井の中の蛙、カイラス山巡礼に挑む!

夢のカイラス巡礼を終え、登山を再開しました。山岳信仰の延長上に四国遍路、カイラス山巡礼があり、原点の登山に戻ります。

表銀座から槍ヶ岳を経由して裏銀座へ・その2

2012-08-31 21:12:43 | 北アルプスの山
 8月19日(日) 

 2日目を迎えました。
朝はガスが掛かって窓の外は真っ白です。
5時に朝食を済ませて準備を終えたのが5時20分。

 5:25分、さあ、いよいよ槍ヶ岳に向かって出発です。
今日のコースは、まずヒュッテ西岳までアップダウンの少ない尾根歩きを3時間。
そこから槍ヶ岳東鎌尾根を一旦水俣乗越まで1時間30分掛けて降り、東鎌尾根を3時間かけて登らなければなりません。
なかなかの難コースが待ちかまえています。

 真っ白なガスの中をヒュッテ西岳へ向けてほとんど水平なコースを歩きます。
途中、20分ほど歩いたところでビックリ平に出ます。
ここはガスで眺望がありませんでしたが、晴れていると目の前に槍ヶ岳がドーンと見えるはずです。
しかし、今はこんな感じです。
   

 時間が経つにしたがってドンドン雲が晴れてきます。
   
    槍ヶ岳が間近に見えます。

 後ろの方には立山や剱岳も見えてきました。
   

 今日も良い天気のようです。
これに気をよくした2人は快調に進みます。

 正面左には雲をまとった常念岳が見えています。
   

 槍ヶ岳に掛かったガスも晴れクッキリと見えてきます。
   
 そして、穂高の峰々も綺麗な姿を見せてくれます。
   

 私達の歩いている姿が陰となって見えています。
   

 この辺りはとてもいい気持ちで歩いていました。
私は北鎌尾根をじっくりと見ることができて満足でした。

 天気が良くて空気は涼しく快適な尾根歩きが続きます。

   
    ヒュッテ西岳の赤い屋根が見えてきました。

 このロケーション!
何という場所にヒュッテ西岳は建っているのでしょうか!
穂高連峰から槍ヶ岳までの稜線が一望です。
さらに言うなら常念岳から蝶が岳までの稜線も一望できます。
目の下には槍沢が広がります。
この次はぜひこのヒュッテに泊まってみたいと思いました。

 7:20分、ヒュッテ西岳に到着です。
標準のコースタイムでは3時間という事でしたが、2時間で着いてしまいました。
それほど飛ばして歩いたわけではありません。

 ここから東鎌尾根を歩き昼までには槍ヶ岳山荘に着きたいと思っていた私には思いもかけないボーナスです。
今日の天気予報も昨日同様に午後から雨なのです。
雷が鳴っている東鎌尾根はゴメンです。
何とかして雷が鳴り出す前に槍ヶ岳山荘に着きたいと思っています。

 今の天気ではおそらく大丈夫でしょう。
ここは20分ほどゆっくり休んで目の前に広がる光景を楽しみます。
   
    槍沢の全景です。上高地から来る人達はこの沢を登ってきます。

 7:40分、水俣乗越に向かって降ります。
この降りがなかなかでした。
   
    木の梯子に階段、鉄梯子などがあり岩もザラザラと崩れます。
足元に注意して降ります。
降り終えたと思っても小さなコブがあります。
このコブを3つほど乗り越すとやっと水俣乗越でした。
   
    若い女性が2人休んでいました。
そのうちの一人は槍沢から登ってきたようです。

 私は、天井沢への降りを確認しました。
何故かというと、北鎌尾根に行くために、最近はこの水俣乗越を降るコースがあるからです。
ヒュッテ西岳からここまで1時間ほどで降ってきました。

