井の中の蛙、カイラス山巡礼に挑む!

夢のカイラス巡礼を終え、登山を再開しました。山岳信仰の延長上に四国遍路、カイラス山巡礼があり、原点の登山に戻ります。

楓沢に再挑戦!

2012-06-28 21:27:21 | 札幌近郊の山
  先週は楓沢に上手く降ることができなかったので再度挑戦しました。
今度は楓沢に的を絞っての再挑戦ですので樽前山側から楓沢を目指すことにしました。
同行してくれるのは、腰の痛みがやっと直ってきたKm氏にOsさんです。

 6月26日(火)

 今日は良い天気です!
札幌は久し振りに26度と高い気温の予報が出ています。
車2台で支笏湖を目指します。

 まず、楓沢となる紋別橋近くの林道の入口に私の車をデポします。
そうして樽前山の7合目にある駐車場を目指します。
樽前山の駐車場は平日のためガラガラです。
   
    50台くらいは駐車できるでしょうか?
この駐車場に車を止めて出発の準備をします。
   
    7合目にある樽前山ヒュッテです。

 風不死岳にはこのヒュッテの前から登ります。
樽前山の北斜面となる山腹をトラバースして風不死岳を目指します。  
   
    樽前山の外輪山です。

 そして目の前には支笏湖が見えています。
   

 先週はガスで覆われ何も見えなかったのですが、今日は打って変わりいい景色が広がります。
この辺りは砂礫地となっています。
そこに高山植物の花々が咲いています。
   
    綿毛に包まれたミネヤナギです。
   
    エゾイソツツジです。
   
    イワヒゲも咲いています。
   
    そしてタルマエソウです。
    (樽前山ではイワブクロをタルマエソウと呼んでいます。)

 外輪山の奥に溶岩ドームが見えてきました。
   

 30分ほど歩くと先週登山道から楓沢に向かって降った地点に到着です。
でも今日はもう少し風不死岳に向かった尾根から降ります。
   
    尾根の手前にあるアメダスのアンテナです。
    先週はこのアンテナに気が付きませんでした。

 今回は慎重に地図を見て方向を確認して降ります。
最初はエゾイソツツジの群落の中を降ります。
何度かコンパスを出して降る方向を確認します。
というのは、小さな枝沢が何本もありその沢筋が北東方向へ流れているのです。
そんなこともあり小沢を何本か西方向へ向かって越えながら降ります。
そうしてたどり着いた沢が苔むした沢です・
   
    どうやら楓沢のようです。
しかし、初めての楓沢ですので今一つ確信が持てません。

 降るにしたがって苔の状態が良くなってきます。
   
    この辺りでこの沢が楓沢だと思えるようになりました。
   
    大きな岩がところどころ進路を塞いでいます。
そんな岩を乗り越えたり脇をすり抜けたりして降ります。

   
    両岸が狭まりその岩壁が緑色の苔で覆われています。
沢底は砂を平に敷き詰めたようになっており、水は流れていません。
  
   
   水の流れが作った不思議な造形美と苔の緑色を楽しみながら降ります。
今まで経験したことのない沢降りです。
   
   
   

 そうしていると一気に沢が狭くなり滝のように落ち込んでいるところへ出ます。
ここが懸垂下降をするポイントになります。
   
    この立木がくせ者でした。ツルツルと滑って足が上手く置けないのです。

 2度目の懸垂下降をしたポイントです。
   
 立て続けに3度目の懸垂下降をします。
   
   
   

 そして、まだまだ苔むした廊下のような沢が続きます。
   
   
   
   
 両岸の壁が低くなってきます。どうやら楓沢の下口が近くなってきたようです。
川原が広くなると倒木が増えて行く手を塞いでいます。
その倒木の下を潜ったり乗り越えて降ります。

 右岸にピンクテープがあるので岸に上がってみると林道があります。
その林道を歩いていくと私の車が止まっています。
これで、楓沢を無事に降ったことになります。

 思いの外楽しめました。
こんな苔むした沢を降ったのは初めてでした。 
同行のKm氏やOsさんも喜んでくれました。
私は先週の宿題を果たせて満足な一日を過ごせました。

 樽前山の駐車場へ戻ってビックリしました。
駐車場の手前の道路に車が溢れているのです。
駐車場も車で一杯でした。
こんなに沢山の車を見たことがありません。
樽前山はとても人気のある山なのです。

ログの入った地図を貼り付けておきます。
 (ログは電池切れのため途中で途絶えています。)
     
    

