだ早い時間ですので駐車場もがら空きです。
ガスだけでなくて風も強いです。でも、雨ではないので何とか登れそうです。

 5:30分、登山開始です。
    
     登山地図です。

 10分ほど木道を歩くと御田原参篭所(中ノ宮)に着きました。
    

    

    

    
    この鳥居を潜って山頂へ向かいます。

 ここは阿弥陀が原ですので辺りは湿原のはずですが、雲に隠れて何も見えません。

    

    
    それでも登山道の脇には高山植物の花がちらほら咲いています。

 風が真後ろから吹いてきます。
時折、身体が吹き飛ばされそうな強い風です。
身を屈めながら強い風をやり過ごして歩きます。
このルートは大きな登りがないのでその点では楽なルートですが、そのため風がまともに吹きにけます。

 6:40分、佛生池小屋に着きました。
    

    

 ここは素通りして先へ進みます。
辺りは草原となり遮るものがないので風はますます強くなってきます。
木道の横でウスユキソウが咲いているのを見つけました。
    

    
     今回はこのウスユキソウを見るのが楽しみな一つでした。

 7:25分、山頂に着きました。
    

 山門を潜ると右手に祓い所があります。
そこで5百円を納め、お祓いを受けます。
半紙を人形に切ったものを渡されます。
それを両手に持ってお祓いを受け、人形に息を吹きかけてから横にある水盤に浮かべます。
それから奥宮へ入ります。
この先は写真撮影が禁じられていますので写真はありません。

 祓い所の下に参篭所がありましたのでそこで休ませてもらいます。
山伏姿の千達さんに案内された一行も「寒い、寒い、」と言いながら入って来ます。
「禁飲食」と書かれた張り紙があるので食べ物を我慢していたのですが、千達さんがおにぎりを食べだしたので私もパンを食べます。

 お腹も満たしたので下山します。

    

    

    

 帰りは向かい風となるので歩くのが大変です。
雨ではないのですが、細かな霧でメガネが曇ってしまいます。
それを拭きながら木道を踏み外さないように歩きます。

 何組かの団体が歩いてきます。
前後には山伏姿の千達さんがついていますので羽黒山の宿坊に泊まった登山客でしょう。
2時間かからずに10時前に登山口まで戻ってきました。

 ここから早池峰に登るため、岩手県の遠野市を目指して走ります。