 さあ、ここから東鎌尾根の核心部に突入です。
   
   私達の頭上に岩尾根が待ちかまえています。
気温も上がってきました。
照りつける太陽を避けることのできない岩尾根です。
給水を十分に取りながら登ります。

 登るだけでなくてこんな梯子も降ります。
   

 地中で2度ほどの休憩を挟んでやっとヒュッテ大槍の真下に来ました。
ヘリが資材をぶら下げて飛んできます。
   
    この岩の上にヒュッテ大槍があるようです。

 6人ほどにグループが私達の前を歩いています。
足取りが重そうで後ろを歩いていると道を譲ってくれます。
それではと、先に歩いてほどなくヒュッテ大槍に着きました。

 10:05分、ヒュッテ大槍に到着です。
ここは外にベンチなどがないので建物の中の土間で休ませてもらいます。
ノドが渇いているのでコーラを買います。
4百円のコーラですが、とても美味しく頂きました。

 30分ほど休んでちょっと疲れ気味のみいちゃんも復活!
ここから先は岩ばかりとなります。
慎重に歩くことにします。
  
   
    休みなく飛んでくるヘリコプターです。
    上空にいる時間はほんの数分です。
    アッという間に荷物を降ろして飛んでいきます。

 何ということでしょうか。
登るにしたがって雲がドンドン濃くなってきます。
   
でも、ここまで来ると槍ヶ岳山荘までそう時間が掛かるはずはありません。

   
    花などを見る余裕がありました。

 下を見ると槍沢を登ってくる登山者が見えます。
   

 一瞬晴れた大槍を見ると沢山の人が登っています。
   

 11:15分、槍ヶ岳山荘に到着です。

 やれやれ、何とか雨に逢わずに小屋へ着くことができました。
一安心です。

 小屋に着いたもののまだお昼です。
時間をもてあましたので2階にある談話室で一息つきます。
私は北鎌尾根のDVDがあったのでそれを見て時間を潰しました。

 そのうち雨が降ってきました。
3時過ぎには止むだろうと思い、雨が止んでから山頂を目指すことにしました。

 ところが雨はシトシトと降っておりなかなか止みません。
今日はフルートのミニコンサートがあるので夕食は4時30分と早めにセットされています。
最悪の場合、夕食後でも雨が止んでまだ明るく山頂へ行く事が出来ます
そんなことで、小屋でゴロゴロして時間を過ごします。

 談話室で槍平小屋から登ってきた2人の女性がいました。
この人達に私が写した写真などを見せて、しばし山談義などをしました。
槍ヶ岳には本当にいろいろな人達が登ってきています。
そんな人達の話を聞いているだけでも楽しかったです。

 夕食を食べる頃に雨は上がっています。
サッサと夕食を食べて山頂へ向かいます。
この時間になるとさすがに登る人が少なくスイスイ登れます。

 途中の下山ルートはご覧の通り混み合っています。
   
    鎖場を降るツァー客が鎖にカラビナやスリングを通してビレイしながら降っています。
これが渋滞の原因です。
   
    鎖場の上には待っている人達がいます。

 私達はこの人達を横目で見ながらスイスイ登ります。
最後のはしごを登ると山頂です。
私にとって2度目の山頂です。
   
 
 辺りはガスが掛かっているのですが、サーッと晴れたりします。
そのうち陽が射してくると、何とブロッケン現象が大天井岳側の雲に現れます。
急いでカメラを出して写しましたが、その時間10秒ほどでした。
   
     うっすらとしか写ってしかいませんでした。
      分かるでしょうか?