風不死岳(フップシダケ)に登り楓沢を降る

2012-06-27 05:18:41 | 札幌近郊の山
 先日(6月17日)行われた「故星野道夫の見た風景」と名付けられた星野道夫さんが撮影した写真をスライド上映し、そのスライドを奥様の直子さんが解説するという催しは会場が満員と盛況でした。

 あらためて、星野道夫さんの写真が持つ魅力に惹かれている人達の多いことに驚かせられました。

 このスライド上映会に東京から来たNkさんが1日時間があるので札幌近郊の山へ登るという話があり、彼女の友達mocoさんと3人で風不死岳に登り、下山は楓沢という苔むした沢を降ることになりました。

 6月17日〔火)

 天気は曇り空です。
風不死岳は支笏湖に面した火山です。
すぐ隣が樽前山でこの山は今でも溶岩ドームの噴気口から白い煙を噴き上げています。

 まずは下山口となる楓沢に車をデポします。
紋別橋の近くに林道の入口があるのでそこへ駐車します。
そして、風不死岳の北尾根の登山口へ向かいます。
   
    mocoさんの車は車高が低いので国道沿いに駐車します。

   
    国道から100mほど入ったところが登山口となります。

 さあ、ここから急登が続きます。
天気が良ければ少し登ると目の前に支笏湖やその対岸に恵庭岳が見えるはずですが、今日は雲の中ですので何も見えません。
モクモクと登ります。
8合目から一層急になった斜面を登ると山頂です。
この山は標高が低いので山頂近くまで樹木が生い茂っています。
   
    山頂はゴロゴロとした岩があります。
 ここまで約2時間の行程でした。
山頂は風が強いので少し降ったところで休みます。

   
   

 風不死岳から樽前山に向かって降ると途中から地面の土が変わります。
火山性の砂礫の土になります。
この辺りから高山植物の花が咲いています。
   
    この樽前山で代表的な花がタルマエソウ(イワブクロ)です。

   
    そして一面のエゾイソツツジです。

   
    マルバシモツケかな?

 樽前山の外輪山を7合目のヒュッテに向かって降ります。
そしていよいよ楓沢へ降るのですが、この楓沢の入口はなかなか難しい場所にあります。
何故かといいますと、広い斜面の先に沢の入り口があ里、しかも小沢が何本もあります。
そんなことで楓沢の源頭部に上手くはいるのが難しいのです。
しっかりとした地図読みが要求されます。

 楓沢に向かって降り前に昼食と取ります。
曇り空で視界はないものの暖かく回りに咲く高山植物を見ながら贅沢な時間を過ごします。

 さて、いよいよ楓沢へ向かって降ります。
まずはコンパスで当たりを付けて降ります。
エゾイソツツジなどの小灌木を踏みながらちょっと気の引ける下山です。

 少し降ると林の中に突入です。
しかし、下草の草丈は低く、快適な藪漕ぎです。
林の中は一気に視界が悪くなります。

 どうも予定したコースを右に外れているようです。
地図を見ながら降りますが地図に現れない小さな沢が何本も出てきます。
結局、どうやら楓沢と思われる大きな沢に出ましたのでそれを降ります。
   
    4mほどの落差がある落ち込みです。
この落ち込みは狭くて降れません。
ここから左岸の藪漕ぎをして下降点を探します。

 しかしなかなかいい下降点が見つかりません。
そうこうして降っていると何と沢のほとんどを高巻いてしまいました。
やっと沢に降りてみると少し苔が生えています。
   
 
 こんなところを降りました。
   

   
   こんな地形が所々にあります。

 沢底は砂です。
平なので歩きやすいですが、あちらこちらに倒木があり沢を塞ぐように倒れています。
   
   そんな倒木は飛びます。

 こんな事でやっと国道まで降りました。

 そこでハッキリしたことは、楓沢ではなくて1本隣の沢を降ったようです。
東京から来たNkさんが林の中の歩きが楽しかったと言ってくれたのが救いです。

 もう一度きっちり楓沢を歩かなければいけないと心に誓いを立てました。

山開きの夕張岳に登る!