 その跡20分ほど待っていましたが、ブロッケンは現れませんでした。
この間、山頂は私とみいちゃんの2人占めでした。


 夜7時過ぎから第22回目となるフルートのみにコンサートが開かれました。
松本市在住の桂姉妹の演奏です。
   
     
 2日前は槍沢ロッジでも同じ様な演奏会を開催したと話してくれます。
息を整えるために2日前にこの山荘へ登ってきて今日の演奏をしてくれているようです。

 この演奏はマイクも使っていない生の音ですのでとても繊細で耳をこらして聞いていなければなりません。
そんな中、演奏中に話し声が後ろから聞こえてきます。
思わず、「話を止めてください!」と注意してしまいました。

うーん!歳を取ってきたかな?
こんな不作法が我慢出来なくなってきています。

この夜は玄関先のテーブルで消灯時間が過ぎたのにお酒を飲んで話し込んでいるグループにも注意してしまいました。
彼らの話し声が私達の寝ている場所にも聞こえてくるのです。
それが耳障りなので我慢出来なくて注意してしまいました。

みなさん、テン場でもそうですが話し声は以外と大きく響きます。
消灯時間を過ぎた懇談はできれば止めましょう!

表銀座から槍ヶ岳を経由して裏銀座へ・その1

2012-08-29 21:10:57 | 北アルプスの山
 本州の山は西穂高から槍ヶ岳、剱岳から立山、大日三山を歩いています。
その後は夏の日高を歩いていたので本州の山はご無沙汰していました。
しかし、昨年のコイカク→ペテガリを歩いて縦走路のある日高の主稜線を歩き終えました。

 そこで、今年は再度北アルプスを歩きたいと考えていました。
トムラウシを一緒に登ったみいちゃんは槍ヶ岳に登ったことがないと言います。
私は、表銀座、裏銀座という名前に興味を持っていました。
お互いのルートを摺り合わせて、今回は表銀座から入山して槍ヶ岳まで登り、そこで、上高地へ降りるみいちゃんと別れ、私は裏銀座へ進むことにしました。
みいちゃんは、キレット越えに挑戦することにしました。

 入山口となる中房温泉までのルートをどうするか考えていました。
結局一番費用のかからないコースを選択しました。
それは、千歳からピーチを使って関空へ入り、大阪若しくは京都から深夜バスで穂高へ入るというものです。

 8月17日に関西へ行くことにしましたが、この週はお盆の週であり航空券が高いのですが、それでも、羽田に行くより関空の方がやすかったのです。
穂高まで行くバスも信州エクスプレスというバスなら東京方面からはいる料金と変わらないのも魅力でした。

 8月17日(金)に千歳から関空へ向かいます。
むせかえるように暑い京都で時間を潰します。
そして、夜の12時頃遅れてきたバスに乗り込みます。
ここでみいちゃんと合流します。

 8月18日(土)

 日の昇っていない薄暗い時間に穂高に着きます。
バスを降りて日高の駅を目指して歩いているとタクシーの運転手が声を掛けてきます。
乗り合いで中房温泉まで行かないかというのです。
バスより百円高いだけだと言います。

 誘われるままにタクシーで行くことにしました。
先客は大阪から来た2人の若い女性です。
北海道の百キロマラソンにも出たなどと話してくれます。
和気藹々の話で盛り上がるうちにタクシーはつづら折りの道をドンドン登ります。

 5:30分頃に中房温泉に到着です。
そこは人で溢れかえっていました。
   
    次から次と人がやってきます。
こんなに人の多い登山口は初めてです。
私達は軽く朝食を食べて、出発の準備をします。

 5:50分、いよいよ燕岳に向かって出発です。
まずは、北アルプス三大急登の一つといわれている合戦尾根を登ります。
この尾根道はとてもよく整備されています。
適当な間隔で休憩用のベンチが作られています。

 20分ほど歩くと第1ベンチに到着です。
しかし、みいちゃんは先へ進むと言います。
それではと第1ベンチでは休まずに第2ベンチを目指します。

 6:40分、第2ベンチへ到着です。
   
    空気がひんやりして快適に歩けます。

 ここまで歩いて、妙に体の調子が上がってきません。
寝不足と疲れのせいでしょうか?
汗をかいている身体が寒いのです。
深夜バスの冷房で身体を冷やしすぎたのでしょうか?

 今一つ意気の上がらない身体を騙し騙し歩きます。
   

 第4ベンチ、富士見台とドンドン登ります。

 8:10分、合戦小屋に到着です。
   
    なかなか素敵な小屋でした。
しかしこの小屋で泊まるわけには行きません。
まだまだ先へ進まなければなりません。
この合戦小屋の名物はスイカです。
   
   8分の1ほどに切ったスイカを売っています。

 このスイカを運ぶのは荷物用のロープウェイです。
   
 
 合戦小屋で20分ほど休んで先へ進みます。

   
    尾根の向こうに小屋が見えてきます。これが燕山荘です。

 斜面にはトリカブトの青紫の花が咲いています。
   

 9:20分、燕山荘に到着です。
   
    燕山荘はホスピタリティー溢れる山小屋で人気の高い小屋です。
この小屋に泊まってみたいと思ったのですが、それでは先へ進めません。
今日の予定は大天井岳の近くにある小屋に泊まる予定なのです。

 みいちゃんは燕岳を登ったことがあるのでパスすると言います。
私は初めてですので空身で往復します。 
   
   ガスが少しずつ晴れてきます。
白い砂礫地の尾根道を歩きます。
この砂礫地にはコマクサが咲いていました。
   
    もう盛りの過ぎた花ですので綺麗なピンクが色あせています。

   
    この岩が有名なイルカ岩です。
確かに、イルカの口先に見えます。

 9:45分、燕岳に到着です。
   
    誰もいない山頂で一息つきます。

 沢を挟んだ反対側は裏銀座のはずです。
   
   でも、ご覧のように雲が掛かっており隠れています。
 
 5分ほど休み引き返します。
   
    少しガスが晴れてきたようです。

 10:10分、燕山荘に戻り休んでいたみいちゃんと再び合流して大天井岳を目指します。
   
 晴れていた空が曇ってきます。
今日の天気予報が午後から雷という予報です。

 11時を回る頃からドンドン雲が歩くなってきます。
そのうち裏銀座方面でゴロゴロと雷の音がしてきます。

12時頃になるとその雷が近くなってきて槍が岳方面から聞こえてきます。
これはまずいです。歩いている場所は隠れるところのない尾根の斜面です。

雨がポツポツしてきたので早めに雨具を着ます。
そうしていると突然近くで雷の音がします。
思わずしゃがんでしまいました。
   
    イワギキョウです。
 この花を写しているとみいちゃんに怒られてしまいました。

 切り通しまで歩いて避難しようと先へ急ぎます。
登山道に4人の女性がうずくまっています。
近くに雷が落ちて動けなくなったようです。
でも、この登山道にいること自体が危ないようです。

私達は先へ進みます。
日本猿が6~7匹逃げるように歩いています。
小猿が母猿のお腹にしがみついています。

 雨が強く降ってきました。
やっと切り通しの窪地へ梯子で下りると6人ほどの人が避難していました。
私達もここで雷をやり過ごすことにします。
ツエルトを被って雨が直接身体に当たらないようにします。

私はシャツ1枚の上に雨具を着ただけですので歩いている時は寒くないのですが、ジッとしていると寒くなってきます。
こんな時にツエルトを被ると保温にも役立ち寒くありません。

 10分ほどして、少し明るくなったのでツエルト巻くって外を見ると避難している人が誰もいません。
先ほどよりは視界が開けてきています。
でも、雷はまだまだゴロゴロ鳴っています。
この状況で大天井岳のトラバースルートを歩くのは危険だと思います。
私達はもう少し避難していることにします。

 ほどなく男女2人が戻ってきました。
歩き出したのですが、雷が怖くて戻ってきたと言います。
ツエルトを持っているようですので被った方がいいですよと言うと緑色のツエルトを出して被りました。