2012-06-21 14:13:49 | 芦別・夕張山系の山
 6月16日(日) 今日は夕張岳の山開きです。
夕張岳には貴重なユウバリソウが咲いています。
そのユウバリソウが盗掘に遭い絶滅が危惧されています。
こんな事情からユウバリソウが咲き出すまで麓の林道を閉じて入山できないようになっています。

 今日は晴れてその林道が解放されます。
数年振りに夕張岳に登りたくなって出掛けてみました。

 札幌を朝6時過ぎに出発しました。
夕張の中心部を過ぎて桂沢湖へ向かう道路に入ったのですが、どうも様子が違います。
道路が立派すぎるのです。
どうやらシューパロダムの建設に伴い道路が変わっているようです。

 これを知らずに林道の入口が見つけられずに通り過ぎてしまいました。
おかしいことに気づいてUターンします。
やっと、夕張岳と書かれた標識を見つけました。
札幌から走ってくる道路の左側にでなくて、反対の右側に標識があるので見つけられなかったのです。

 この林道も結構な長さがあります。
札幌から2時間掛かってやっと登山口です。
登山口にはすでに駐車している車が林道に止められています。
   
  
 8:45分、私としては随分遅い出発になってしまいました。
12時には山頂に着きたいので頑張って歩くことにします。
しかし、前回来た時と道路の様子が違います。
ここから先にこんな立派な林道があったかな?と思いながら歩きます。

 10分ほど登ってやっと見覚えのある登山口に到着です。
   
    この標識の右から登るのが冷水沢コースです。

 今日は、この令す井沢コースを登り、降りは馬の背コースを降りる予定です。
つづら折りの登山道をゆっくり登ります。
所々笹が登山道を覆い隠し足元の見えない場所があります。

 50分ほどで冷水沢に到着、水も飲まずに先を急ぎます。
9:50分、馬の背コースとの分岐に到着、ここで軽く一息入れます。
   

 さらに先を急ぎます。
すると、登山道に大きな糞が落ちています。
   
    熊の落とし物だと思います。暗緑色をしておりフキなどを食べたようです。

 ほどなく石原平に到着です。
ここはシラネアオイの大群落があります。
   
    
    これだけ大きな群落は、他の山では見ることができません。

 登山道の上の方で鈴の音が聞こえました。
5分ほど登るとお年寄りが登山道にある岩に腰掛けて休んでいます。
挨拶をしてお話を聞くと、何と83歳とのことです。
娘さんと登っているが、今日は体調が悪いので望岳台で引き返そうかと思っていると話してくれます。
 私は、登っている先で娘さんに逢ったらその旨伝えますねと言って別れました。

 10:15分、望岳台に到着です。
   
    ここで、少し休みます。
   
    芦別岳が見えています。

 15分ほど歩くとやっと急な登坂部が終わります。
前方の視界が開け山頂が見えてきます。
   
    ここから先に高層湿原が広がります。

 花も咲いています。
   
   
   
 
 さすが、花の名山といわれる夕張岳です。
まだ夏山シーズンが始まったばかりだというのにいろいろな花が咲いています。

   
    この雪渓がある場所は池になっているのですが、今は半分が雪で覆われています。

   

   
    まだまだ雪が残っています。

   
    木道が続きます。
 この辺りがお花畑です。
   
   
   
   
   
   

 そして、ユウバリソウにご対面です。
   

 ユウバリソウが咲いている場所は山頂下にある砂礫地です。
   
    このコルにあるほんの少しの砂礫地にしか咲いていないのです。

   
    
   
 山頂下には神社の社があります。
   
    この社の前で今年1年の登山が怪我なく登れるようにお参りします。

 11:35分、山頂に到着です。
   

 雲海の上に遠くの山々が見えています。
羊蹄山に積丹半島の山、まだ雪が多く光り輝く暑寒別の山々、間近には十勝連峰、群青色の日高、それらの山がグルーッと夕張岳を囲んでいます。

   
     山頂から登ってきたルートを振り返ります。

 30分ほど休んで下山します。

 馬の背からのつづら折りの登山道を転げるように駆け降ります。
膝が悲鳴を上げますが、急な坂道で足が自然と速くなってしまうのです。

 14:15分、夕張山荘に到着です。
   

 山荘の左横に新しい小屋を造る基礎ができています。
6~7人の人達が忙しそうに土木仕事をしています。
話を聞くと、ボランティアで小屋の新築工事をしているようです。
廃材を使ってログを組み新しい小屋を建てるようです。

「ユウバリコザクラの会」の皆さんでした。
 

上ホロから富良野岳へ!