 13:00分、雷の音も遠くなってきたし雨も止んできたので登山再開です。
切り通しには喜作さんのレリーフがありました。
   
    喜作新道といわれる道を切り開いた方です。
   
    大天井岳への道です。
 
 大天井岳に登るかみいちゃんが聞いてきます。
私は登ってないので行くことにします。
ここからの登りが少しきつかったですね。
ダラダラとした登りが続きます。

 13:30分、大天荘に到着です。
   

 ザックを置いて大天井岳へ向かいます。
10分ほどで山頂です。
ここでは槍が岳の大展望が待っていてくれました。
      
    雲も晴れてきています。
北鎌尾根をじっくり見ます。
   
    ここから見る槍ヶ岳は本当に素晴らしかったです。
険しい岩尾根が右から左へ続き、それが大槍となって天を突き刺しているかのようです。
次ぎには何としてもこの北鎌尾根を登りたいと思いました。

 13:50分に大天井荘を出発します。
ここから30分ほどで大天井ヒュッテがあるのです。
今夜はそのヒュッテに泊まる予定です。

 しかし、この大天井ヒュッテまでの降る登山道もかなりの降りです。
   
    ところどころに梯子場があります。
ザレた岩道なので浮き石に足を取られないように神経を使いました。

 14:30分、大天井ヒュッテに到着です。
   
 空はすっかり青空が広がっています。
先ほどの雷雲がウソのように晴れています。

 今日はいろいろなことがありました。
でも、ここまで来れば一安心です。
天気が良くなってきたので私は濡れたツエルトなどを外で干します。
あとは夕食までノンビリと過ごします。

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 夕食の時、切り通しで避難していた人達と一緒でした。
彼らは雷が鳴っている時に歩いて行きましたが、髪の毛が逆立ったとか手に持っているストックがビリビリしたとか話しています。
その話を聞いていてもう少し避難しているればいいのにと思いました。

 あの雷が近くで鳴っている時に隠れるところもない稜線近くを歩くのは無謀というものです。
彼らはこの大天井ヒュッテのもう一つ先にあるヒュッテ西岳まで行こうとしていたようです。
それにしても、先へ進みたいという理由だけで近くで雷が鳴っている時間に歩くのは無謀です。
何事もなかったから怖かったと話していますが、万が一落雷事故にでも遭っていたならどうするのでしょう。
きっと、無謀な行動だったとの批判を受けるでしょう。

 今日の雷で死亡事故が発生していました。
それは、大槍で関西電力の元役員だった方が岩から落ちて転落死したとのことです。
この転落の原因は雷が近くの岩に落ちた事によるもののようです。

 さらに、東鎌尾根でも落雷が原因で重傷者が1名いたようです。

 夏の北アルプスは、午後から発達した積乱雲による雷に気を付けなさいと聞かされていました。
それが、この山に登る人達の常識だと思ったのですが、どうもそうではないようです。



 

白水沢(しらみずさわ・無意根山)で沢登り

2012-08-15 08:47:48 | 札幌近郊の山
 十勝と違って札幌は良い天気です。
それぞれ休暇を取っていますので沢登りでうっぷんを晴らすことにします。
手短な沢として札幌近郊にある無意根山の白水沢へ入ることにします。

 8日の朝6時に無意根山の登山口へ集合です。
ここで無意根山の登山道を遡り林道の終点に車を1台デポします。
そして国道まで戻り中山峠へ少し向かったところから白水沢の林道へ入ります。

 林道はゲートで閉じられていますのでそこへ車を置いておきます。
   
    林道でこれから先のルート確認を地図を見ながら行います。

 ここから直ぐ右手に沢があるのですが林道を一番奥まで詰めることにします。
今日の目的は4人で沢訓練を行うことです。

   
   林道から沢に入ったところです。
私はこの沢は初めてですが、明るい沢で気持ちよく歩ける感じがします。

   
 天気が良く暑くなってきましたので沢歩きには最高の天気です。
この天気の中、ヌビナイを歩けたらと思いました。

 ほどなくレンが色の岩盤が現れます。
   
 沢底全体がレンが色をしています。

   
 時々小さな滝も出てきます。
しかし、私達の足取りは軽く順調に登ります。

 1時間ほど登ったところで休憩を取ります。
顔にはうっすらと汗が滲んでいますが、全員快調です。

   
 少しずつ滝が出てきます。
   
 思い思いにこれらの滝を越えていきます。

   
 On氏がシャワークライミングに挑戦です。
彼は全身ファイントラックの衣類を着ています。
その衣類の性能テストも兼ねて沢水の流れているところを登ります。
   
 気持ちよさそうですね!