2012-06-16 19:55:28 | 十勝岳山系の山
 6月11日から12日の2日間を使って十勝岳山系の上ホロカメットク山から富良野岳を歩いてきました。

 この計画は、東大雪にある石狩岳から音更岳を歩くのとどちらにしようか大分迷いました。
最終的には明るい日差しの中の稜線歩きがしたいので上ホロから富良野岳を歩くことにしました。
富良野岳の山頂を踏むのは数十年ぶりのことです。
そして、この稜線を歩くのは初めてなのです。

 6月11日は昼から札幌を発ち、ノンビリと下道を走り十勝岳温泉の駐車場には16時過ぎに着きました。
駐車場には数台の車しか止まっていません。
テントを張る場所を探すと駐車場の一番奥にまだ大きな雪の塊があり、その溶けた水が駐車場全体を流れています。
一番端の方が濡れていないのでそこへ駐車してとなりにテントを張ります。
   
   これで今日の作業は終了です。

 あとは食事をして寝るだけです。
時間を余してしまうのでたまにはお酒でも飲もうかと思い、カン酎ハイを買ってきました。
これを飲んだのが大きな間違いでした。

 この駐車場は標高が高いので寒いです。
お酒で体を温めようと思いさっそく飲んで寝袋に入っていました。
身体がポカポカしていい気持ちになったのは良かったのですが、ドンドン呼吸が苦しくなります。
心臓の鼓動がものすごく早くなってきました。
最後は脂汗が体から吹き出し拭っても拭っても汗が出てきます。

 どうやら、たまに飲んだお酒でしたので急性アルコール中毒になったようです。
これには参りました。
カン酎ハイ350mlを1個飲んだくらいでこの有様です。
明日はどうなるのだろうと暗い気持ちでいましたが、1時間ほどするとやっと呼吸が落ち着いてきました。

 まあ、明日のことは明日考えることにして、取り敢えず一晩過ごしてからと目を瞑って寝ていました。


 6月12日(火)

 余りよく寝られなかったのですが、薄明るくなると鳥の声がしてきます。
この鳥の声を聞きたくてテントで寝ているようなものです。
取り敢えず朝食を食べますが、食欲はあります。
昨夜飲んだカン酎ハイもそれほどの量ではないので大丈夫でしょう。
テントの入り口から顔を出して外を見ますが霧のようです。

 4:50分、テントも畳んで準備ができたのでいよいよ出発です。
   
    登山口の様子です。霧(雲の中?)で登山道が霞んでいます。

 少し歩くと空が晴れてきます。
上空を見ると薄い雲のようですので晴れるかもしれません。

 登山道の横にある岩の上にピョンピョンと動くものがいます。
よく見るとシマリスでした。
   
    直ぐ横の岩の上で止まったのであわてて写真を撮りました。

 安政の火口に近づいてくるとドンドン雲が切れてきます。
   
    化け物岩でしょうか?

 晴れてきたのですっかりやる気が出てきました。
渡渉点を越えて尾根を回り込むと富良野岳が見えました。
   
    しばらく振りに見た富良野岳です。

 昨年、神戸のみいちゃんとこのコースを歩いた時には雲の中で富良野岳の姿を見ることができませんでした。
何十年振りに見た富良野岳です。

 上ホロと富良野岳の分岐に着きましたが、分岐はまだ雪の中でした。
   

 ここからしばらくの間、沢を埋める雪の上を歩きます。
   

 そして、いよいよ階段地獄の始まりです。
   
    一体、何段あるのでしょうか? 
延々と続くような気がしてきます。
でも、階段が終わると稜線は間近です。
   
    ドンドンと雲が流れて歩いてきた谷がすっかり見えるようになりました。
目の下は安政火口です。
白い煙が立ち上っています。

 ここまで来ると上富良野岳はもうすぐです。
   
    標識のある場所が上富良野岳です。
その右手の黒い岩が上ホロです。
そして一番奥に見える雲をまとった三角形の山が十勝岳です。

   
    この辺りにはキバナシャクナゲが咲いていました。
そして、ツガザクラも濃いピンクの花を付けだしています。
   

 6:25分、上富良野岳に到着です。
   
    十勝岳に掛かっていた雲も晴れました。

 ここから、上ホロを往復します。15分で上ホロの山頂です。
そこから戻って三峰山を目指します。
正面に見えるはずの富良野岳はまた雲に隠れてしまいました。

 上空は雲が晴れましたので強い日差しが当たります。
しかし、下は雲海です。
風が少し涼しいのでウインドブレーカーを着て歩きます。

 7:20分、三峰山に到着です。
   

 ここから見た十勝岳は圧巻でした。
一面の雲海に浮かんでいるのです。
まさに秀峰としての存在感は十分です。
   

 涼しい風が吹くと身体が冷えてきますので少し休んだだけでドンドン歩きます。
40分ほどで富良野岳山頂下の分岐点に着きます。
ここは、稜線歩きのコースと安政火口から三峰山の山腹をトラバースしてくるコースが合流する地点です。

 さあ、ここから富良野岳山頂を目指して急な階段を登ります。
辺り一面、いろいろな花が目を楽しませてくれます。
   
    エゾノハクサンイチゲです。
   
    エゾコザクラでしょうか。
    
    山頂斜面に咲くエゾノハクサンイチゲの大群落です。

 8:25分、富良野岳の山頂に到着です。
   

 何十年振りかの山頂です。
今日はここまで歩いてきて誰にも会っていません。
ここから見る一面の雲海も私しか見ているものがいません。
何という贅沢でしょうか。

 今日は本当に気持ちのいい稜線歩きが出来ました。
花の山富良野岳といわれていますが、すでにその片鱗を見せつつあります。
ありがとう、富良野岳! 
 

恵庭岳(札幌近郊の山)に登る

2012-06-06 20:36:35 | 札幌近郊の山
 6月3日(日)は札幌近郊にある恵庭岳に登ってきました。
今回は、定山渓天狗岳に一緒に登ったIwさんを連れて行くはずでしたが、彼女があいにく風邪を引いてしまったために単独で登りました。

 朝、7時に自宅を出て登山口に着いたのが7時40分、本当に手軽な山です。
でも、この山は登山道がザラザラした小石が多く足元に注意が必要です。
尾根に取り付いたところからは急登で気の抜けない登山道が続きます。

   
    駐車場はタップリあります。
 すでに7~8台の車が止まっています。
   
   左奥にある小屋で入林許可の届けをします。

 登山道は整備されています。
しかし、数年前の台風による倒木が登山道を塞いでいるところがあります。
そんな所も心配いりません。ちゃんと横に巻き道が造られています。

   
    3合目です。
    この辺りは人工林ですので同じ様な木が生えています。

 この辺りまでは快調に登ってきます。
辺りは雲の中ですので空気がしっとりと濡れており気持ちがいいので何回も深呼吸をしてしまいました。

 尾根に取り付くところからジグザグの登山道となり斜度も増していきます。
やがて、登専用の標識が見えてきます。
ここからの50m位がこの登山道のハイライトとなります。
   
    登専用の登山道は左側になります。
    降りは右側を降りてきます。

 右側の降り専用は、ロープが張られています。
足元は土ですが濡れるとツルツル滑って危ないです。
元々は1本の登山道でしたが落石が多く危険ですのでコースを分けるようになってしまいました。降りコースもドンドン削られて乾いた土の状態でも足元が滑るようになっています。

 ここを登りきるとほどなく第1展望台です。
   
    ここに来てやっと展望が開けます。
 正面に山頂部となる溶岩ドームが見えてきます。
そして、山頂から左手に続く大きな沢には数カ所の噴気口があり今でも白い噴煙を上げています。
その噴煙の硫黄臭い臭いが風に乗って流れてきます。
   
    後ろは雲海が広がります。

 第1展望台から20分ほど歩くと第2展望台です。
溶岩ドームが目の前に見えます。
   

 今日は雲海が広がり太平洋も雲の中です。
   

 通常は、この第2展望台までしか行けません。

 ここから先は自己責任で山頂部へ向かいます。
10分ほど歩いたところにシラネアオイの群落がありました。
   
   
   これほど大きな群落は、ここ1個所しかありませんでした。

 溶岩ドームの右手を回り込んで支笏湖側に進みます。
   
    最後の注意書きです。
 
 ここまでの登山道は特段危険な個所はありません。
この場所自体が溶岩ドームを3分の2ほど登った場所なのです。
この先が核心部です。

 昨年登った場所へ行ってみるとそこはすでに崩れ去った跡でここを登ることは出来ません。
   

 さて、昨年同じ場所で写した写真を見るとこんな具合でした。
   
    どうでしょうか、崩落の具合が良く分かると思います。

 結局、少し戻ると上から1本のザイルが垂れ下がっていますので、ここから登ることにします。
   
   山頂へ行くにはこの場所を登らねばなりません。

 しかし、考えなければいけないのは、このザイルを伝って登れるかではなくて、このザイルを使って降れるかです。
登っても降ることができなければ意味がありません。

 もし、この先へ登られる方がいましたらそのことを十分に考えてください。
登るよりも降ることの方が難しいものです。
このザイル自体の信頼性も確認しなければなりません。

そういう意味でもここから先は自己責任が伴います。

   
    山頂です。

   
    はるか遠くにクッキリと姿を現してくれた羊蹄山と目の下で紺碧色に輝くオコタンペ湖です。
    
    半分が雲海に隠れた支笏湖です。正面に見える山は風不死岳です。

   
   
 山頂まで約2時間強の道のりでした。

 この後、第2展望台まで降り、日陰でゆっくり休みます。
天気に恵まれいい汗をかいた山でした。

 最後に、ログを取った地図を貼り付けておきますので参考にしてください。