 やがて前方にゴルジュが見えてきます。
この白水沢のハイライトといえる場所です。
   
 両岸が切り立っており、一番奥は5メートルほどの滝となっています。
右岸をヘッつて行くと上から固定ザイルが下がっています。
そこまで到達するのに胸まで浸かりながらへつります。
   

   
 このような難所も皆さん簡単にクリアします。

 そしてこの先を進んだところに大きな滝が出てきます。
   
   
 今日はこの滝を使って懸垂下降を練習します。
   

 懸垂下降の支点取りを相談します。
   

 この滝で約2時間ほど懸垂下降を3~4本行い、支点取りを打ち合わせします。

 そうして遊んでいると下の方から4人の方々が登ってきます。
ガイドさんがお客と登ってきた一行でした。
そのお客さんがビックリです!
お歳を聞くと77歳だというのです。

 このお客を3人のガイドがサポートしています。
このお歳でこの沢に挑戦してくる勇気に感動しました。
世間ではガイド登山の是非が論じられることもありますが、この歳でも信頼できるガイドを伴い体力さえあればこのような沢にも挑戦できるのです。
素晴らしい時代になったものです。

 私達は、ここから30分ほど登ったところでぶつかる林道で沢登を追えます。
あとは長い林道歩きでデポした車へ戻ります。

 ヌビナイを雨で敗退した嫌な気分もこれで少し晴れました!!
私が胸まで浸かってへつったのは今回が初めてでした。
思いの外落ち着いてへつれたもんです。
また一段、スキルがアップしたと思います。



    

ヌビナイ川、敗退!

2012-08-09 05:54:43 | 日高山系の山
 今年の3月にトヨニ岳からソエマツ岳を目指しピリカヌプリで敗退。
ピリカヌプリとソエマツ岳の間は今夏にヌビナイ沢を遡上しての稜線歩きを計画しました。
ヌビナイは日高屈指の美沢!
7つ釜というエメラルドグリーンの滝壺を持つ沢です。

 しかし、その7つ釜へ達するには嫌な草付き斜面をトラバースしなければいけません。
それと、この沢は雨が降るとアッという間に増水する恐ろしい顔を持っています。

 8月5日(日)に札幌を出発して大樹町で前泊。
6日に入渓予定でしたが、あいにくの雨。
天気予報では今日一日も降ったり晴れたりの天気だといいます。
しかし、6日からはお天気マークが並びます。

 そんなことで入渓を1日延期します。
余った時間を使って花畑牧場、六花の森などを見学、すっかり観光客に早変わりです。


 6日に夕方には雨が上がるという天気予報でしたが、グズグズと降ったり止んだりです。
キャンプ場の横を流れる歴船川を見ると増水しています。
取り敢えず出発準備を整えて登山口を目指します。
ヌビナイ川の左岸林道は入口から3キロほど入ったところに倒木があり車はここにデポするしかありません。
その先の林道も結構しっかりしています。

 雨の様子が相変わらずです。
雲も厚く、グズグズと雨が降ってます。
ここで、今日の入渓もあきらめることにしました。

 ついでですので右岸林道の確認をすることにします。
この右岸林道は入口から直ぐ先に倒木があり道をふさいでいるという情報を得ていました。
しかし、この倒木が処理されています。
林道も左岸林道よりは走りやすいです。
ドンドン先へ入っていくと地図上の林道よりもう少し先まで入ることができました。
明日はこの右岸林道を使って入渓することにしました。

 
 7日の朝もグズグズと雨が降っています。
6時まで待って天気予報を確認すると何ということでしょう。
昨日は今日から晴れマークが並んでいたのですが、今日は雨の予報となっています。
帯広測候所へ電話で確認しても今日1日は秋雨前線の影響で雨が降りやすい天気が続くといわれます。

 これには参ってしまいました。
メンバーの休暇のことを考えると今日入渓できなければ今回はあきらめるしかありません。
降り続く雨を見ながらみんなで話し合います。
その結果、今回は中止することとしました。

 ヌビナイ川に足を1歩入れることなく敗退です。
う~ん、残念!

 札幌への帰り道、占冠を過ぎるとドンドン青空が広がってきます。
札幌は良い天気です。
そこで、8日は札幌近郊の沢へ行くことにしました。

 

予備日を使って富良野岳に登る

2012-08-03 22:02:49 | 十勝岳山系の山
 順調のトムラウシ山に登ることが出来たので日程に余裕ができてしましました。
このため予備日を使って富良野岳に登ることにします。

 トムラウシ山を下山して美瑛町で森林管理署に鍵を返します。
それから十勝岳の中腹にある吹上温泉・白銀荘を目指します。
白銀荘は素泊まりの宿泊施設で日帰り入浴もできます。
しかも、目の前にキャンプ場もあります。
今夜はこのキャンプ場で1泊します。

 7月22日(日)

 今日も天気は良いようです。
まずは、吹上温泉から十勝岳温泉へ移動します。
時間にして15分ほどの移動でしょうか。
ここの駐車場に車を止めます。

 5:50分、富良野岳に向けて出発します。
今日は日曜日、団体・個人いろいろな組み合わせで沢山の人が登っていきます。
 
 ガスが少しずつ晴れてきます。

噴煙を吹き上げているのは安政火口です。

 この火口の直ぐ下で沢を渡りここから長いトラバースルートに入ります。
岩混じり登山道ですので乗り越えたりしながら登っていきます。
そして尾根を曲がったところで富良野岳を見ることができます。
   
    昨年来た時は、この辺りはガスガスでまったく視界がありませんでした。
ですから、みいちゃんも初めて見る光景です。
富良野岳がドッシリした姿を見せてくれています。

   
    岩場を登る高校生達です。
彼らは旭川の高校生です。
今日は富良野岳まで全装備で登る登山訓練をしているところです。

 私も昔、高校生の時に同じ様な訓練をしたことがあります。
高体連の全道大会に出場した時の会場が十勝岳でした。
この時は、ガスに雨、最悪の天気で十勝岳に登り事が出来ず、望岳台で2泊した記憶があります。
彼らに「頑張ってください!」と、声を掛けて先へ行きます。

 十勝岳がガスの向こうから顔を出してくれました。
   
 ドンドンガスが晴れていきます。
そして、綺麗にガスが晴れました。
   
   一番向こうのすっきりとした三角形が十勝岳です。
 右手のコブがカミホロカメットク岳です。

 三峰山と富良野岳のコルに到着です。
ここから一気に山頂まで急な斜面が続きます。
しかし、ここから山頂までが富良野岳のお花畑なのです。

   
    イワキキョウが満開です。

   
    一面のトカチフウロです。

   
    山頂の直ぐ下の登山道で虎ロープで区切られ保護されているエゾルリソウです。

 これらの花を楽しみながら約3時間で富良野岳の山頂に到着です。
   
    今回一緒に登ったみいちゃんと夜行虫さんです。

 山頂からは十勝岳がよく見えていたのですが、時々雲に隠れます。
次から次へと沢山の人が登ってきます。
皆さんお花を見るのが目的です。
富良野岳は、いろいろな花が咲くことでも有名な山なのです。
私達も、その花を十分に楽しむことができました。

 トムラウシ山に引き続き天気に恵まれた富良野岳です。
これで、みいちゃんはガス女返上か!?
と錯覚を起こすくらい天気に恵まれた北海道の山でした。